2012年2月28日火曜日

ハイクへのお誘い その三


 写真は十七日に下って来て、高取山を振り返って撮ったもので、如何にも里山らしい。
 十七日に下山して来て東名をくぐると、直ぐ左に一見酒屋には見えない洒落た酒屋が有る。地酒の幟(のぼり)で其れと分かる。
 「生にごり酒 しぼりたて」と張り紙が有る。ほー、美味そうだなあ、と通り過ぎた。国道246に出て左へ一寸とでバス停で、丁度バスが来たので乗ったが、段々思いが醗酵して来る。生酒だけに、後から醗酵して効いて来るのだ。知ってますか、生酒は後から効て来るって?凄いんだから!
 小田急に乗る頃は後悔の念で一杯で有る。
「しまった、買うべきだった。絶対又来るぞ、畜生見てろよ!」
 何を見れば良いかは不明だが、二十一日に再度高取山となった次第。勿論にごりは買いました。四合瓶なのは残念だが、一升瓶では小さなリュックに入らない。

 店を出て道端で写真を撮り(飲み掛けの写真じゃあんまりなんで)、其処でごくごくとやりました。一合だけですよ、全部じゃ無い。
 美味かったかって?勿論不味かろう筈が有る訳無いでしょう、絞りたての生にごりなんだから!!(涎)
 帰路として紹介したのは、合わせて生酒も紹介したかったからで、登りじゃ未だ店が開いて無いかも知れないし、酒を背負って山を登らせるのも何だと思ったからです。酒嫌いの方、御免なさい。
 あ、生酒は三月一杯で終了だそうで、此の季節を逃すと、暮れ迄待たなくちゃならないのです。お好きな方はお急ぎなさい。
 バスの案内をして置くと、蓑毛行きは結構有るので問題無い。神戸から伊勢原は少ない。バス停がJA伊勢原直売所の前なので、買い物なぞして時間は潰せる。
 急ぐ人は、伊勢原に向かって次のバス停迄歩けば、工業団地からのバスも来るので本数が増える。距離も大した事は無い。
 あたしは、十七日は伊勢原から歩いて山に入り、帰りはバス。二十一日は秦野から歩いて山に入り、帰りも伊勢原へ歩いたので、バスには乗らなかった。余りお薦めしないが、そんなのも有りです。
 軽いハイクだけれど、如何にも里山らしい雑木林と足元の町、そして丹沢の峰々を楽しめる優れものの山で有ります。其の上、生酒も有るし。(余分?)

2012年2月25日土曜日

ハイクへのお誘い その二



 山道に入ったらあとは登るだけ。もう迷う場所は無い。本来は此処は下りに使った方が分かり易いのだが、訳が有って(後述)登りとした。逆コースには勿論、取り放題です。
 バスを降りて約一時間で電波塔の立つ頂上へ着く。高取山への最短コースだろう。
 頂上から平野部は開けて居る。あたしが立った時は霞んで居たが、快晴なら海迄一望だろう。残念なのは、大山方面が木立なので、樹木越しの展望だ。ベンチが二箇所有るのでゆっくり休んで下さい。

 下りは弘法山・聖峰方面へ向かう。道標は確りして居るので心配御無用。数分下ると左へ道を分ける。道標は聖峰、神戸(こうど)バス停。其の左の道に入る。
 木の階段でどんどんと一気に下り、やがて登り返すと聖峰だ。頂上直下に聖峰不動尊の祠が有る。此処からの平野部も絶景だ。
 聖峰不動尊から歩き易くなった道を下ると、又鹿柵が有るが此れは簡単に開けられる。閉めるのをお忘れ無く(くどい?)。
 柵を越えるともう山里のムード、程無く車止めが有って車道に出る。此処も標識が確りして居るので、右へ行こう。直ぐに道は合流し、保国寺に着く。
 此処に右へ坪ノ内バス停の分岐が有るが、出来たら直進して、神戸
バス停へ向かって欲しい。何故だって?実はそれが此のルートを下りに取った訳なんだけど、済みません、酒なんです(ぺこり)。
 保国寺を直進すると、次の道標が左に有るので、其処を右折するとショートカットになる。地図で確認して下さい。其の侭行けば東名をくぐれる。
 秦野からのルートは今月二十一日に登って来たのだが、高取山には十七日にも登って居るのだ。下山路として紹介した聖峰ルートから登り、高取山から大山へ五分向かって右へ折れ、伊勢原CCの横を下って神戸へ戻った。




 右へ折れるあたりで大山方面が開けたが、残念乍らガスの中。唯、大山三ッ峰は見えたのが此の写真で有る。
 其の時は降雪後だったので、薄く雪が付いて居た。二十一日には消え去って居た。
 伊勢原CCコースは道標も無く説明しづらいので秦野コースを試したのだが、もう一つの理由が、其の酒なんです。(続)

2012年2月24日金曜日

ハイクへのお誘い その一


 此の愚ログは山の案内書では無いと宣言して始まって居る。
 でも月日は流れ、人の気持ちも変る。従って当然だが、あたしの気持ちも変わる。え、駄目?己のポリシー(案内書では無いって事。くどい?)を変更して、一寸とマイナーな山を紹介して見よう、と思ったのです。でも、案内書では無い事は確かでしょう?
 一応、昭文社の地図「丹沢」を手元に置いて、読み比べて貰うのを前提として居ます。
 で、最初は高取山。大山南尾根(仮称)の末端近くで高度を上げ、目立つ山で有る。地
図の座標L6の左下に位置する、556.3mの山だ。
 秦野からヤビツ峠もしくは蓑毛行きのバスで、東中学前で降りると20m程先に東京CCの看板が有り、其の案内に従って右折し、自動車道をウネウネと登る。登るに従い山々が競り上がって来、秦野の町が低く広がる。富士山の真っ白な姿も高くなって来る。

 ゴルフ場の建物が目の前になって、カーブミラーの有る所の右に目立たない看板。曰く「ハイキング道」。拡大して見れば看板が分かる筈だ。写真の山が高取山なので、方向は掴める、もう目の前で有るので、そっちへ登って行くの一手だ。下りは有り得ない。
 其の矢印に従って、ガードレールの切れ目
を入る。と、直ぐに道は二分するので、左へ登る道に入ると直ぐ突き当たり、左はCCのフロント、ゴルフ場には用が無いので右へ行く。
 先にも分岐が有るが、あくまでゴルフ場を
左に見て進む。カートが走って来、ゴルファーはプレイの真っ最中だ。
 すると鉄柵に突き当たるで開けて入る。閉
めるのを忘れずに。其処からほんの一寸とで左に小さな看板が有り、右側の鹿避け柵の向こうにはっきりと、階段と登山道が見える。見逃さない様にして下さい。
 此処の柵が分かり辛いが、入り口が有って、
二箇所針金で簡単に留めて有る。外して入り又針金で留める。
 此れでやっと山道となった。分かりにくい
説明で御免なさい。でも、行けば自然と分かるもので、ゴルフ場に沿って、途中から鹿柵を超えて山に入るって事です。間違えたらゴルフ場に入るので、直ぐ分かるでしょう。(続)

2012年2月22日水曜日

閑話番外 その六十二


 又もや、山の報告で引っ張っちゃいます(ペコリ)。
 新大日での写真だけど、道標の埋まり方で雪の深さはお分かり頂けたでしょう。
 札掛へ(長尾尾根)のトレースは流石に無かった。政次郎尾根はトレースが有ったのだから、長尾尾根が如何にマイナーなルートだか、よーく分かる。
 でも、もう今日当りはトレースが着いて居と思う。世の中には、思いの外に変人・好き者が多いのだ。
 其れはお前の事かって?まあ、否定が出来ない処が良い処(えっへん)。

2012年2月20日月曜日

山の報告です その二十四


 行動食の話の続き。普段はもっと増しなんだけど緊急だったので、マヨネーズを口の中に流し込み(決して美味しく無いです)、コンデンスミルクも流し込み、チーズとナッツをムシャムシャ食べて、水で流し込み、はい終了。
 合理的で有る。特に冷たい風の中では。え、真似したくも無いって?当然です!
 ガスは補給したが、歩は思うに任せない。普通、新大日迄来れば後は楽なんだが、ちっとも楽じゃ無い。ハーハー、ツルツル、ヨロヨロ、寒いので汗をかかないのが救いだ。
 青年二人と、あたしよりちょい先輩の女性一人と擦れ違った。女性は完全装備で有る。
女性「先には誰も居ないでしょう」
私「二人と擦れ違いましたよ」
女性「良かった、(人が)入って居るのね」
 そして貧弱なあたしの装備(アイゼンは愚か、スパッツも着けて居ない)を見て、
女性「アイゼンも着けないで、凄いわねえ」
私「いえいえ」
 持っては居るが、不精で着けないだけなのだ。それで滑って消耗して居るのだから、何をや言わんやで有る。
 頂上には数人しか居ない。風が雪煙を巻き上げて居るのだから、至極当然で有る。小屋に逃げ込んで居るのだろう。
 あたしも素手で写真を撮って居たら、手もカメラも死んで、早々に下りに掛かった。流石馬鹿尾根、結構登って来るし下って行く。但し雪が踏み固められて居て、滑るので、踵を蹴りこみつつ下る。
 結局下りも難渋、二回も休んでO屋に着く体たらく。やっと下ったと言う感じで、大倉尾根で有ってはならない事だ。春山迄には絶対に回復しなければ、春山どころじゃ無い状況だと判断せざるを得ない。結構ヤバイ状況なんだなあ。まあ、何とかなっさ(無根拠)。
 そんな訳で苦しんだけど、綺麗な綺麗な、プチ雪山でした。

2012年2月18日土曜日

閑話番外 その六十一



 本当にどうでも良いのだけれども、山の報告を其の山行ごとに分散しました。
 だからどうだって聞かれてても困るんだけど、まあ、有体に言えば自分が分かり易くする為なんです。
 あの時の山は、何時で誰と行ったっけとの悩みは、解消される訳だ。惚け老人救済の為だと思って頂ければ、当らずと言えども遠からず、なのです。
 索引が付いたって事です。

2012年2月17日金曜日

山の報告です その二十三


 此れ又山の報告とはおこがましいが、膝の故障後初の塔ヶ岳だし、おまけに今年初の雪の丹沢だったので、此処に書いて仕舞った。
 ずーと晴れでカラカラになった東京に、1月20、21,22,23と小雨や雪が降った。当然丹沢は真っ白で有る。
 そうなるとウズウズして、膝の心配より登りたい気持ちの方が勝って、明日は明日の風が吹く、とばかりに飛び出したのは27日。
 大倉から1ピッチで戸沢出会い、政治郎尾根を上り始め暫くで雪道となる。降雪4日目なので雪は締まって居て助かるが、手の(?)早い奴は居るもので、数人の足跡が有る。其のうち一人は降雪の翌日だったのだろう、一歩一歩踏み抜いて、30Cm以上の穴になってずーっと連なって居るのだ。
 本人も大変だっただろうが、そんな穴に足を突っ込みたく無いあたしも大変だ。穴を避け乍ら、適当な所を行くのだが、無雪季の様に、そっと足を置いたら滑るので、ある程度の力で靴底を食い込ませねばならないのが、意外と効いた。汗が流れ息はゼーゼー、膝は滑って捻り放題、ふん、明日は明日だ。
 いかんですなあ、こんな事で今年の春山は登れるのだろうか?
 20代の女性の二人連れを抜いた。可哀そうに、彼女等も雪道に難渋して居て、遅々たる進み方で有る。途中極めて小規模な雪崩の跡を通過する。丹沢にも雪崩が有ったんだ、と変に喜ぶ。
 稜線(表尾根)に出ると確りしたトレースとなる。同時に風が(針の様な奴、大好き!)襲って来た。
 新大日の登りでエネルギーが切れた。朝は茶漬け一杯に卵一つ、妥当なガス欠だ。新大日迄は何とか頑張り、行動食を摂る。何だと思います?マヨネーズとコンデンスミルクとチーズとナッツです。家で話したら気持ち悪がられたが、全く道理で有る。続きます。

2012年2月15日水曜日

最高峰に乾杯! その八


 其れから暫くは、歩き出しても手の痛さは消えない。何度も書くが、其れが私の泣き所(の一つ、外にも沢山有る)だ。
 以上は好天に恵まれた時の話で、勿論雨、
霧、雪、全然景色が無い時も多い。其の時は其の時、静寂な小屋で酒を楽しむのです。そんな日は泊り客も少ないのが決まり事、ゆっくりと流れる時間を味わうの。此れ又贅沢ですなあ。
 処で酒が駄目な人は、そう言う時どうやっ
て過ごすのだう。本でも読んでるのか、或いは寝てるのかなあ?思えば気の毒千万、人生の半分を失った様なものだ。
 え、勝手な思い込みだ、酒びたりの奴こそ
哀れだって?まあね、身に覚えが有るので痛いご指摘。言われて見れば好き好きなので、余計なお節介は止めよう。
 昭和十七年の登山とスキー社版に依れば、
山頂からの展望は樹木の為望めないが、小廣い山頂には小屋掛け記念の石柱や道標等あって、此処の小屋も屋根のトタンが飛び、雨を凌ぐことも出来ない、と有る。
 展望は無かったのだ。現在の檜洞丸の様子
だったのか。小屋も廃屋だったのだ。月日の移り変わりとは、凄いなあ。
 今の県営小屋にはペットの水が積み上げら
れているので、水の苦労(小屋番には)は無い。登山者にも、金さえ払えば水が買えるのだから、水の苦労は無い(昔の小屋は水を売ってなかった)。でも、ビールと同価なのは当然だ、ヘリは重量計算だろうから。
 本来の水場は原小屋平なんだが、前出だが
二つ有る。皆さん語存知なのは原小屋源流。もう一つは反対側の伊勢沢源流。Rさん曰く「伊勢沢源流の水が質が良いです」。試したが、良く分からなかった、へへへへ、私はそんなもんなんです。
 惚れぬいた丹沢の盟主、蛭ヶ岳。見て良し、
登って尚良し。見ながらでも、山頂でも、兎にも角にも最高峰蛭ヶ岳に、乾杯!!!

2012年2月12日日曜日

休題 その八十五


 蛭ヶ岳の章では、神奈川県を訳の分からない奴扱いをしてあざ笑ったが、見直したので、其の報告をします。
 最近、馬鹿尾根の大倉近くで植林の伐採が行われており、時々重機が入って何かやって居る。と言って何も造る様子は無い。
 小屋を造っても仕様無いし、今更公園でも有るまいしと不思議だったが、看板が立ったので、やっと分かった。
 曰く、混成林を造ります。詰まり、植林の合間に広葉樹の雑木林も造成し、山を生き返らせると言う事だ。
 閑話七十七で嘆いた通り、広葉樹林帯が、土を水を山を、そして海を支えて居る。其れをどんどん切って植林にしちまって、手間を掛けられずに植林も死んで行く、と言う世にも馬鹿馬鹿しい構図の一画を、神奈川県が崩してくれ様として居るのだ。
 何故雑木林を切ったかと言うと、楢やくぬぎやブナは用途が無いのだ。まあ、拘った家具にはなるだろうが、多くはマキや炭にしたので、其の需要が無くなれば唯の役立たず。
 で、建築材料に最適な杉や檜になっちまったのだ。極めて現実的な理由で自然には取り返しのつかない犠牲を強いて来た訳だ。
 本当は、丹沢から植林を全部撤去して欲しいが、あたしの山じゃ無いので、其処迄は要求しない(出来ない)。
 神奈川県様、もう悪口は言いません。是非此の試みを丹沢中に広めて下さい。おねげえしますだ、おでえかん様!!日本で一番人気が有る県だべさ、真価さ発揮すべえや!!!
 説明すると、前は車のナンバーは神戸が一位で二位の横浜と競って居たが、湘南が出来てからは湘南が堂々トップなのだ。
 詰まり、全国的に印象の良い県なのだ。其れが花粉症の原因を東京へ撒き散らして居ては、あんまりでしょう。
 期待してます、神奈川県殿!!

2012年2月10日金曜日

最高峰に乾杯! その七


 そう言やあそうね。でも、当時の蛭は自炊が原則なんで、贅沢言いたきゃ家に帰ってから言うべきなのだ。若し女房が聞いてくれればだけどね。はははは。
 県営小屋の食事は覗いて見るだけだが、カ
レーが多い。山小屋の定番だが、此処ではレトルトで、大鍋で煮込む事は無い。勿論、県に雇われている二人には、そんな事は出来ない。山の様に詰まれたレトルト食料を温めるだけ。Rさんと同じだって?彼は全て担いで登ったんだ、全く違う!(結果は同じなんだけど、私の心情としては、です)
 雀色時、大分前に死語です。詰まり夕暮れ
はどうしても富士山に目を奪われる。夏なら富士山に点々と登山者のライトが見える。バックは薄く残る夕焼け。ビール片手に刻々移り変わる色合いを楽しむのだ、ふっふっふ、途轍もない贅沢ですなあ。
 冬はそんな贅沢は許されない。

「富士山が綺麗だよ」

「え、本当!」

「おー」

 と皆さん表へ飛び出て行く。が、直ぐどや
どやとご帰還になる。
「あー、寒い寒い」

「死んじゃうよ!」

「手がかじかんじゃった」

 とストーブに群がる事になる。

 目を転じよう。塔の小屋の灯りが見える。
江ノ島の灯が見える。真鶴にも点々と灯り。そして横浜から東京から関東平野一杯が光りなので、圧倒的とは此の事。前出だった、失礼しました。でも書かずにはいられない風景なのだ。
 霧氷の下で、朝三脚を立てる時は大変だ。
手袋をしていても、指が利かなくなり、ジンジンと痛み出す。氷点下十度以下、間違い無く風が有るので、体感温度はもっと下がる。写真を撮り終えた時には、レンズカバーが嵌められず、モタモタと苦労する間抜けさ。
 (最高峰に乾杯! その八へ続く)

2012年2月7日火曜日

クソ面倒な話 その四十二


 あたしが息を引き取る迄には間に合う可能性は多少は有るけど、あたしが正気のうちに見る事は、先ず出来ないだろう、多分。
 何でってえと、息を引き取る前にアルツになっちまって、何の事だか分からなくなるからなのだが、いずれにせよ時間の問題なのだ。
 其れは何がって?今の科学を縛り上げて居る、相対性理論とビッグバン理論とダーウインの進化論だ!
 そーらド素人のとんでもない馬鹿話が始まったと思う方は読まないで下さい、と言う必要も無く、読みゃあしないってさ。
 今回はビッグバンを取り上げよう。前にも取り上げたたけど、何度其の嘘を暴いたって罪にはなるまい。
 ビッグバン理論を証明すると言う3つの観測結果。遠い物体程赤色変移を認められ、詰まりドップラー効果で宇宙は膨張して居る。そして3度k(-270℃)の背景輻射。そしてヘリウムの存在率が25%で計算通り。
 チッチッチ、背景輻射が同一なのはかえって変なの。だったら、グレートウエール、詰まり銀河宇宙の巨大構造を、全く説明出来ずに、自分の首を絞める結果になるのだ。
 ヘリウム、外の元素の存在率も、精密な観測に依って計算値と異なると分かった。まあ良い、多少の計算違いは許そう。何たって相手はCIAやKGBやIBMみたいなもんじや無く、大宇宙なんだから。
 残った問題は赤方変移だ。本当にドップラー効果なのかい?実際の宇宙はどんどん離れて行くのでは無く、それぞれ思い思いの方向に凄いスピードで動いて居るので、観測可能な範囲では、一斉に遠ざかってなんて無い!!
 宇宙が凄い勢いで膨張して居るから、ビッグバンが登場したので、違う様なのだが、どうしてくれるの、ビッグバン支持の先生方?
 欧米では、ほぼビッグバンは終り掛けて居ると聞く。日本が最期の牙城ですか?

2012年2月5日日曜日

最高峰に乾杯! その六


 臼ヶ岳から見る蛭は又別の姿だ。頭上に聳え立つ。一寸とオーバーな表現だが、感覚としてはそうなのだ。従って登りは傾斜がきつく、凍結期の下りでは死者を何人も出したとは、檜洞丸の章で書きます。今は整備が成っているのでご安心下さい。と言っても気を許せない下りでは有る。
 尤も、お気楽にと言われても、誰もが注意
して下る事は疑い無い。危ない所は注意するもんなので、何度も書くが、何でも無い所でこそ事故が起きる事が多いのです。
 Rさんの小屋の頃、S、Kと泊まった。彼
等が一緒だったので自炊ではなく、初めて小屋の食事を食べた。夜はおでんライス味噌汁付き。此れだ、此れが憧れだったのだ!
 其の前にYと泊まった時、寒い時期だった。
我々がビフィーズを食べ終えた時、同じテーブルの学生二人が丁度小屋の食事となった。おでんライス味噌汁付だった。
私「おー、おでんか、良いですねえ」

Y「美味しいでしょう(涎)」

学生「……ええ」

 迷惑な親父共だ、人の事は放っておけ!で
も湯気の立ったおでんが如何にも美味しそうで、つい羨ましくて……。そんな訳で憧れのメニューだったんです。
 S、Kにはそんなトラウマは無いので、別
におでんに感激も無い。何かが心に残って満たされないのも、考えようによっては、良いものだ(馬鹿な考えだって?うーん、反論が出来ない)。
 朝はどんぶり飯とキューちゃんと振り掛け、
お馴染みのあれで有った。
K「おう、随分貧弱だな」

私「贅沢を言うな、本来自炊の小屋だぞ」

S「大塚、でも此れじゃなあ」

 君達ね、登山者の本義を忘れ果てたのか?
何時の間に、贅沢な訳の分からん親父になっちまったんだ。大体からして、農協ご飯のパックじゃないだけ良いと思え!え、そりゃ極論だって?
 (最高峰に乾杯! その七へ続く)

2012年2月3日金曜日

閑話 その七十九


 あたしが蛭ヶ岳の新しい小屋に良い印象を持って居ない事は、文脈から読み取られて居ると思う。小屋番を(Rさんと比べ)良く思って居ない事も。
 殆ど事実なので、認めます。

 其れでも、悪く思って居るだけと思われた
ら心外なので、説明をして置きましょう。
 大体からして、登山者では無い小屋番は、
本来の意味の小屋番では無いのだが、本人の責任では無い。神奈川県の任命責任で、本人には当然乍ら、何の罪も無い。
 唯、退職職員が小屋番をするのは、本人に
取っても偉いカルチャーショックで、たまに現れる客に纏わり着くのも分かる。さぞや寂しかったのだろう。
 本文にも有る通り、山岳部員でさえ気が違
う(事も有る)世界なのだ。でも、蛭ヶ岳はインターネットも通じる。最高峰なので、邪魔されないのだ。
 其れは良かった。でも、其の説明を長々と
して欲しくは無い。そんな俗な話を聞きたくて蛭に登って来たんじゃないだよ!
 あ、非難しちまった様だ、本義では決して無い。

 小屋番氏が言った。

「此処迄(蛭)来る人は、振るいに掛けられ
て居るんですね。だから、皆さん、凄くマナーが良くて物が分かって居て、本当に色々教わるし、助かります」
 そうでしょうとも。半端な奴はなかなか蛭
迄は行かない(行けない)。そりゃあたまには行くだろうけども。
 其の言や良し。分かってんじゃないか。だ
ったら登山者の気持ちを察する事も、可能でしょう?あ、登山者ったって、一様(いちよう)では無かった。あたしの様なのも居れば、話好きの人も居る。夫々なのだ。
 好みの問題になっちまったが、小屋の親父
は無愛想で無口、いざと言う時に頼りになるのがあたしの理想、いや、そう有って欲しいと言うあたしの我がままでした、小屋番さんご免なさい(ペコリ)。

2012年2月1日水曜日

最高峰に乾杯! その五


 (写真は前出失礼、蛭より見た姫次方面、秋)
 処で、鬼ヶ岩の上に立って写真を撮る時は、
何時でも早くしてよ!と心で叫ぶ。だって、シャッターを待っているうちに怖くなって仕舞うから(私は臆病なんです)なので、勢いが良いのは最初だけ。
 そう言えば、昔々の俺達の事、此の国を創
ったのは俺達だー♪あ、歌ではなかった。
 昔々、宝剣から空木岳の縦走の時、宝剣の
頂上で離れた岩の上に飛び乗って(モロ絶壁に立っている岩)、人に頼んで写真を撮って貰った事が有った。今思うと、良く出来たもんだと不思議だ。ゾーッとする絶壁の、小さな平らな岩なの。勿論今でも有る。
 周りの人々は私が其の離れた岩に立った時、
おー、と声を上げた。其処までは良い。ふふん、と無闇と気持ちが良い。が、頼んだ人が一眼レフに不慣れと見えて、シャッターが中々落ちない。私は絶壁に立つ己の状況に気付き、膝が震え出したが、歯を食いしばって笑顔を保った。男としてのギリギリの見栄で有る。もう逃げ様は無いのだ。でも硬い笑顔だったのが、つくづく情無い。
 逆方向の姫次から見る蛭ヶ岳は遠い。見掛
けの通り大分歩かされる。でも景色は最高なので楽しみながら歩ける。やけに暑くなければ、何とかなるのだ。
 前述の主脈の章の時の暑さだったら、其の
時の若者達の様に行動不能になるのは無理も無い。あの日は、私も帽子の先から汗をポタポタ落としながら、やっとこさっとこ蛭に辿り着いたのだから、他の人々の苦労も押して知るべしで有る。
 ベンチに長々とノビていたおじさん、よろ
めきつつ小屋へ入るおばさん、皆汗でビッショリ濡れているのだ。皆さん、良くぞ辿り着きました。暑い時の蛭は本当に苦しい世界なのですぞ。
 (最高峰に乾杯! その六へ続く)