2020年8月31日月曜日

休題 その三百二十一

 

 物議を醸したGO TOキャンペーンだが、県によって評価が異なるって処だろう。今の段階では、大成功でもなければ大失敗でもない。

あたしはこの試みは是非続けるべきだと思う。さもなければ、旅行会社、バス会社、旅館、ホテル、土産物屋、タクシー、小さなテーマパーク等が全滅するに決まって居るからだ。

 あたしは町田市民だ。御承知の通り東京都民にはGO TOキャンペーンは適応されない。町田は東京なのだが、神奈川県に突き出している。従って急行で小田原に向かっても新宿に向かっても、次の駅は神奈川なのだ。

 カズヤチャンネルGXってご存知だろうか。政治系ユーチューバーNo1のカズヤ君と和田憲治君の対談だ。そこでGO TOキャンペーンの話になった。「町田市民は可哀そうですよね」「バスは神奈中だし、皆神奈川だと思ってますよ」「90%を神奈川県民として生きて、10%で弾かれるw

 二人とも気の毒だとは言うけれど、実に嬉しそうに話していた。でも、発言内容には全く間違いはない。

 長い間旅行にも行かなかったので、妻と湯河原へ一泊旅行に行って来た。八月末とは言え未だ夏休み料金の延長で、何処も何時もより三千円~五千円程高めの料金だ。

 妻は「GO TOを見込んでるのよ」と言うが、あたしは時期的問題だと思う。それに、GO TOで湯河原にどっと人が押しかけるとは思えないのだ。

 我々の泊まった宿には十組の客がいた。もっと収容できる宿だ。旅行者の動きが鈍いのだ。我々だって三月以来なのだから。

 多分GO TO利用客が大半だろう、と思ってしまう。我乍らさもしい根性ですなあ。でも35%値引きは大きいですぞ。

 東京都民もGO TO対象にしてよお。皆出掛けるだろうから。武漢肺炎で死ぬなんて交通事故死より少ないんだからね。

2020年8月28日金曜日

閑話 その三百二十五

 


 後はノロノロと塔へ向かうのみ。昔は花立山荘に着けば等に着いた様なもんだったのに、今じゃこれから一仕事。年には勝てません。

 何度も書くが花立からが山。涼しい風が通り、何とか塔に辿り着けた。山頂には二,三人しかいない。真夏は本当に人が少ない。

 下りに掛かると花立山荘の三人が登って来る。「もう頂上ですか?」「最後の登りですよ」と急に余裕をこくあたし。ついさっきヒーヒー言っていたのにねえ。

 とっとと登って来る若者は凄い。中年男性が息絶え絶えに来る。階段の上から「どうぞ」と声を掛けるが「いや、どうぞ」と脇に避ける。その気持ちは良-っく分かるですよ。

 下りもゆっくり、時間はある。十二時五十二分のバスに間に合えば良いのだ。花立への登り返しで、バスで一緒だった山ガール姿の女性と擦れ違った。着実な歩みでやって来る。あたしより(多分)上なのに立派だ。

 大階段を下り切ろうとするあたりで四人の二十代男性と擦れ違った。「頂上にはどれ程かかりますか?」「これを登り切ると花立山荘、そこから二十五分か三十分ですね」。彼は嬉しそうだった。その花立山荘迄が十分以上もかかる苦行なのだが、それは言わなかった。言った方が親切だったかもね。

 その下で外人さんの三人パーティと擦れ違った。三人共綺麗な発音で「今日は」と言う。こんな暑い山へようこそ!

 余裕で下っていたら、何だかバスの時刻がギリになって来た。そこで慌てて急ぎだす間抜けなあたし。少々飛ばして、十二時四十五分にはバス停に着いた。五時間四十四分かかったので、メロメロになった前回より二十二分余分にかけた訳だ。里湯は夏休みなので、東海大学前の“山茶花“で汗を流す。妻も弘法山から”山茶花“へ行っていたが、あたしが先に出たので会えずに別々に帰った。どうしても会いたい訳でもないのでw

2020年8月25日火曜日

閑話 その三百二十四

 

 前章の閑話で塔に登った話をした。足がつって五時間二十二分掛かってしまったのだ。一週間は疲労が抜けないバテ方をした。忸怩たる思いだったが、約二週間後にリベンジとばかりに、塔を目指したですよ。

 同じく一番のバスだが、35℃越えの日が続いていた所為が、客は十人程しかいない。若者化中年の諸君で、一人だけ単独の山ガールが、あたしと同じか一寸と上ってとこだろう。ま、山婆さんですなw

 歩き始めて一時間もすると気付いた。前回より速く、なんて考えるだけ無駄だ。又つってメロメロになるだけだ。兎に角塔に立つ事だけを考えよう。バテそうな時はどうしてる? そう、ゆっくりと行くのだ。

 発想の転換です。夏はこうでなきゃダメになったってこってす。多分体温調整の機能にガタが来てしまったのだろう。偉く汗をかく。丸でYのようになったのだ。

 バスを降りてトップで歩き始めたので、抜かれるばかりだ。三十代の女性と中年男性は、途中で休んでいる所を抜き返したが、後は抜き返すなんざ有り得ない。

 今回は小梅干しを五つ持った。水も1L用意し、蒸しパンとカロリーゼリーも持って、あたしとしては万全な構えである。太腿がつるとどう仕様もないので。

 さて、ハイライトの花立大階段、ここで三十代前半の女性三人パーティを抜いた。あたしより前を行くって事は、バス以外の方法、車かタクシーで来たのだろう。

 大階段に取り付いた限りは、唯々登り切るのみ。ゆっくりで良いから何も思わず前を見ず、一歩一歩を進めるのだ。

 登り切って蒸しパンを食べていると、その三人が次々登って来る。ヒーヒー言って来るが、先着の女性がカメラを向けると、ピースの指でにっこり笑う。流石に女性は凄い。あたしなんざ死にそうな顔で写る事だろう。(続)

2020年8月21日金曜日

休題 その三百二十

 

 数年前にキアヌ・リーブス主演の「ジョン・ウイック」が上映された。殺し屋の復讐劇だが、ガンとカンフーを合わせた斬新な立ち回りで、ガンフーとの新語が生まれた。

 息もつかさぬ追っかけっこと格闘・殺害の連続でそれなりだが、傑作とは言い難い物だった。キアヌ・リーブスが主演でなければとてももたないだろうと思ったのだ。

 それが大当たりして、続編のチャプター2が造られた。それも当たって、新作パラベラムが造られた。当たったら続編って、何時も のパターンですなあ。

 三作共映画館には行ってない。ツタヤで準新作になったら借りれば宜しいってなとこだ。で、パラベラムを借りて観たですよ。

 例に依っての大騒ぎ、妻は「こういうの何だか飽きたわ」とか言って居眠る。おいおい、ジョンは死にもの狂いで戦ってんだぞ、何スースー寝てんだよ!

 暫く寝て妻は眼覚めた。「どうなっちゃったの?」なぞとのたもう。「寝てる間に色々あったんだ」としか言い様がない。

 「凄く背景(セットや道具の事)が立派ね。全体の色合いも見事よ」。言われて気付いた。成程、多くの場所が重厚な部屋や広いロビーだ。画面の色彩も渋く統一されて、落ち着いている。言われる迄全く分からなかった。

 一寸と潜って見たが、その点に関しては誰も触れていない。そういう事か。唯のB級ドタバタ映画で終わらなかったのは、俳優の魅力に加えて、美的センスの良さもあったのか。あたしはそんなのどうでこ良い派なんだが、矢張り美的水準も高い方が良いに決まっている。分からないんだけど、印象が異なるってえのは、確かに有り得る。

 弟3作パラベラムは続編へ続く。ローレンス・フィッシュバーン(マトリックスのモーフィアス)と組んで巨悪(自分等も悪の一部だけど)と闘うのでしょう。