2020年7月31日金曜日

再び人気投票 その四



★第六位 大山 1252m
 これこそ人気投票の題目にピッタリの山だ。外では一位二位を争っているが、ここでは六位である。え、変じゃねえの?
 珍しくも減点材料を挙げる事になった。別名雨降山(あふりさん)と呼ばれる様に、頂上には雨降神社がある。それに全く文句はありませんよ、為念。鳥居をくぐって頂上に着くのだが、丹沢に登ったと言うより、“大山”に登ったと思えるのだ。丹沢の堂々たる一峰なのは間違いないのにね。
 詰まり丹沢らしさに於いて欠ける点があると言ってるのだが、大山自体はモロに丹沢らしい。沢、ガレ、藪、自然林、皆備えている事は述べておこう。南面だけが観光地化しているのであって、他はたっぷりと自然である。
 姿がとても良い。関東平野からも相模平野からも、そのはっきりした姿は一目で分かる。東丹沢の広告塔と言った位置づけであろう。人気で言ったら一、二だしね。一寸と点数が辛過ぎたかもですな。


★第五位 仏果山 747,1m
 仏果山も主稜線なの?って声が聞こえそうだ。実はそうなのだ。ラベル「丹沢主稜線」で詳細に説明してるので、気になる方は参照して見て下さい。
 ベスト10のうちでこの山だけが700mラスで1000mを切る。けど、低いからって侮ってはいけない。意外と急峻な山域で、おお、丹沢らしい、と思って貰えるのは確かだ。急峻な為、稜線に植林がないのもとても良い。
 頂上には展望台もあって宮ケ瀬湖も見えるが、其れ程の眺めではない。見事なのは丹沢主脈の眺めで、眼前に屏風の様に立ち並ぶ。三ツ峰は角度の関係で分かんなくなっちまうって状態w 唯の尾根にしか見えないのだ。
 昔は南山と呼ばれた山域だ。進めば経ヶ岳、華厳山、高取山(リハの山じゃない方)へと続く。山椒は小粒でピリリと辛い山です。

2020年7月27日月曜日

閑話 その三百二十二



 本文に割り込みます。梅雨が明けると実感が湧かなくなるんで。
 ずーっと雨が続く。やけに長い梅雨だ。今月二十一日(火)だけ曇り予報だ。よし、高取山だ。余りに久し振りなので10Kgはなしにした。
 ゆっくりを心掛けて登る。頂上へは難なく着く。雨続きの上朝迄降っていたらしく、土はたっぷり水を含み、極めて滑り易い。
 其れは良い、承知の介だ。良く無いのは夥しい蛭の出現だ。登りにはいなかったのに、何だってんだよお。
 下って行くと直ぐ地下足袋に蛭が着く。チラチラ様子を見て、適当な時に枝を拾って蛭を削ぎ落す。奴等も必死に齧りついているので、結構手間だ。速い奴は軍足に上がっている。そいつから取らないと喰われる。
 蛭を剥がしている間にも、地面には何匹もいて寄って来る。左足を落とすと今度は右足、その間にも左足に又蛭が付く。場所を変えても其処に蛭が待って居て寄って来る。
 しょっちゅうそぎ落としてるので、歩いてる時間と同じ位に感じる。そうしなければ確実に喰われてしまうのだ。蛭は温度に反応するので、地下足袋は分かり易いのだろう。登山靴だったらここ迄の苦労はなかろうて。
 念仏山には三十代と思しき女性がいた。あたしが蛭を落としていると「蛭が多いですね」と言う。あたしは「蛭取り山となまえを変えれば良いですね」と応じる。結局弘法山稜線に出る迄、会ったのは彼女一人だけだった。
 弘法山稜線に入ったら蛭は減った。使い勝手が良いのでずーっと使っていた枝を捨てたら、指に奴が付いていた。引っ剥がしたが小さく指を喰われていた。枝を伝わって登って来たのだろう、畜生!
 里湯で短パンを脱いだら蛭がポトッと落ちた。丸々してる。ゴミ箱に捨てて何処を喰われたか見るがない。風呂場で「血が出てるよ」と言われて初めて脹脛を喰われてるのが分かったおバカなあたし。高取山であんなに大量の蛭は初めてでした。

2020年7月23日木曜日

再び人気投票 その三



★第八位 菰吊山 1348,2m
 くどいだろうけど、こもつるしやま、と読む。西丹沢の雄と言うべき存在だろう。展望が良ければ、もっと上位に入る事疑いなしだ。樹林が美しいのだが、その分展望は少ない。
 遠いので外のアンケートには引っ掛からなかったのだろう。同志村方面から登ると近くて楽だが、同志村に入るのが遠い。相模側から登ると距離がやけにある。従って遠い。
 稜線を来ると、樹林の細かいアップダウンの連続である。沢を詰めれば猛烈な藪に突入する事になる、とても嬉しいよ!! と、如何にも丹沢らしいのだ。
 どこ迄行っても山ばかり、それは丹沢に限った話ではないのだが、丹沢でも特に菰吊山あたりはそんな感じ。遥かけくも来たものだ、と旅情(?)を感じられる山なのである。


★第七位 檜岳  1166,8m
 ひのきだっか、と読む。鍋割山から西に雨山峠を越えて、最初のピーク雨山を過ぎて登り着く。その侭進めば秦野峠に至る。読み方を知ってる人は多くはないだろう。割とマイナーな山域だ。
 え、人気投票だろ、マイナーって何なんだよ! お怒りは尤もである。が、お断りした様に(ある程度)人気、が基準なので、好きな人には人気があるから採用したのだ。その好きな人って、そう沢山はいない筈なんだけどもね(汗)。
 もう一つ理由がある。九位の三ツ峰とこの檜岳以外は皆丹沢主稜線の山だ。二つ位支稜線の山が入るべきだと考えたのだ。そうなるとこの山は外せない。
 小さな山稜の一ピークだが、丹沢らしい登降と林相、チラッと見せる荒い面。曇り時々藪って感じが良いじゃないですか。あ、今は藪はなくなったのでご安心を。
 確かに人気投票では絶対に入らない山である。これこそ独断と偏見、詰まり私が好きな山って事でした、失礼。

2020年7月19日日曜日

再び人気投票 その二



 そこでこの三つのデーターをベースに、私の五十五年間で培った見解(詰まり独断と偏見)を加味して「丹沢と共に」独自のベスト10を発表しよう。おー、凄い!とは誰も言いっこないのは知ってる(涙)。

★第十位 大室山 1587,6m
 矢張り大室山は外せない。どっしりした山容、春のバイケイソウ、秋の色付く唐松、東から登ると何度も何度も、おお頂上に着いたかと騙されるガッカリ感が実に堪らない。
 バイケイソウは分かるが唐松? その疑問は分かるが、丹沢にも唐松はある。姫次、袖平あたりは唐松林なのだ。そして大室山東面もだ。マイナーなルート沿いなので知る人は少ないかも知れない。
 犬越路から登る人が多い。一番楽に登れるルートだ。そして白石峠から下る。でも、外のルートを取ると結構痛めつけられる。実に丹沢らしいのですぞ。

★第九位 丹沢三ツ峰 1352m
 標高は一つ目の太礼ノ頭のもの。その前に瀬戸沢ノ頭があって、何で四つもピークがあるんだよお! となる訳だ。見ると綺麗に三つの峰が並ぶ。東丹沢なら大抵の所からそれと分かる。秀麗(言い過ぎ?)である。ま、角度に依っては全然分かんなくなっちゃうんだけどねw
 大抵静かな山だ。人気ないんじゃないかよお!と仰りたいのだろうが、思うに、丹沢山迄来た限りは蛭を目指そう、三ツ峰は今度で良いや、と言う事だろうきっと、って事で納得願います。
 歩きでがあって変化があって、大変丹沢らしい。九位に相応しい山である。それは間違いないですぞ。(続)