2015年8月18日火曜日

閑話 その百六十五




 夢ばかりかけ回っても仕方ない。リハの山でも語ろう。
 退院後初めての山は、言うまでもなく弘法山で有る。三月半ばに恐る恐る出掛けた。妻は「そんな無理をして」とお冠だったが、何とかなるコースなのだ。
 意外と楽に鶴巻温泉へ着けた。相当苦労する覚悟だったからだろう。鼻歌って訳には行かなかったが、まあ上等だった。新緑も綺麗だったし。
 そして温泉とビール。こりゃあ最高のリハビリだ。是非又やろう! 矢張りリハは苦しいだけでは続かない。楽しみもなくっちゃさ。
 一週間後、妻と一緒に又もや弘法山だ。妻も背中と腰の痛みに悩んでいるのだから、リハが必要なのだ。
 曇った日だったので、行き交う人が驚くほど少なかった。ま、静かで宜しいと言う事ですなあ。
 後半の妻は登りになると、ガクっとスピードが落ちる。こうなると病み上がりのあたしの方が確りしている。
 どうにか温泉に着いて、湯上りにビールだ。やったぜ!! こういうリハビリなら妻にも宜しかろう。
 月が改まり四月の初め。我がリハビリの山、高取山へ初挑戦で有る。神戸(こうと)のバス停から歩いた。
 聖峰に着いた時には滴る様な汗。ビショビショでハーハーだ。弘法山の様には行かない。其の先が又大変。詰めの階段は応えたったらない。頂上にはフラフラと着く有様。
 鶴巻温泉迄は結構有った、と思えた。楽じゃなかったと言う事なのだろう。温泉に浸かった後はビールだが、これが無闇と効いた。歩くのが億劫になる程だ。
 がっくりと疲れた。うーん、体力は20%と見た。寝る時は足がつった。日暮れて道遠しの感がありますなあ。(続)

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