2023年5月29日月曜日

クソ面倒な話 その九十六

 

 

 前章の続きだが突然戦争自体とは話が離れるが。”少子化”についての考察がユニークだったのだ。御承知の通り日本は少子化で悩んでいるが、ヨーロッパ諸国はその件では遥かに先行している。シナ、韓国、米国の一部の白人達もだ。ヨーロッパ諸国はイスラム系移民の増加で目立たないだけだ。

 政府は子供手当や出産手当、その他諸々の対策を打とうとしているが、あたしは無駄になるなあと感じていた。若者が子供を欲しがらないんだから。結婚もしたがらない男女が増えているんじゃ、どう仕様もないんじゃない? 金銭の問題ではないのだと思うのだ。

 古代ギリシャのホメロス、オデッセイで有名だが、イーリアスと言う著述もあって、戦士の美徳を教える本だ。古きヨーロッパでは思想の土台をなしたと言える存在だった様だ。

 イーリアスの主題は「男は戦いを好む」「女は戦士を好む」の二つ。勿論今のヨーロッパではこの思想は否定され、平和主義で戦争そのものを否定して暴力を嫌悪している。それは正しい事なのは間違いない。ヨーロッパは戦争に明け暮れていたんだから。

 ところがですよ、ヨーロッパの男達が戦争を嫌悪する様になったら女達は愛する戦士、詰まり愛すべき対象を失い、子供を産まなくなった。戦争がなくなったので子供もいなくなりつつある、と言うのだ。ここで又平和主義者は卒倒ですw

 これをイスラエルの歴史・軍事学者のマーチン・クレフェルトは「生命の法則」と呼んでいる。この法則が拒否される国で少子化が起きているのだ。「生命の法則」を否定する思想は、元々は米国の「戦士の文化」から逸脱した人々からヨーロッパへ持ち込まれた。フェミニズムやトランスジェンダーと共に。

 笑い飛ばしても良い内容だが、日本の少子化もそう考えれば合点が行く。実際に「生命の法則」にはモロに反しているのだから。

2023年5月26日金曜日

クソ面倒な話 その九十五


  平成二十九年の一寸と古い本「戦争にチャンスを与えよ」をやっと読んだ。エドワード・ルトワック著、彼は世界的戦略学者、と言うより世界のトップクラスで、たまに産経にも文章が載る。訳者は奥山真司氏、多分日本で唯一の戦略博士号保持者だ。日本の大学には戦略学講座がないのでね。

 ”戦争は平和をもたらす為にある”。平和主義者が聞いたら卒倒しそうですな。”紛争に介入してはならない、戦争だけが平和をもたらす”戦争への介入をビジネスにする国際組織””難民支援が紛争を永続化する”。こうなるとまともな人でも卒倒しそうですなあw

 外部の介入に依る停戦は戦争を凍結させて何時迄も戦争状態に置くだけだ。復興ではなく次の戦争の準備をするのみになる。難民キャンプは固定される。全員が援助で暮らし、その子供達も難民であり、その又子供も難民として生まれ武装勢力に加わるしか道はない。結局紛争は何代にも亘って終結されない。と、説いているのだ。

 逆説に富んでいる感じだが、戦争自体が逆説そのものであるとルトアックは説いている。鋭く真実を突くと、逆説の羅列の様になるのでしょう。余りに世の常識から離れるので。

 ルトワックは戦術学者故に、物事を正確に観察し分析しなければ誤る。そこは科学者と似た境遇である。理想や願望、人はこうあるべしとの思いを排除して戦い(古今の大戦争から小さな紛争迄)を調べて分析すると、戦争の赤裸々な姿が現れる様だ。”平和が戦争につながる”なぞと、誰もが「何だ!」と思う結論に達してしまうのだろう。

 戦争を呼び寄せ易いのは”あいまいさ”だと彼は喝破する。”あいまいさ”は相手に誤解を与える。一番いけないのは”まあ大丈夫だろう”と言う態度。うーん、日本の態度をモロに指摘していますなあ。

 そして思いも依らぬ展開になるのは次章で。

2023年5月23日火曜日

休題 その四百七十五


  ウクライナのバフムトが陥落したのかしないのか、情報が錯綜していて不明だ。ロシアは前々からバフムト占領を目標に掲げているし、ウクライナはバフムト防衛で後退し乍ら相手に出血を強いる戦法らしいので、やがて陥落するかも知れないししないかもしれない。

 何故どっちでも良いかってえと、バフムトは要衝の地ではないからだ。重要なのは広島サミットでF16供与が許可された事だ。これで空軍同士の戦いでは、ウクライナが優勢になるだろう。

 但し、ロシア本国への攻撃は禁止されている。ウクライナ内部のロシア軍を攻撃する為のものだ。あくまで自国内で戦わなくてはならないのだ。専守防衛である。廃墟になるのはウクライナだけって決まりだ。理由は簡単で、ロシア本国が攻撃されるとロシアが核を使用するかも、だからだ。

 核の抑止力は明らかに存在する。ウクライナを支援するNATOと米国が核保有国でなければ、ロシアはとっくに核を使用していたと思われる。ロシアも欧米もお互い核戦争になるのは避けているのだ。

 即急な核兵器廃絶は絶対無理だと、これ一つで分かる。こっちが捨てても相手が持っていれば、即終了だ。双方捨てると合意しても相手が嘘をついていたら?

 何度も書いて恐縮だが、日本の隣国シナ、ロシア、北朝鮮は核保有国である。しかも揃ってならず者国家だ。シナはベトナムの直ぐ傍の海域迄自国の領海だと言い出した。海底油田が発見されたからだ。資源があれば自分の物だと言い出す。文字通りのならず者である!

 米国がバックにいるから日本に本格的にはちょっかいを出していない。小刻みに当たって様子を見ている段階だ。でも、日本が核攻撃に晒された時、米国は本当に日本の為に核戦争に踏み切るのかな? 独自の核兵器とシェルターが至急に必要だと思う次第です。