2017年12月31日日曜日

閑話 その二百三十七




 例年の通りさっさと夕飯を済ませて、十八時には一旦寝る。MもYに劣らずに、あっと言う間に寝付く。何と羨ましい奴等。あたしはウトウトしたかどうかで二十時だった。二人を起こして夜中(?)の宴会が始まる。
 ウイスキー、バーボン、焼酎、日本酒、缶チューハイと、酒ならあっど! 50m程離れた場所にテントが一つあったので、最初は声にも気を付けていたのだが、酔うに従って声も大きくなるのが世の習い。それに、酒には全く不自由しないんだからさ。
 ワースカとクダを巻いていると、落ち葉を踏んで近づいてくる足音が有った。
男性の声「済みません、ボリュームを落としてくれませんか」
Y「あ、済みません!」
 何と午前二時だった。六時間も飲み続けていた訳だ。併し悪い事をしてしまったもんだ。さぞや煩かっただろう。良い歳ぶっこいてやるこっちゃないって。本当に御免なさい。
 即寝て起きたのは七時。例の二人は熟睡の最中なので起こす。テントを畳んで下り出すが、未だ完全に酔っ払っていて真っ直ぐ歩けない。フラフラと大倉に着いて、鶴巻で途中下車、里湯に入って帰った。
 かくして無事に忘年山行は終わった。山行ではなかった、唯の飲みキャンプだったね。

 そして今日、平成二十九年の大晦日である。三年前の今日、死ぬ筈だった日だ。早いもんでもう三年だ。
 三年間何をしていたのだろうか。生かして貰っただけの事はしたのだろうか。残念乍ら飛んでも無いとしか言い様が無い。全くダメじゃんかさあ。
 何はともあれ生き返って四年目に入る。生きてる意味と甲斐がなければなるまいて。さてさて難しくはあるけれど、一生懸命やって行きますので、来年も宜しくお願い致します。

2017年12月28日木曜日

閑話 その二百四十六




 毎年二十三日の天皇誕生日は忘年山行なのだが、午前中にどうしても用があって、山に登らずに大倉高原のキャンプ場でテントを張って、忘年キャンプになってしまった。
 写真は其の時とは関係無いものなので、失礼。
 ゆっくり出掛けて早く帰れるので、久し振りに房総住まいのMにも声を掛け、Yと三人で挙行したのだ。
 Yの事前情報で大倉高原山の家は営業をやめキャンプ場だけは存続するが、水に関する情報が無いとの事。何、大丈夫さ、一応調べるけど、連絡が無ければ無事だと思ってくれ、と言って、調べた。
 公式ホームページではなく個人の情報を調べたら、水は有った。例に依って良い加減この上無しですなあ。
 二人は先に行ってるのであたしは十四時十八分のバスで追う。大倉では列をなして帰りの登山者が待っている。馬鹿尾根ピストンだと、丁度帰りの時間だ。
 キャンプ場迄四十五分、水はからっぽなので荷物は軽いし、気楽に歩き始める。どんどん下って来る。あたしゃあゆっくり登って行く。のんびりしてて良いもんだぜ。
 閉まってる小屋に着いた。さて水はと見ると流れてない。え、話が違う! と言うのはおかしいので、市の公式ページで確認しなかったあたしのミスだ。場合によったら観音茶屋へ水汲みに行く覚悟を決めてキャンプ上に登ると、もうテントは張られていた。
私「いやあ、水が無いねえ」
 処が流石にYである。Mと二人で4,5l水を持って来ていた。あたしがカップ麺を食べなければ、充分間に合う計算だ。カップ麺が一番水を喰うんでね。Yの無闇と慎重な性質に救われた訳だ。まあ、あたしの無闇に好い加減な処は是非共直す必要はあるのだけど。
 何時もは二人でゆったり使うテントに三人、夫々の位置を決めて荷物も整理し、早速「乾杯!」である。未だ十五時半だ。続きます。

2017年12月25日月曜日

クソ面倒な話 その八十六




 やっと日本も巡航ミサイルの導入を検討し始めた様だ。やっと、と言うのは戦闘爆撃機から、わざわざ空中給油システムを外させる様なバカをやる国だったからだ。
 案の定反対が巻き起こった。野党、マスコミ、それにSNSでも反対反対である。当然予想された反応だが、朝日は「専守防衛の枠を越える」と主張し、共産党は「極めて危険だ」と訴える。
 確かに政府の説明も歯切れが悪い。尖閣諸島防衛の為なぞと姑息な言い方をするからいけない。はっきりと北朝鮮の基地攻撃の能力を保持する為だ言うべきだろう。
 朝日の言う「専守防衛の枠」とは本土決戦主義に他ならない。結果は国民の血、それも夥しい血を流す結果になるのは、先の大戦から明らかになっている。学ばない朝日だ。
 共産党の言う「極めて危険」とは何処にとっての危険なの?と逆に問いたい。此の件で日本がこれ以上危険になるとは思えない。
 専守防衛でも、撃たれたら撃ちかえし、必要ならば相手国の攻撃能力を破壊してでも防衛するのは、専守防衛の枠内に入る。さもなければ防衛でも何でもなく、「非武装」を言い換えただけの事になる訳だ。
 SNSでは、ミサイル発射の兆候があったら先制攻撃できる、と言う論には、徴候ったって不確実だ、恣意に攻撃をかける結果になる、との返答が有った。それに、もし徴候が有ってもマッハ以下の巡航ミサイルじゃあ間に合わない、金の無駄だ、と嘲笑う書き込みも多かった。
 じゃあどうすると言う事には、全く触れない。詰まり日本が北朝鮮を攻撃可能になる事が、不快且つ恐ろしい事だと言ってる訳だ。
今の状態は相手の拳は日本に届くが、こっちはリーチ不足で一方的に叩かれるだけだ。叩き返す力を持つのは、最低限度の防衛ではないのかな、と愚考する次第。反対の諸君はただ叩かれるだけの日本がお望みの様だが、あたしは日本に仇をなす奴は叩き潰して当然だと考える。そして、それこそが政治の役割ってもんじゃないのかな。

2017年12月21日木曜日

閑話番外 その百二




 二つ前の閑話番外九十九でSから譲られたテントの話をした。極めて変わった物なのでSに謂れを聞こう、で終わっている。
 閑話の通りにSとはハイクに行ったので、どんなテントなのかを尋ねてみた。
S「全然覚えてないんだよね」
 ああそうでしょうとも。聞くだけ野暮だった。洒落たテントだと思って買ったに決まっているのだ。勿論何処製だかも覚えてない。
S「でも山用だよ」
 うーん、そうなんだろうけど、どうにも解せない造りなのだよ。強風は想定してない様だし。でも、熱は逃がしたくない様な。
 日本製ではない様だが、其れは先刻ご承知だ。日本の山道具屋の発想ではない。まあ、ヨーロッパの何処かだろう。
 因みにあたしの見る最高のテント屋は、アライテントだ。ゴアなんざ使ってない。従って軽くて長持ちする。雨はフライで完全に防げる。日本の山向けって事だ。ゴアは使っても使わなくても、時間と共に劣化する。雨も漏る様になっちまう。その上ずっしり重いのだ。決してテントに向く材質では無い。
 とか言い乍ら又ゴアを持ってしまった。これが今世最後のテントになる事だろう。少々変わってはいるが、使い勝手は悪く無い。一寸と重いのが難点ではありますなあ。