2014年9月30日火曜日

ハイクへのお誘い その四十五




 思えば、二、三十年前には此の嫌な下りが何でもなかったのだ。歳月とは経つものなのだ。筋力が衰え、バランスが悪くなれば、きつく感じる。老化ですなあ。
 傾斜が緩み、平らに出たら直進では無い。左へ巻きつつ下るのだ。うーん、此の写真では道が良く見えない。


 此処いらから古い階段が現れる。下から手を入れて来て、放棄されたのだろう。
 暫く行くと東屋が現れる。ひょうたん広場で有る。冒頭の詰まらない写真の場所だ。あたしは、ひょうたん狭場と呼んで居る。見晴らせない台から三十分一寸とで着く筈だ。
 此処迄は一面の緑の中だ、新緑や紅葉の時は息を飲む程になる。昔々のひょうたん狭場の秋景色を下に揚げよう。

 
 後は古い階段を頼りに沢へ下り、左へ向かうとキャンプ場に着く。と言っても使われた形跡は無い。廃墟に近い。蛭の繁殖の為に閉鎖したのだろう。蛭の為の経済損失は大きい。
 キャンプ場からは舗装された林道歩きとなる。狭場から四十分位で左手に弁天様が祀られて居て、綺麗な流れが有る。大釜弁天で有る。若者が掃き掃除をして居た。弁天様の祠を掃除して居る人も居た。


地元の人の努力で、綺麗に保たれて居るのですなあ。本当にご苦労様です。
 大釜弁天から暫くで、左手に岩場が有る。昔から岩登りのゲレンデで有る。其の日も訓練が行われて居た。好きなんでしょうなあ。


 其処から程無く林道に合流する。広沢寺温泉はじきだ。其処からは“ハイク 大山三峰”の通りで有る。
 意外と苦労するコースだったのは、驚いた。単に衰えただけなのだが、少なくとも初心者だけでは手に負えないだろう。
 今回の季節が悪かった。紅葉前の緑だから。天気がすっきりしてりゃあ、其の緑も素敵なのだが、どんよりした日だったのが残念だ。
 結構アドベンチャーなコースです(オーバー?)。

2014年9月27日土曜日

ハイクへのお誘い その四十四



 鞍部からの写真。春来た時の前掲写真も添えよう。何たる色合いの違い!春の低山とは、本当に素晴らしいもんだったんですなあ。


 さて、鞍部迄がアブローチ、此処からが本番なのだ。わざわざ鐘ヶ岳を越えて来たのは、長い林道歩きを嫌ったからなのだ。
 真っ直ぐ行く。直ぐに小さな崖が有り、其の右を登る。踏み跡ははっきりして居る。

 
 兎に角登る。登って居れば、金網の柵が現れる。其れに沿って登る。前回は此処で左へ下って仕舞って、アホです。
 登る途中には結構急な所も有るが、手掛かり足掛かりの木や根っこは完備されて居るので、全く大丈夫。
 傾斜が緩むと程無く、見晴らし広場Bに着く。道標は朽ちて、地べたに置いて有る。展望は無いので、あたしは見晴らせない台、と呼んで居る。鞍部から此処迄は、四十五分位掛かったと思う。時間のチェックを怠って居たので済みません(ペコリ)。
 此処で右へ登る尾根と、左へ下る尾根とに分かれるが、左に下るのだ。こんな感じの処で有る。


 一寸と下ると分岐で、道標が有る。道標は撮らないと言い乍ら撮ったのは、ちゃんとした道標が有ったのに感動したからだ。今迄は、木片や何かに書かれた手造りばかりだったので。此処は勿論右へ行く。


 下って行くと、前方が如何にも主尾根に見えるが、左にロープが張って有る所に出る。

 
 此処はロープに沿って下るのだ。嫌な下りが続く。ロープが道を示してくれるので方向には迷わないが、急でかつ足元がザラザラで、何とも下り辛いの。慎重に下ろう。
 こんな所に、S夫婦とK、山慣れないKwを連れて来たんだ。Kwが必死になったのも無理は無い。次女も連れ込んだが、さぞや大変な思いをした事だろう。
 大して危険では無いものの、細くて古いロープが頼りなのが、頼りない。結構続く此の下りがハイライト(変なハイライト)、ゆっくり気を付けて行きましょう。(続)

2014年9月24日水曜日

ハイクへのお誘い その四十三




 さて今回は、初心者のみでは駄目コース。絶対に経験者の同行が必要です。
 大山から唐沢峠へ向かう途中で東へ尾根を分ける。778mピークに着くと尾根は二分される。其の北の尾根の半ばを歩こうと言うのだ。勿論、地図上に道の記載は無い。地図と磁石は必携品ですからね。
 入山は鐘ヶ岳(561,1m)からだ。“ハイクのお誘い 順礼峠・白山“と同じバスに乗る。降りるのは終点一つ手前の、広沢寺温泉入口で有る。
 バスの進行方向に10mも歩くと、左にバス通りと平行に行く登り道が有るので、其れを行く。左上には看板も有るので大丈夫。
 暫くで鐘ヶ岳のバス停が有る。本当に本数が少ないが、同じ乗り場から広沢寺温泉行のバスに乗れたら、此処で降りれば良い。
 此処で右にバス通りに平行に下る道が有るので、其れを行く。暫くで左に石の階段が現れる。登り切ると鳥居が有る。此の階段が鐘ヶ岳への入口なのだ。
 鳥居は頂上直下に在る七沢神社の参道入口を表して居る。如何にも古道だ。石の道程標や石仏が其れを示して居る。
 途中に大岩が有って視界が開ける。眼前に有る尾根が、此れから行く尾根だ。
 やがて急な石階段となる。写真では傾斜を表せてないが、下の写真が其れ。足を置く場が狭い段も有るので気を付けよう。


 登り切れば七沢神社で有る。トップの写真が其れだ。如何にも古くからの風情を感じさせられる神社で有る。
 頂上は神社の上。地図上で、バス停から一時間十五分だ。残念乍ら、頂上は展望が無い。しかも植林の中なので、緑も楽しめない。唯、此処迄の道は、中々風情が有りますよ。
 頂上からは三十分近い下りとなる。途中で植林を抜けるので目は楽しいが、Kが居たら「おう、何でこんなに下るんだ」と、きっと文句を言う事だろう。
 鞍部に下り着くと、右は不動尻左は広沢寺温泉と、道標が示して居る。(続)

2014年9月22日月曜日

閑話 その百三十八




 翌月の事だ。Yは三十分前の電車で行き、あたしが追いかける計画だ。花立で追いつける筈だ。Yは(あたしもだけど)大分衰えたので、もっと前かもしれない。
 花立に着いたが、Yは居ない。此処迄三十七人を抜いて、七人に抜かれた。偉く詰まらないものを数えたもんだ。
 此の日は休日、若者が多かった。中高年の方が少なかった。わー、珍しい!! 何時でもこうあって欲しいよ。それなのに何故抜かれまくらなったかと言うと、若者は仲間連れが多く、休みもゆっくり取るからだ。
 はて、Yが花立に居ない。ではもう先に進んで居るな、とお握りを食べる事にした。小屋の周りは、かき氷を食べて居る人も多い。


 塔へは僅かな距離だが、最後の登りは身に応える。何時でも塔を下り始めて擦れ違う人は、ほぼ例外なく息も絶え絶えだ。詰まり、あたしもそうなって居る訳だ。
 頂上にはYが居た。四十分待って居たとの話に驚くと、予定より三十分前の電車で来たそうで、あたしより一時間早い出発だ。
 二十分あたしより時間が掛かっただけだったのだ。凄い、前回のToと登った時とは大違い、別人の感が有る。「腹を据えて頑張った、休憩も一か所だけ」とのたまう。いや、偉い。何と気合の入った事よ!
 早速下山に掛かる。下りも快調だ。Yよ、一体どうしちまったんだい?
 ところがどっこい、花立の大階段を下る頃から足取りが危なくなって来た。登りの負荷が一気に噴き出たのだろう。何時ものやっと下る様子になった。そう来なくっちゃさあ。
 で、ゆっくり下って行った。大倉に着く頃は、ひたすら抜かれまくる。中高年パーティもどんどん先に行く。
 O屋が暫く休業と言うのが、とても悲しい。仕方無くD屋で柚子サワーとラーメン。其れは其れで良いのだが、矢張りO屋が懐かしい。
 てな訳で、取り敢えずYは登りは見事にクリアーした。下りに問題は残したが、上出来と言えるだろう。
 Yは三日間筋肉痛で苦しんだ由。あたしも二日苦しみました。