2015年8月30日日曜日

閑話 その百六十七




 五月を迎えた。例年ならビバ春山! とてもじゃないが春山は夢。でも一寸と無理をしてみようとYと堀山で幕営をする。
 Yがテントや火器、ガス等を背負っているので、あたしがポリタン一本(場合に依っては二本)を引き受けるのが常だ。でも今年は常ではない。Yに重いザックをお願いして殿様登山。ま、病み上がりだから。
 ヘリがやけに煩い。勘七沢の上部でホバリングリングしオレンジ色の人を降ろしている。次は機材を降ろし、一回りして来て、人を上げ機材を上げオレンジの人を上げて去った。
 その間一時間半位。遠かったが、以上の様子が見て取れた。言うまでもなく救難活動だ。勘七沢は人気の沢だが手強い滝も有る筈だ。それともガレの事故かな。海猿ならぬ山猿の活躍を、二人して間抜け面で見ていたのだ。
 翌日はゆっくりと下って鶴巻温泉で途中下車、弘法の湯でゆったりと温泉に浸かった訳だ。これはYに好評だった。あたしはいつもやってんだけどね。
 一週間後S、K、Kwと白山から順礼峠をやった。ハイクのお誘いとは逆コースなので、飯山観音入口からスタートする。
 何せボロボロパーティだ。Sは登りだと心臓がパクパクする。Kは滑落の古傷の為、下りが偉く大変だ。あたしはご承知の通り。結局、昔は一番弱かったKwが、一番しっかりしていると言う事になった。
 白山へは登った。此の先はSの調子次第、最悪は同じ道を下って飯山温泉で風呂、と案はできていた。飯山温泉の宿は風情が有って、是非一度入りたいと思っていたのだ。
 低山で有る。Sは行けると言うので順礼峠迄行き、下って七沢温泉の七沢荘へ、お馴染みの温泉だ。
 風呂から上がって厚木へ出て、串揚げ屋で一杯。変なとこ? 時間が早かったので其処しか開いてなかったのだ。(続)

2015年8月27日木曜日

又酔っ払って書いちゃった その四




 電車やバスで子供を座せれるんじゃない!親が立って居る。外にも他人の年寄りが立って居る。子供を駄目野郎にしたいのかよ!!
 子供は、思うより元気で丈夫だ。座る必要(何かの時は有るかも)は無い。我儘で座りたいだけだ。
 子供が喜ぶから、親(其れも馬鹿親)が座らせて、自分は立って居る。ガキに馬鹿をさせて馬鹿な大人になって、泣かされるのは自分だぞ、分かってんのかよ、馬鹿親!!!
 えーと、山の愚ログでしたね。
 山に子供を連れて来る親は偉い!小学生を良く見掛ける。幼稚園児の事も有る。あんた等は偉い!!自然の尊さと自助努力と他者への思い遣りを、同時に教えて居るのだ。
 他者への思い遣りが分かる? 当然の疑問だ。其れがね、自分が苦しい思いをして、初めて他人の苦しさも分かる。此れが鉄則なのだ。電車で子供を座らせる親には、死んでも分からない真理だ。馬鹿親、死ね!!
 えーと、余りの暴言でした。陳謝して取り消しません。本当だからだよ♪
 此処から先は、頼まれても無いけどYに替わって言おう。
 Yは時々嘆く。ピッケルが単なる道具になった。どれも此れも金属だ。たまにシャフトがウッドでも、金属部分は鋳物だ。品もクソ(失礼)も有ったもんじゃ無い、と。
 Yのピッケルもシャフトこそウッドだが、鋳物だ。其れも、リベットで留めて有る。昔なのに、其れしか無かったのだ。
 私のピッケルはピッケル鍛冶が鍛えて、きめ細かいウッドに差し込んで有る。フッフッフ、今手に入れようったって、手に入らないからね。え、リベット?え、鋳物?何だい其りゃあ? みっともねえよ、馬鹿野郎が、美意識はねえのかよ!!!
 此れはあくまでYの台詞(意訳です)なので、お間違え無き様に。
 (又酔っ払って書いちゃった その五へ続く)

2015年8月24日月曜日

閑話 その百六十六




 さて、同じ四月半ば又もや高取山。栗原行きのバスで女学院まで乗る。従って十五分程アブローチが短縮された。
 人は少なかった。弘法山の稜線に出る迄に三人しか会わなかった。稜線に出ればまあまあ人がいたが、多くはない。良い季節なのにどうしたのだろう。
 温泉を出て500mmのチューハイが無闇と効いた。がっくりと参った、と書いてある。どもならんですなあ。
 月末、高取山。同じ山で良いのだ。あたしのリハの山なんだから。妻も同行だ。とは言っても妻は弘法山から入り、合流点で待ち合わせで有る。だまんで、妻は二時間程ゆっくりと出掛けた訳だ。
 待たせてはいけない、と少々急いで念仏山へ、其処から携帯を掛けると未だ権現山だと言う。下に見えてる山だ。「え、多少急いで」と電話を切る。急ぐんじゃなかった。
 ぶらぶらと分岐へ向かい、暫く待つと焦って降りて来る。「急がないで良いよ」と声を掛け、後は二人で鶴巻温泉へ向かう。
 温泉にビールは常の如し。妻と山に行く時は夕食の手間を省く為、食事をして帰るのが習わしだ。結構優しい亭主なのだ。
 但し経済上の理由から、安い店と決まっている。此の日は日高屋。此処のニラレバだけは美味しい。だから入る事が多くなる。あ、此処のサワーも美味しい。外は、言わぬが花って事だ。
 ニラレバを肴に一杯やって、無料大盛券を使用しタンメンを注文する。あたしが食が細いので、一杯のタンメンを二人で食べようと言うのだ。一時流行った“一杯のかけそば”のタンメンバージョンだ。大盛りだけど。
 一口食べると味がない。文字通り湯麺だ。「あのー、全然味がないんですが」「あ、取り替えます」味付けの粉を入れ忘れたのだろう。其の店員の態度は大変良かったですよ。(続)

2015年8月21日金曜日

又酔っ払って書いちゃった その三




 酔っ払いの言う事が矛盾してなければ、却って変だ。本人は筋が通って居るつもりだろうが、訳が分からんのが酔っ払いなのだ。
 私は死者を鞭打つ気なんざ、とことん無い。でもですよ、何で死ぬんだよ!!と怒る事も有る。怒るは言い違いだ。堪らないのだ。山なんかで死ぬんじゃない!!

 無理するな!

 はい、済みません。メッチャ暴言です。誰も山で死にたいなんて、これっぽっちも思っても無いです。天気を見る処か、刻々と天気情報を収集して居た筈なのは承知して居る。
 でも、気象遭難が続発して居る。積雪期には滑落事故が多発する。犠牲者の殆どは超ベテラン達だ。一体何なんだ?
 酔っ払いは同じ事をクドクドと言う。家族にもしょっちゅう指摘される。其れは正しいのだろう。其れでもですよ、言わざるを得ない時も有るですよ。
 山でベテランになる程だから、素質(体力、運動神経、判断力、度胸)も有って、尚且つ努力も惜しまないのだろう。私なんざあ足元にも及ばないさ。でも、誰でも歳は取るんだ、此れがさあ。
 こっちの様に毎回思い知れば良い。思い知れないんだろう、きっと。今迄と変わり無くさっさと登れるから。日頃から節制し、トレーニングも欠かさないのだろう。
 私が様にトレーニングなんざ関係無く、唯々酔っ払って、ふしだらに暮らして居るのでは無いのだ。
 何が良いのか分からなくなる話だ。酔っ払って暮らせば良いってかい? ……文脈で判断すりゃあ、そうなる。
 酔って書く話じゃ無いってえのは承知の上だ。素面で書けるか、私とランク違いのベテラン達に、死んじゃあいけない、なんて。恐れ多いにも程が有る。僭越にも程が有らあな。
ひとつ此れは忘れて下さい。酔っ払いの戯言なんだから。
 都合が悪くなると、酔ってる所為にするのかって?そう言う章なんだよ!
 (又酔っ払って書いちゃった その四へ続く)