2015年7月27日月曜日

クソ面倒な話 その七十八




 安保法案が衆議院で可決された。先ずは目出度い。多少は独立国家に近づいた訳だ。お蔭で内閣支持率は激減、不支持率の下を行く有様となった。
 何時もの事なので放っとけば良い。マスコミの扇動が解け、少々落ち着けば元に戻る筈なのだ。併し、マスコミの力は未だ未だ侮り難しですなあ。
 反対派の主張が余りに馬鹿らしいので、幾つか紹介しましょう。
○限りなく憲法違反に近い法案だ
 憲法学者たらいう連中を引っ張り出して騒いでおった。おいおい学者さん達よ、それを言ったら自衛隊も日米安保も、立派に憲法違反じゃないのかい?
 国の仕組みの根幹を成す日米安保と自衛隊には触れない。違反だから廃止せよ、とは言えない。馬鹿言うな、日本はどうなる、との反発が分かり切っているからだ。
 確かに、解釈をもって憲法違反を誤魔化して来た方法は立派とは言えない。併し憲法改正は至難の事、時の動きに応じなければならなかった辛さは、凡人の私にも分かる。
○戦争が出来るようにする為だ 詰まり戦争がしたいのだ
 おいおい、今だって戦争は出来るぞ。但し仕掛けられたら応戦出来るって事だが。従ってPKOで活動中、隣で作業をしていた他国の部隊が攻撃を受けても助けてはいけない。指をくわえて見物しか出来ない。自分が攻撃されていないからだ。
 これでは信用されっこない。仲間が攻撃を受けると言う事は自国の安全に関わる、と明記したので有る。確かに戦争が出来る様にした。でも、戦争をしたいのではない。悪質なすり替えで有る。
○徴兵が始まる
 笑っちまうのだけど、現代戦では徴集された兵士は役に立たない。料理か掃除なら別だけどね。
○自衛隊員のリスクが高まる
 一番腹立たしいコピーがこれだ。自衛隊の事を、殺人装置と呼んで何の敬意も持たない奴が、さも自衛隊員を心配する振りをする。恥を知らないのだろう。
 以上極めて雑に述べた。どうぞこんな嘘八百に騙されない様に。ま、此処にはそんな人はいませんな。

2015年7月23日木曜日

休題 その百四十八




 腹膜炎の手術は下腹部を横に20cm、臍下から縦に15cm程切って行われた。穴を塞いで洗浄した腸を戻して塗ったわけだ。
 従って腸が収められた部分がポッコリと膨らんだ。それも歪んで膨らんでいる。そのうち落ち着いて旧に復すると思っていたが、一向に其の気配がない。
 まあ、時間がかかるのだろうと思ったが、ひょっとすると腹筋を切断したのだから、一生此の侭なのでは、と思い至った。筋肉が切断されると、復旧は不可能な筈だ。
 あんれー、情けねえ事になっちまったもんだよ。まあまともな腹筋だったのがポッコリ歪み、尚且つ縫い目付きが一生のおらの売りもんけえ(涙)。
 仕方が無い。死ぬ処だったのだ。生きてるだけ増しってもんさ。
 下腹ポッコリに慣れれば良いのだ。歪んでる位何さ。今迄だって、決してダンディに生きて来たのではない。どちらかと言うと、小汚い恰好でやって来たのだ。
 と思って納得してるのだけど、何だか一抹の寂しさを感じるのは、凡人の常なのでしょう。

2015年7月20日月曜日

遭難今昔 その五




 前述だが、中高年は急激な気象変化に適応出来ない。或いは、徐々に風が強まり、知らぬ間にギリギリ迄体温が低下して居たのかも知れない。
 そして、決定的に天候が変わった時には、もうザックを開く事も出来なくなって居た。外に想像が出来ない。ザックの中に防寒具を残して、皆倒れるなんて。
 白馬でも立山でも、同じだ。春山と夏山の違いは有るが、状況は極めて似て居る。何で?と思うが、気象にやられた訳なのだ。装備が良くなっても、大昔と変わっては居ない。
 しかもベテラン達がやられる。海外遠征の経験者で、日本の山も知り尽くして居る。でも、駄目な時は駄目なのだ。
 雪崩に似て居る。雪崩なければ何でも無い。雪崩ても、人が居なければ何でも無い。偶々雪崩れた時に人が居ると、惨事となる。雪崩はどう仕様も無いと、前に書いた。絶対に雪崩ないと思われた所で、やられた人も居る。
 降雪後の谷を登って、雪崩の跡だらけなのに、無事に登る奴(私の様に)も居る。雪崩は人智が及ばない、と私は思って居る。全面降伏かって?一寸と違う。人智を尽くして天命を待つ、が近いだろう。
 雪崩と言えば、富士山は数十年置きに、雪崩で大量遭難をを出して居る。一度に二十人からが犠牲になる。
 此れも其の時は大騒ぎになり、関係者は散々責められるが、又忘れられて、大勢が雪面訓練やアタックで、雪の斜面に群がって居る。
 でも、雪崩ないから問題無いのだ。又大惨事が出来する迄は、だ。
 天候でも雪崩でも、大自然の営みなのだ。登山と言う行為は、大自然が相手だ。「山を征服する」、との言葉は昔はよく使われて居たが、吹飯もので有る。山は誰も征服出来ないし、誰にも征服なぞされない。性質の悪い戯言(たわごと)で有る。
 慎重に、謙虚に。え、爺じいの言う事だって? たまには爺じいも、正しい事を言うものなのだ。

2015年7月14日火曜日

休題 その百四十七




 休題だが山の話。術後の山だ。何せ退院暫くは駅に行って帰って来るのでやっとだったんだもんね、山なんざ夢さってもんでした。
 駅に行って帰って来るったって、本人は一生懸命歩いているのだが、皆が抜いて行く。杖を突いた爺さんにも抜かれる。唖然とした。
 でも家にいると歩かない。だからリハにならない。歩けば良いだろうって? 分かってるのだが、変に億劫なの。近所を歩き回るなんて嫌だ。腹掻っ捌いた人なら、その感じ分かってくれるかもね。
 じゃあ低山ならどうだろう?温泉も付けちまおう! え、やる、やる、それならやる!
 あたしも自分を知ってますなあ。上手い妥協案を出したら、間抜けが簡単に乗って来た。
 と言っても無理は出来ない。死んでも出来ない。死ぬ前に死んじまう。 ???? 下らない冗談は置いておこう。当然無理の無いコース。そう、我等が(誰の?)弘法山コースだ。
 ゆっくりと出掛け、ゆっくりと歩いた。新緑が始まろうと言う季節。寒くも無いし最高だ。春霞なんざどうでも良い。リハビリなんだから。
 意外と歩けた。山は、たとえ低山でも違うんだ。近所を歩いているのとは、気分が大違いなのだ。
 思いの外楽ちんに鶴巻温泉に下れた。そして温泉。極楽だなあ、こんなリハなら苦にならない。温泉のあとにはチューハイ、苦になるどころじゃない、是非せっせと行きたい。
 そして今ではあたしのリハビリの山、高取山から鶴巻温泉を繰り返せる様になった。矢張りリハは山ですなあ。
 とは言っても僅か556mの高取山から戻ると、グッタリしている。温泉でも、立ち眩みを起こす。一杯の缶チューハイが無闇と効いて、駅から家がかったるい。
 まだまだなのです。これからも確り歩こうと思ってるです。