2008年12月31日水曜日

丹沢の東海道自然歩道は登山です その三

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 犬越路は犬が越える?見た事が無い!甲斐の武田勢が犬を先頭に越えたというが、本当ですかね。ま、歴史は歴史家に、カイサルの物はカイサルへ、という事で。
 犬越路は笹の綺麗な峠だ。避難小屋も有る。登山者の父娘が、鍋でうどんを煮ているのが、やけに羨ましく思えた事があった。腹が減っていたのだろうか。それともうどんが食べたかったのだろうか?多分腹が減って、うどんも食べたかったのだろう。
 ここから林道に下り、畦ヶ丸迄は前項の通り。その先は気持ちの良い稜線漫歩で城ヶ尾峠を越え、菰釣避難小屋に着く。天気が良ければ富士山を見ながらの山旅で有る。
 菰釣山付近の藪は元気だ。Yとフジモク沢を詰めた時、最後の藪が何時迄も続き、おまけにとても元気な篠竹達だ。頑張ってこぎ続けたが、フラフラになってしまった。こうなると、最後のって、一体何なんだよ!と叫びたくなる。
 その夜は避難小屋泊だったが、居合わせた登山客が多く、思わぬ大宴会になってしまった。その騒ぎの中、兵庫県から見えたという初老の男性二人連れは、床に座り(宴会連中が椅子を占めていたので)カップ酒を静かに飲んで寝てしまわれた。東海道自然歩道の最後の難関に挑戦だというのに、私達酔っ払いが騒いでいて、御免なさい。此の宴会は後でも触れます。
 菰釣山の売りは富士山。何てったって近い。すぐ其処に見える。
 そういえば昔(又かよ)大ツガ迄南に延びる尾根を辿ろうとして、三画点(隣のピークに有る)を大分過ぎた所で篠竹に阻まれ、強引に行くうちに篠竹の滑り台に乗ってしまい、ジェットコースターのように一気に(下りたくもなかったのに)滑り下って、木ノ又沢支流の源頭に降り立ってしまった事が有った。下りは滑れば良いが、登りはどうするんだろう?
 登り返しを一寸と試みて、即諦めた。無理でした。下を向いた篠竹に取っ付いてもツルツル滑るばかりで、どうしようも無い。これが最後の詰めなら、必死に頑張るだろうが、滑り降りてしまった後では、気力が尽き果てたのだ。仕方無く沢を下って林道に出たが、そこから浅瀬迄の長かった事!知ってる人は、知ってますよね。
 さて、畦ヶ丸から山中湖へはアップダウンは多いものの、それ程遠くはない上、高度を落としながら行くので、楽しい稜線漫歩そのものである。最後は、鼻歌で足元の山中湖へ下って行けば良いのだ。新宿へ向かうバスが待っていますよ。
 こう辿って見ると、確かに快適な自然歩道では有る。但し、天候次第だ。天気が臍を曲げたら散々な目に会うだけ。悪い事に、お天気様は臍を曲げやすい。もし歩く方は、天気の良い時に、雨具、バーナー、食料、水、予備セーター等の最低限の装備は揃えて、気をつけてお出かけ下さい。
 くどいようだけど、このコースは自然歩道と(お役人は)称してはいるが、丹沢山中の山歩きなのです。登山なんだな、と思って下さい。万が一具合が悪くなっても、下るのに凄く難儀をしますよ。絶対無理は禁物です。

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