2014年9月22日月曜日

閑話 その百三十八




 翌月の事だ。Yは三十分前の電車で行き、あたしが追いかける計画だ。花立で追いつける筈だ。Yは(あたしもだけど)大分衰えたので、もっと前かもしれない。
 花立に着いたが、Yは居ない。此処迄三十七人を抜いて、七人に抜かれた。偉く詰まらないものを数えたもんだ。
 此の日は休日、若者が多かった。中高年の方が少なかった。わー、珍しい!! 何時でもこうあって欲しいよ。それなのに何故抜かれまくらなったかと言うと、若者は仲間連れが多く、休みもゆっくり取るからだ。
 はて、Yが花立に居ない。ではもう先に進んで居るな、とお握りを食べる事にした。小屋の周りは、かき氷を食べて居る人も多い。


 塔へは僅かな距離だが、最後の登りは身に応える。何時でも塔を下り始めて擦れ違う人は、ほぼ例外なく息も絶え絶えだ。詰まり、あたしもそうなって居る訳だ。
 頂上にはYが居た。四十分待って居たとの話に驚くと、予定より三十分前の電車で来たそうで、あたしより一時間早い出発だ。
 二十分あたしより時間が掛かっただけだったのだ。凄い、前回のToと登った時とは大違い、別人の感が有る。「腹を据えて頑張った、休憩も一か所だけ」とのたまう。いや、偉い。何と気合の入った事よ!
 早速下山に掛かる。下りも快調だ。Yよ、一体どうしちまったんだい?
 ところがどっこい、花立の大階段を下る頃から足取りが危なくなって来た。登りの負荷が一気に噴き出たのだろう。何時ものやっと下る様子になった。そう来なくっちゃさあ。
 で、ゆっくり下って行った。大倉に着く頃は、ひたすら抜かれまくる。中高年パーティもどんどん先に行く。
 O屋が暫く休業と言うのが、とても悲しい。仕方無くD屋で柚子サワーとラーメン。其れは其れで良いのだが、矢張りO屋が懐かしい。
 てな訳で、取り敢えずYは登りは見事にクリアーした。下りに問題は残したが、上出来と言えるだろう。
 Yは三日間筋肉痛で苦しんだ由。あたしも二日苦しみました。

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