2010年10月30日土曜日

雪山の喫茶店 その二

 私の四国の叔父もニューギニア帰りだった。
 相撲取りの様ながっちりした男が、ゲソゲソに痩せて帰って来たそうだが、四十過ぎ位で亡くなった。マラリアに苦しめられ、キニーネの副作用で寿命を縮めたのだろう。
 えーと、此れも説明が必要だろうけど、当時はマラリアにはキニーネしか対処しようが無いのだが、副作用が大きいのだ。それでもキニーネを服用出来た兵隊は幸せだ。殆どの兵隊は、薬に接する事も無かった。
 帰って来れただけ良かったですよね、叔父さん。叔父さんの部隊の殆どの人は、帰れなかったんだから。
 人が人を食う。大岡昇平の野火の世界だ。人を食った奴は何時でも何処にでも居るが、本当に人間を食べた事。小説はフィクションだが現実はフィクションでは無く、当然有った事だ。
 ニューギニアで、補給を断たれた大隊が一ヶ月戦闘を継続したあげく、無断で撤退して偉く非難を受けた。本来は軍法会議物だろう。だが、戦線自体が其れ処じゃ無くなって、ウヤムヤになった。
 当時の参謀に聞く(もしも生きて居て、此れを読んで居れば)。
 補給を断たれた部隊に、撤退と降伏以外に何か選ぶ方法が有るのか?全部死ねってか。じゃあ、あんたから死んで見せたら如何。暴 論?まあそうね。
 其の部隊が無断で撤退したとして、其れを許せないとしたら、其の状況に追い込んだのは、疑いも無く貴方方参謀の責任では無いの か?
 食料無く、武器弾薬無く、尚且つ戦えと貴方が言うならば、一緒に其処に居て、一緒に死ぬべきだ。処で其れに何の意義が有る?

 答えを待ちましょう。

 答えが有る筈無いやなあ。数少ない元参謀がこんな愚ログを読んでっこ無い。其れは知っての上です。でも、万が一って事が、世の中には有るので。
 其の部隊はどうやって一ヶ月戦えたんだろう。散々砲撃した後に歩兵が来るのを狙撃し、武器弾薬食料水を奪うのは当たり前で、敵の死体を引きずり込んで、解体して食料とした(と推測されて居る)のだろう。
 米軍は異様に其の種の行為を嫌い、該当者を死刑に処したが(フイリッピン戦線でも)、何でだろう?
 飢えた事が無いからか?降伏が許されて居たからか?信仰上の事だろうか?多分信仰上なのだろうが、降伏を許されない部隊の事情はご存知無いだろうし、自分のサイズで解釈するのは、まあ、当然だ。
 あらゆる方法でイエローモンキーを虐殺(戦争だから、当然)しても、自分の仲間が食われるのは嫌なんだ。
 (雪山の喫茶店 その三へ続く)

2010年10月27日水曜日

閑話 その五十九


 戸沢出合いから政次郎尾根を登り、塔を通り天神尾根を下る小三角コースを、GEに慣れる為に行って来たが、汚い事に戸沢出合い迄車で入ったのだ。へっへっへ(やや恥)。

 此のコースが分からない方は、天神尾根の章を参照下さい。荒っぽく説明して有ります。

 GEは確かに遠景はどうにかなる。冒頭の鈍い(にぶい)写真が其れ。でも、花の接写は全て失敗。あー畜生、出来る様になった筈なのにー、GEの馬鹿!!

 接写じゃ無いが、良い色が付いた樹を撮ったのが、白っちゃけて全く駄目。一体どうすりゃ良いんだよ(涙)。

 泣いても仕様が無いので、数をこなすとしよう。それでも、どうしても駄目なら、ニコンF2に戻りゃあ良いのさ。ふん、GEよ、真面目に頑張らなけりゃあ、ゴミ箱行きだからな!!

 自分の分からなさを棚に上げて、罪も無いGEを責めるのは、我乍ら男らしく無い。色々試して学ぶべし、です。

 塔の頂上は風ばかり強く、シーイングも不良だったので、花立山荘の前迄下って休んだ。大階段を登って来る諸君を見られて、とても楽しい位置なのだ。悪趣味ですなあ。やっと辿り着く人達を楽しんで見て居るのだから。

 其れが、意外とそうでも無くて、あー、苦労だったろうなあ、とか、此のパーティは若いだけあって元気なもんだ、とか、皆さんの今迄の苦しみや楽しみを勝手に思うのが楽しいのだ。え、其れを悪趣味って言うの?知らなかった!

 三十代一寸と前のカップルが、元気に上がって来た。女性は、タイツの上にスカートをはいて居る。山でスカート姿の女性を見るのは久し振りだ。

 下りに掛かったら、五人の若者パーティと擦れ違った。其のうちの一人の女性が、同じくタイツの上にスカート姿なのだ。

 男性で良く見掛ける様になったのは、タイツの上に短パン姿。あ、そうか、短パンの代わりにスカートなんだ。此れは確かに動き易く理に適って居る。

 今回出会った人達は、バランスが良かった。七十代(!)の人も何人か会ったし、若い諸君にも五パーティ以上会った。外国人にも会った。

 一番多かったのは中年パーティだが、夫婦と思われる二人連れがやけに多かった。良い趣味です。多分墓場迄仲睦まじく行けるのです。有りそうで、そうは無い事なのですよ。

 墓場迄仲睦まじく、言うは易く行うは難しって言うでしょう、此れもそうなんです。

 仲の悪い夫婦が何を好んで、唯でさえ辛い山に一緒に登って来るだろうか。其れはどう考えても、絶対に無い。

 仲良き事は美しきかな、です。

 子供には数人会った。皆元気に登って来るのだ。親の方が参って居る場合すら、たまに有ります。頑張って、お父さん!

2010年10月23日土曜日

雪山の喫茶店 その一



 ゴールデンウィークともなると、ザックを担 いで上越の山に飛び出す私だが、北アルプスに 向った事も何度かは有る。
 白馬、唐松、五竜、鹿島槍、爺、針の木、槍、 穂高、常念、燕、そんなとこな。入り易い山 を選んで居るのは、流石好い加減男の面目躍如、 我乍ら立派だ。ま、中には入りにくい山も有る が、其れは若い頃に入った山なので、今は行けっこ ないだろう、えっへん(涙)。
 ゴールデンウィークには、南と中央、及び八 ヶ岳には不思議と足を向けないのだが、其れは 無意識に残雪の多い所を選んで居たのだと、今 気付いた。私らしい話だ。(馬鹿なの?うん、少 しそうなの)
 ゴールデンウィークの時期の上越と北アルプ スの残雪は、谷で十メートルから二十メートル、 稜線でも2、3mが相場なのだから、堪え(こ たえ)られない。涎が垂れちまうぜ!
 北アルプスは前章の通り、標高が高いし季 節風が雪を落とすから残が多いだろうな、 と分かるが、上越の山に残雪が多いのは、世 界一の豪雪地帯だからで(前出、くどい?)、 東京都の千三百万人(最近なったのです)が 脱水症状にならずに生きて行けるのは、其の 御陰なので其処(詰まり水道水)に多少私 の小便が混じって居ても、文句を言ったら罰 当たりですぞ。現に絶対混じって居るだろう しね、はっはっはっは。
 処で、水が無くて死んで行くのは辛いだろ うなあ。飢えて死んで行くのとどっちが辛い だろう。あく迄私の推測だが、或る程度の生 きた為の必死な期間を過ぎれば(其の時期 は、文字通り生き地獄と表現出来るだろう処 の有意識の時期)、生体機能が低下して訳が 何も分からくなって、唯、死を待つのみにな るのだろうから、結局はどっちでも同じなん だろう。
 ニューギニア戦線の生き残りの一人が、私 の中学の化学の先生だた。1%弱の幸運な 人だ。あ、其の1%の意味は、ニューギニア
戦線から生きて帰れた人は、何と1%弱だと 言う意味。
 余りにも悲惨な戦場を語る人の絶対数が少 ない上に、語りたく無い事が多すぎて、ニュ ーギニア戦線は極めてマイナーに扱われて居 た。いや、今もそうだろう。
 ゲゲゲの鬼太郎の作家、水木さんもそうで、 片手を失った代わりに生還出来たのは非常に 目出度い。
 ビルマ戦線の悲惨さは多くの人が知って居 る。30%以上の生還者が居たからだ。語る 人の絶対数が桁違いに違う。それに、悲惨だ けれどもニューギニア程では無い。
 済みません、経験もして無い私に言う資格 なぞ、全く無いとは承知して居ます。併し、 生存者の比率から見ても、そう判断せざるを 得ないので、其れは後世の分からん奴の机上 の計算だと、思って頂ければ、間違い無く正 解です。
 (雪山の喫茶店 その二へ続く)

2010年10月19日火曜日

閑話 その五十八


 大山東麓のO温泉のO荘はすっかりメジャーになって、日帰り入浴バスツアー迄やって来る。猪鍋と、比較的広い露天風呂が売りだ。
 S、Kやお仲間を、藪っぽい山中を引き回
した事は本文に書いた。そして目的地は温泉で有るとも。其れがO荘だったのだ。
 林道を少々歩く事になっても、其れが何さ、
一,二時間なら歩いて見せよう。何せ温泉だ。三時間だって良いや。
 大山とは別の山に登っても、わざわざバス
でO荘へ行った。矢張りあの露天風呂が良かったんだなあ。山の疲れが汗と共に流れ出て行く感じ、山帰りで無ければ味わえない喜びではないかと、しみじみ思う。
 風呂から上がると、大抵は猪鍋で(除、夏
季)宴会となるのだが、肉が苦手なあたしとしては、単なる野菜鍋なのが悲しい。だって、猪(多分イノブタ)はSとKにやって仕舞うんだから、残るのは野菜だけなのだ。SとKには悪く無い話だっただろう。
 あ、好き嫌いが有る自分の所為なんで、文
句を言ってるんじゃ無いんだけど、分かってくれてますよね?(読んでればだけど。まあ、読んで無いでしょう)
 知ってる人は多いと思うけど、那須に大丸
温泉が有る。那須で一番高い所に有る温泉だと記憶してるけど、そうかな?
 冬の那須朝日岳の帰りに、泊まった事が有
る。冬の那須の山は、何度も書くけど風が半端じゃ無く強い。従って、標高が低い割りに、体感温度はアルプス並みに低く感じられる。
 勿論、予約はしておいた。一人と言うと、
相手は一寸と嫌そうな声を出したが、予約は受付てくれた。二昔半前なので、当然な反応で有る。お一人様歓迎、なんざ最近のこって、昔はお一人様は嫌われたのだ。特に由緒有る宿はだ。実は大丸温泉は、那須でもトップの由緒有る温泉だったのだ。
 古い木造旅館、由緒有るのだから当然だ。
で、露天風呂が大きいの、普通じゃ無く大きい。朝日岳で吹かれて、散々冷えて旅館に行って、先ず目指すのは、勿論露天風呂。勿論、内湯で体を洗い、汗を流してからですよ、山帰りなんだから。
 内湯から出て露天風呂へ行く、僅か10m
が、死ぬ思い、多分-10度、もっと低かったかも知れない。
 広い風呂に飛び込むと、暗い照明でもチラチ
ラ舞い落ちる雪が見える。知らぬ間に降り出して居たんですなあ。
 山は晴れて居たから、ラッキーの一言だ。で
も気温が落ちたので、湯も冷める。体温+アルファーになっちまうので、肩が一寸と出ても冷たい。出られなくなって仕舞ったのだ。
 結局一時間以上入って居た。外には、中年の
ご夫婦と、若い娘の二人連れがやって来て、皆出られなくなっちまった。あ、勘違いしないで下さい、あたしゃあ混浴は好きじゃあ無いんです。だって、何だか落ち着かないでしょうが。

2010年10月17日日曜日

休題 その五十二


 朋友達との旅行なのだが、今年はKJの仕事がやけに忙しく、指し日(?)をされた。其の日しか無い、との事だった。
 任せておけよ、と軽く請け負って宿を探したら、其の日だけは何処も満員、PCを叩き続けたが、全く駄目。何と呪われた日を指定してくれんだ、KJよ。
 仕方無く、当てが有りそうな口調だったANに宿を頼んだ。一杯だった、と返事が来た。
 全く、役に立つんだから。
 こりゃあ、今年はKJ抜きしか無いのかなと半分覚悟して、其れでも念の為にもう一度検索した。と、昨日は見つけられなかった宿が有りました!それも伊東、近いしおまけに安い!
 即申し込んだのは勿論の事。最後迄諦めないで良かった。天は自らを助ける者を助く、と言われるが、全くだ。え、半分諦めてたんだろうって?半分だけだよ!
 KJは仕事を終えて追って来るのが常なので、AN夫婦、EM、YNそれにあたしでANの車に乗り込み、伊東へ向かう。
 ナビには宿のデーターが入って居る。ところでANのナビは変な奴で、何が何でも高速に乗せたがる。入り口を越えると、ユーターンしろと指示する。何考えてんだろう。
 宿からそう遠くない五叉路に差し掛かった。ナビの示す道へ入ったと思ったら、外れて行く。違う違うと騒いでユーターン、五叉路に進入し指示通りに進む。と、又外れて行く。何だ、何処で間違った、いや、間違って無い、なぞと一同騒ぎ乍ら三度(みたび)五叉路へ入った。
 すると小さな路地から車が出て来た。あれだ!分かる筈無いよ、とAN、YN、あたしは罵る事しきり。其処からも狭い道が続き、宿にはやっと辿り着いたお粗末。
私「KJを一人で駅へ迎えに行ける?」
AN「絶対無理」
私「一緒に行くけど、俺も自信無いよ」
NB(ANの奥方)「宿の人に迎えに行って貰えば良いのよ」
YN「成る程」
 宿に着くのが難しい、と言うのも珍しい経験で有る。宿でも心得て居て、快く伊東の駅へ車を出してくれた。で、無事にKJは宿に着けたのだ。我々が迎えに行ったら、戻れたかどうか、自信が無い事夥しい。
 翌日に立ち寄った湯河原の人間国宝美術館の事。此の章は其れを書きたかったんだが、下らない事を書いて、最後になっちまった。
 細川元首相がやって居るのだが、自分のコーナーを造って、人間国宝の皆さんと張り合って居るのはご愛嬌で有る。 人間国宝以外にも、魯山人や河井寛二郎、古美術も有るので、豪華なのだ。最高の売りは、彼等の茶碗でお茶を頂ける事だ(有料)。
 山椒は小粒でピリリと辛い、お薦めの美術館です。お暇なら検索して見て下さい。

2010年10月16日土曜日

閑話番外 その三十七


 山、高きがゆえに?その三の写真は甲斐駒ケ岳で、文中で触れて無いのに気付き、補足します。いやあ、甲斐駒について書いたとばかり思って居たんで、ボケです。
 右側に瘤の様に付いて居るもが、岩峰摩利支天で、為に甲斐駒の姿を特異なものにして居るのだ。
 甲斐駒の標高は
2966m300034m足りない。南アルプスの主稜線は甲斐駒から始まる。北沢峠を経て、仙丈、塩見、荒川岳、赤岳、聖と三千峰がずーっと続く。
 甲斐駒は平野から一気に立ち上がって居るので、非常に目立つ。ヨッ!と大向こうから声を掛けたくなる。惚れ惚れする男振り(?)なのは、皆さんご承知の通り。
 此の章の写真は、無断で借りて来たものです。済みません(ペコリ)。

2010年10月13日水曜日

山、高きがゆえに? その三


 たまたま剣岳を嘆く諸君と隣り合わせになった事も有ったかも知れない。でも、乱闘になったと聞いた事が無いから、喧嘩は無しなのだ。中核派と革丸派が隣り合わせたとは違うと言う事だろう。意味不明だって?其んな下らん話は意味不明で良いのだ!
 三千峰二十一山を見ると、冨士、御嶽、乗
鞍の三独立峰を除くと、南北アルプスに集中して居る。北アルプスの場合は、立山と槍穂高に固まり、南アルプスは広範囲に散らばって居る。
 詰まり、南アルプスの魅力は其の懐の深さ
で、三千峰が延々と連なって居るのだ。しかも山が大きい!
 奥秩父から南アルプスへ、とはセオリーな
ので、スケールが拡大して行くのだ。悠然たる山並みが連なる姿は、近親感と安心感を与えてくれるので、それは縄文人の血がなせるワザなのかな?
 北アルプスの方が何かと便利で入り易い。
南は面倒だ。大体からして、ロープウエイもケーブルカーも有りゃしねえ。全ててめえの脚で登れ、だ。其れだけなら未だ良い、我慢しよう、本来が山は自分の脚で登るのが基本中の基本だ。文句は無い。
 甲斐駒とか北岳は、シーズン中は偉く便利
になった。でも、外の山々は相変わらずアブローチに丸一日は掛かる。下手すると前山越えをさせられる。あ、其れはシーズン外の話でした、失礼。
 だから良いのだ。(有る程度)覚悟を決め
た登山者の割合が高い。其の上人が遥かに少ない(比、北アルプス)。小屋の親父が小屋の親父らしい(此れは私の好みの問題です)。
 私は、冨士、御嶽、乗鞍は登って居ない。
冨士は分からないが、御嶽と乗鞍は一生登らないだろう(多分)。行きたいと思わないのだから、仕方無い。
 独立峰とは、他所から見て素晴らしい山な
のだと、勝手に思って居る。現に姿は見惚れる程美しい。
 因みに、中央アルプスの木曾駒ケ岳は
2956m。三千峰寸前なのだ。残念!八ヶ岳の赤岳は2899m、うーん、大分足りない。
 加賀の名山、白山は
2702m。ざっと標高順に日本の山を百並べると、白山で打ち止めとなる様だ。
 独立峰と南北中央アルプス八ヶ岳、白山で
高い山の全てと言う事だ。当然、丹沢はお呼びで無い事夥しい、千メートル級の山塊なのだから。勿の論、高山の素晴らしさは良く分かって居る。従ってズラズラと標高を並べたので有る。
 丹沢は丹沢なので、高い低いと無関係に丹
沢なのだ。丹沢の良さは散々述べたので繰り返さない。其の上、私の初恋で有り、永遠の愛情を感じる山なので、特別なのです。
 従って、特別な愛情が無い方(詰まりまと
もな方)には、唯のキツい山かも知れません。でも、一押しの山ですよ。

2010年10月10日日曜日

クソ面倒な話 その二十三



 このシリーズで、あたしは一貫してUFOの存在を否定して居る。此れは不正確な表現だ。正確に言うと、UFOは有るかどうかは分からない、もし有ったとしても其れはETIの乗り物では無い、と言う事なのだ。
 では何が乗って居るのだろう?
 ETIの乗り物では無いと主張するのは、重複を承知で述べれば、外の惑星系から太陽系を訪れる事事態が無理だと言うだけの話なのだ。予算的にも技術的にも、で有る。
 但し、現在の地球の技術では、と言う条件が付く。現在の地球の技術の延長線ではとても無理、と言っても良いだろう。
 何十世代にわたって、巨大な宇宙船の旅を続けるリスクは余りに大きく、どう考えても全員死に絶えて、永久に宇宙を漂う幽霊船がオチだろう。
 大体、閉鎖環境の中の循環に拠る環境保全が出来なければ、物凄く長期の宇宙旅行なぞ有得ない訳だが、一度何処かで(アメリカ?)鳴り物入りで実験が行われたが、結果は見事な大失敗、エネルギーのみの供給で、水、空気、植物等の再生産は、完璧に不可能だと結論付けられたのだ。
 と言う訳で、ETIの乗り物が地球を訪れる事は考えられない。UFOフアンの方、諦めて下さい。
 とか言い乍ら、明日の事は誰も知らないのだから、突然タキオン(超光速物質)が捉えられ、物理の仕組みが急旋回して変わり、水準が桁違いになった、なんて馬鹿な事だって、起こらないと保証する事は、誰にも出来ない筈で有る。
 水準が桁違いになったって追い付かないのが実情だろうから、仕組みが全く違う世界も存在するかも知れないし、テレポーチョンに近い仕組みを手に入れた文明も有るやも知れない。
 うーん、何だか飛んでも本の世界に近づいて来てるぞ、気を付けよう。
 何故そんな考えが兆したかと言うと、ETI(?)に誘拐された人達に関する証言を読むと、有るのかな?と思わされる。
 勿論、怪しい証言は全て削除し、信憑性が極めて高いものに特化して居る。本人達は至極まともな人達で、元々UFOに興味なんぞ全く無く、嘘をつく必要も全く無いのだ。
 聞き取りに当った、公安、軍関係者、精神医、ジャーナリストも、口を揃えて、嘘をついて居るとは絶対思えない、精神に異常は全く見当たらない、何より本人達が、自分の経験した事の訳を真摯にしりたがって居る、と述べて居る。
 其れが本当なら(多分本当だろう)何かが地球を訪れて居る事になる。でも、何故、一般の人を拉致し、皮膚のサンプルを取ったりして、一体どうしようってんだ????
 ETIの地球訪問は疑いつつも、今迄の全面否定は取りあえず取り消すけど、矢張り疑ってます!!

2010年10月9日土曜日

山、高きがゆえに? その二


 どうでも良いのが今の風潮だが、其れも良し悪しで、昔は何でも熱かった。どうでも良いなんて、思う人間はまれだった。
 良し悪しと書いたのは、余りにシラーとし
て自分だけにしか関心が無い、も困るし、何にでも熱く反応し、直ぐに火炎瓶を引っ掴んで飛び出すのも何だし、「適当」って言葉は悪い意味に使われがちだが、本来は孔子の言う処の「中庸」だと思う。
 其の中庸のド反対の滅茶苦茶ド熱い時代に、
剣岳が位落ちした。北アルプスフアンは激怒した。「剣岳」が二千峰だと、国土地理院を焼き討ちだ!!
 流石にそんな意見は無かった。残念な事に、
自分で標高を図れないのだから。
 詰まり、第一宇宙速度は毎秒
7.9mと決まって居るが、其れに異議が有る限りは、自分でロケットを飛ばして、地球周遊軌道に乗せて実証するしか無いのだ。え、例えが悪いって?科学とはそう言うもんなんで、其処んとこ間違えちゃうと、思い込みも科学も糞も味噌も、一緒になっちゃうんだよ!
 話を戻すと、熱い時代の熱い登山者達は、
決定に意義を唱えるのでは無く、あくまで自分の大好きな剣岳の格下げを嘆いて、彼方此方で残念パーティを行った。詰まり、飲んで騒いだって事なんです。
 世の中とは面白いもので、其の時に三千峰
に昇格(?)した山が有った。南アルプスの三峰岳(みぶだけ)で有る。え、そんな山知らないって?至極当然です!
 千丈岳から延々と光岳(てかりだけ)へ続
く主稜線が、北岳から始まって、此れ又延々と延びる東稜線の間ノ岳から、西へ下る稜線と接するジャンクションのピークが有って、其れが三峰岳と名付けられて居るのだが、見た処ほんの小さなピークだ。しかも、登って見ても、ほんの小さなピークだ。
 私が登った事は何度か有るのだが、稜線の
小さなコブとしか思えず、目の前の間ノ岳の姿に圧倒されて居た記憶しか無い。何たって第四位の山が目の前なんだから。
 頂上の小さな岩の上にチョコンと座って、
煙草を吸うのだが、誰も登って来ないで、皆さん下の巻き道で間ノ岳へ向かって行く。ふ―ん、此れが三千峰かね、小さなコブじゃんと(当時は三千峰だった)思ったもんだ。
 三峰岳は、今は又修正されて三千峰では無
い。南フアンにはぬか喜びだった訳で有る。そして、剣岳も相変わらず三千峰では無い。
 で、其の熱い時代に、三峰岳が三千峰と認
定されて喜んだのが南アルプスフアンだ。(もう書き方でバレてますね、其の通り、私は南フアンなんです。あ、北だって大好きですよ)此れ又彼方此方でお祝いの飲み会を開催する。万歳!
 お分かりの通りに、標高が上がっても下が
っても飲む。飲む理由なんざ、造り放題って事なんです。飲めれば良いのさ♪
 (山、高きがゆえに? その三へ続く)

2010年10月8日金曜日

休題 その五十一



 映画続きです。
 映画と音楽は切り離せない。良い映画には良い曲がついて来る事が多い様に思われる。
 あたしが高校受験の頃、うーん、大昔ですなあ。確か二十一時四十五分から始まる、映画音楽ベストテン(仮名)と言う番組が有った。勿論ラジオだ。投票結果を発表するのだが、毎日だったか週一だったか、全く忘れて仕舞った。無理も無い、余りに昔の話。
 当時のベストスリーは、太陽が一杯、禁じられた遊び、エデンの東の独占状態で、順序が入れ替わるだけ、と記憶が有る。たまに、第三の男や鉄道員が入って来た。
 ハリウッドは二作のみ、あと五作はヨーロッパ映画だ。何時の間にか、ハリウッドに席捲されちまったんですなあ。
 とか言い乍ら、ハリウッド映画をいそいそと観に行くあたし。
 太陽が一杯、禁じられた遊び、エデンの東は、音楽に映画が助けられて居るのでは?勿論名作なんだろうけど、音楽の印象の方が強いのは、あたしだけだろうか。
 はっきり書けば、エデンの東はちっとも面白くなかった。ま、B級SF男の好みでは無いのは、明確ですな。
 禁じられた遊びは可哀そう過ぎるし、太陽が一杯も、まあ、良く出来たサスペンスだ。
 でも、三本とも音楽は群を抜いて居た。未だに通用するのだから、映画音楽の古典に仲間入りしたと言うべきだろう。
 最近の曲はどうだろう。あたしは全ての映画を観て居るのでは無いし、音楽のセンスが特に良い訳でも無いので(断る迄も無い?ご尤も!)、あくまであたしの好みって事で。
 ミザルは良いなあ。パルプフィクションのみならず、ドーベルマン、そしてTAXIにも使っちゃうってえのが凄い。アクティブな雰囲気を造り出す名作だと思う。
 タイタニックのテーマ、此れも良い。一時期は町中に流れて居た。此れも文句無しの名曲だと思って居る。
 微妙な処でマーズアタックのタイトルバック。え、ふざけるなって?本気なんだけど、同感してくれる人は居ないとは思ってました。
 いつも何度でも、千と千尋のエンディングだけど、宮崎氏が監督廃業宣言をした後、いつも何度でもを聞いて、千と千尋を制作し監督した訳だから、千と千尋の生みの親だ。最早、名作の呼称を超えた存在だ。
 マグノリアのシーンバック。CDにも収録されて居ない。全編に流れる曲だが、自然と緊迫感を高めて行く、全く目立たずに極めて効果的なのには、驚いた。隠れた名曲で有る。
 そして、点の記の四季。山とぴったり合うのは、矢張りクラシックですなあ。下手な曲を捻り出しても、大自然には太刀打ち出来ないのは当然で、監督は良い選択をしました。
 たまに音楽でぶち壊される映画が有るが、余りに映画が哀れです。

2010年10月3日日曜日

山、高きがゆえに? その一


 夏に西丹沢に入ろうと思い、新松田でバスを待って居て、御殿場線の登りが到着すると、見事で有る。小田急に乗り換える人の殆どが富士山帰りなのだ。
 何で分かるかって?持って居る杖と頭に被
る笠で分かるのだ。
 一割近くは外国人なのは、面白い。未だに
富士山、芸者、天麩羅の世界なのかな?
 私は富士山に登った事が無い。一番高い山
なのだから登って見たいとは思うが、夏は嫌だと思って仕舞う。人の群れて居る砂山(失礼!)に好んで出掛ける気は無い。積雪期に、と考えて居るのだが、意外とヤバい山なのだ。
 風が強い。五合目でさえ、テントごと飛ば
された死亡事故が何件か有る。上に行くともっと酷いのはアタボウで、それも突風なので突然飛ばされる。
 雪が氷る。凍るで無く氷る。ツルツルにな
るそうで、其処で突風に襲われるのは一寸と嫌だ。
 五月の良い天気の日を狙う。うん、其れが
良い。でも、過去二回も雪崩で大量遭難を起こして居るので、多少剣呑で有る。そのうちにやるさ、と思いつつ今日に到って居る。
 で、日本の山を高い順に並べて見よう。ご
承知の方は飛ばして下さい。

1、富士山 3776m
2、北岳 
3193m 南アルプス
3、奥穂高 
3190m 北アルプス
4、間ノ岳 
3189m 南アルプス
5、槍ヶ岳 
3180m 北アルプス
6、悪沢岳 
3141m 南アルプス
7、赤石岳 
3120m 南アルプス
8、涸沢岳 
3110m 北アルプス
9、北穂高 
3106m 北アルプス
10、大喰岳 
3101m 北アルプス
11、前穂高 
3090m 北アルプス
12、中岳 
3084m 北アルプス
13、荒川中岳 
3083m 南アルプス
14、御嶽山 
3067m
15、濃鳥岳 
3051m 南アルプス
16、塩見岳 
3047m 南アルプス
17、千丈岳 
3033m 南アルプス
18、南岳 
3033m 北アルプス
19、乗鞍 
3026m
20、立山 
3015m 北アルプス
21、聖岳 
3013m 南アルプス

 此処迄が3000m峰。とは言っても、ざっとしたもんなんで、人に依って見方は色々だろう。何で中岳は入って、荒川前岳は入って無いんだよー、荒川三山って言うじゃんかさ!とか、ご不満は多々有るでしょうが、取り合えずの一般的線引きに従いました。
 さて、次の22位が剣岳
,2999m
 剣岳は、昔々は三千峰で有ったのだ。三十
年一寸と前かな、国土地理院が再調査を行い、3千峰の地位から引き摺り下ろして仕舞ったのだ。「点の記」の諸君は、微妙に間違えて居た訳だが、誰が其れを責められようか。
 (山、高きがゆえに? その二へ続く)

2010年10月2日土曜日

閑話 その五十七


 どうしても、GEが思う様には行かないので、絶望的な気分です。写真は唐松と大コーゲなのだが、こんなんなっちゃうんですよ(涙)。外のは白く飛んじゃってるし、何で飛ぶんだろう?
 天気は今一なんで、モヤーっとすんのは仕
方無いし、腕が腕だからこんなもんかな、とは思うんだけど、其れにしたってピントは唐松なのか大コーゲなのか、良く分かんないし、一番悪いのは、唐松が唐松に見えない!
 ま、死ぬまでにゃあ、有る程度使える様に
はなるでしょう。
 多分、快晴の元、光が溢れて居る状況なら、
先ず何とかなるに決まって居る。て事は、バカチョンの方が使い易いだけ増しじゃないか(再び涙)。
 自分の腕を棚に上げてカメラを責めるのは
良くない。とは分かってるんだけど、マニュアル(此の場合は説明書)の余りの出来の悪さに、愚痴の一つも言いたくなっちまう。
 書き方として、何が悪いかってえと、分か
っている人には当然の事で、分からない人には全く分からないのだ。此れはGEだけで無く、全てのマニュアルに共通して居る筈だ。
 分かってる人に分かり、分かって無い人に
は分からない。対象は?当然あたしが様な分かって無い人間なので、分からないんだ!
 何だか休題みたくなっちまった。

 其のうちに触れるけど、大室山の国境尾根
の下のピークの一寸と下に、見晴らしの良い場所が有って、其処でカメラをいじって居たのだが、結果は此の有様。
 マニュアルのデジタルカメラは無いのかな
あ。もうメカ任せは嫌だよ。大体、メカは馬鹿だし。あたしよっか増しかな?
 結局、愚にもつかない写真を晒して、ギュ
チュギュチュと愚痴をこぼすってえ、見っとも無い事此の上無し、って話でした。へっへっへ、恥ずかしい。