2021年6月30日水曜日

休題 その三百六十八

 

 シナが言う処の核心的利益で残っているのは、尖閣諸島と台湾だけになった。とっくにチベットは盗られ、内蒙古も盗られ、ウイグルはほぼ盗られ、香港も終わりを迎えた。

 詰まり、間違いなく台湾への侵略があると言う事だ。台湾がシナに併合されると日本は非常にヤバい状態になる。台湾の人々の苦しみは機会があれば書くとして、今は我が国を考えよう。

 台湾へシナ軍が押し寄せて来た時、自衛隊が阻止する軍事行動は取れない。憲法も法律もそうなっている。米軍が阻止活動をする筈で、日本はその支援をする訳だ。では米軍の艦艇が危険に晒された時、自衛隊はシナに対して砲火を開くのだろうか。

 共同的自衛権に依ればそうなる。それを国民が認めるのだろうか。いや、マスコミが認めるのだろうか。アメリカの戦争に巻き込まれるなと大騒ぎするのだろう。

 アメリカの戦争ではないのだ。台湾が落ちれば次は沖縄だ。シナには国境の概念はほぼない。ここはシナの領土だと言えばそうなのだ。南シナ海だってシナの領土だと宣言し、人工島を造って軍事施設にした。最初は平和利用の為と言っていたが、真っ赤な嘘だった。台湾侵略は日本の戦争なのだ。

 日本が責められても大人しく手を上げようと言う輩がいる位だ。戦争をして敵を殺すより殺される方が良いと、何も考えていない空虚な発言が容認される。増してや台湾が責められたから命を懸けて守ろうなんて、マスコミや一部野党が思う筈がない。

 台湾と米軍を傍観すれば、日本が見捨てられるのが世の習い。日本独力でシナと向き合う事になる。マスコミと一部野党の望みはそれなのかと疑う。

 戦う覚悟のある者だけが戦いを避けられる。歴史の示す残酷な現実である。何から何迄準備がない。戦いは始まってるのですぞ。

2021年6月26日土曜日

閑話 その三百六十


  前回に続き弘法山へリハビリである。思えば情けないですなあ。里山と呼ぶのも憚れる丘陵なのだ。高取山なら里山と呼べるけど。

 坐骨神経痛なので仕方ない。前回も書いたが、塔に登るのはきつい。リハの本家の高取山は、この時期蛭だらけ。どうしても弘法山になってまうだがねえ。

 昨日行って来た。梅雨の合間で相変わらず人が少ない。相変わらず紫陽花が綺麗だ。弘法山を下り始めると、如何にも散歩姿の中年男性が登って来た。麓に住処があるのだろう。弘法山にも色んな登り道があるのだ。

 「何処へ行くんですか」と聞かれ「鶴巻温泉です」と答えた。地元を散歩してる人には、汗だらけになってやって来るおっさんが何処へ行くのか興味が湧いたのだろう。

 「ひと風呂浴びて行くんですね」と彼は嬉しそうに笑う。つられてあたしも笑っちまった。丘陵歩きの後で温泉に入る、誰にとっても非常に良い話なのだ。これが山の帰りとなると又一際特別なんですなあ。

 チンタラ歩いてちゃリハにならない。せっせと歩く。依って汗だらけになる訳だが、10Kg背負っての高取山とは比較にならず楽だ。空身の高取山よっかずーっと楽だ。標高差が少なく距離が短いからだ。これで良いのかなあ、とは思わない。なんたって坐骨神経痛だ、これで良いのだぁ。

 里湯に一時間三十一分で着いた。何じゃこの一分ってえのは。次回があれば一時間三十分を切ってやる。と、力む程のコースではないのですけどw

 里湯のアルコール禁止は解除されていた。当然である。湯上がりにビールやチューハイを飲むと武漢肺炎が忍び寄る、ってこたああるまいよ。秦野市もまともな思考に戻れてとても良かった。

 痛みが長い。早く弘法山は卒業したいが、暫くは我慢です。足が萎えちまうぜ。

2021年6月23日水曜日

休題 その三百六十七

 


 2019年三月上映だから、平成三十一年の作品「グリーンブック」をネットフリックスで観た。名前は知っていたが「最強の二人」もどきだろうと思って観もしなかったのだ。「最強の二人」は評判良いらしいが、あたしは大して面白くなかったので。

 ネットフリックスの新作で紹介していたので、主演がビゴ・モーテンセンならば観ようとなった訳だ。観終わって「こりゃあ名作だ、一寸とトロっこいけど、観る価値大有りだ」と妻に言った。こんど一緒に観る事にして潜ったら、その年(2019年)のアカデミー作品賞、脚本賞、助演男優賞を獲得していた。全く知らなかったです(恥)。

 主演者はロードオブザリングのアルゴルンだが、腹の出た中年男で、アルゴルンとは真逆な役だ。彼が黒人のピアニスト、ドクター・シャーリーの運転手に雇われ、人種差別の激しい時代に、差別の本拠地アメリカ南部へ演奏旅行へ行く話だ。

 ピアニストがドクターと名乗るのは、複数の博士号を持っているから。実話をベースにしている。

 差別問題はこの映画の環境である。真向糾弾するものではない。あったものとして描いている。この姿勢が良い。あったものもなかったかに描く作品は腐臭を放つ。

 人種差別に対する静かな怒りは喚起させられるが、描くのはそれではない。全く異なる二人の人間が、理解し合い許容し心が結ばれて行く過程が丁寧に(あたしに言わせれば一寸とトロっこくw)描かれている。そして非常に分かり易い。

 分かり易く且つ上質とは王道であろう。アカデミー三部門受賞は当然だ。主演男優賞をも受賞しても良かったと思える程だ。

 ネタばれには気を付けたので大丈夫だろう。もし観てない人がいたら絶対にお勧めします。十点満点で八点半は固い。

 ドク・シャーリー役のマハーシャラ・アリは二度目の助演男優賞だそうだ。実に渋くて好い演技ですよ。