2016年2月26日金曜日

閑話番外 その九十




 リハビリの高取山ばかり登っているが500m級の低山で有る事は書いた通り。頂上からの展望が乏しいのが一寸と残念だ。
 手ごろだと見えて、結構人が入っているのは書いて有る通りだ。四十数年前には登山道なぞ無く、植林道や獣道を辿って歩いたものだ。勿論、道標なんてもんは有りゃあしい。
 隔世の感が有りますなあ。其の高取山の写真をアップしておこう。頂上にNHKの電波塔が有るので大変分かり易い。
 去年の秋のものなので、色付いた高取山の姿です。

2016年2月23日火曜日

閑話番外 その八十九




 春は気配を感じるだけだが、聖峰の梅はとっくに満開で有る。馴染みの薄い蝋梅が有る。紅白の梅も勿論有る。
 蝋梅の名は聞くが、見たのは此処のが初めてだ。成る程、蝋の様な感じだ。一番先に開き始めた。曽我の梅林には多いらしい。
 紅梅、白梅もアップしておこう。




  この季節は冬枯れなので色気に乏しい。梅が唯一の彩と言えるだろう。暫くで春の花がどっと咲き、新緑が山を彩る様になる。
 退院して一年一寸と、まだまだ高取山近辺を歩き回るのみだが、自然の変化は其れなりに感じさせられるものです。

2016年2月21日日曜日

閑話 その百八十二




 年が明けたらもう二月だ。早い事早い事、歳と共に月日の経つのが早くなる。相対性理論との関係は、勿論無い。
 今年になってから未だ三度しかリハビリに励んでいない。何だかガタガタして機会を失っていたのだ。
 一月に二回、今月に入って一回で有る。偉くサボったものだ。これじゃ治る物も治らないとは分かっているのだが、つい。
 行先はお決まりの高取山から鶴巻温泉だ。一月の初回は麓にマイクロバスが停まっていた。こりゃあ大きいパーティが入っているぞ。
 聖峰が近づくと人声で騒がしい。だがこれは七人のパーティだったので、マイクロ組ではなかった。
 階段を登り切り稜線へ出る処でマイクロ組に追い付いた。十七人のパーティだった。頂上は一杯になるだろうから、少し離れた場所でパンなぞ食べていたらぞろぞろ登って来た。
 行先を聞くと鶴巻温泉だとの事で、風呂が混む前にと早々に頂上を辞す。此の日は人が多く、幾つものパーティと擦れ違った。若い女性三人のパーティに聞かれた。念仏山との中間位の位置だった。
彼女「高取は近いですか」
私「近いと言えば近いし遠いと言えば遠い」
彼女「ビミョーですか」
私「最後に少し登らされますよ」
彼女「ドッヘーッ」
 こんな塩梅にとっとと進んだ。里湯に着いたら十二時二十分。何時もは四十分着だから大分速い。マイクロパーティに追い付かれるのが恐怖だったのだろう。
 その努力は無駄だった。風呂は既に混んでいた。人の多い日だったんですなあ。
 あと二回は空いた静かな山だった。温泉もまあまあ空いていて、こうでなくっちゃと喜んだのです。

2016年2月17日水曜日

休題 その百六十三



 いやあ、話してみるもんですなあ。玉ノ井ホテルの海底風呂が大好きだと妻に言うと、変わり者だなあと言う顔で「亭主の好きな赤烏帽子って言うから」と、一度行く事になったのだ。
 但し、普段の安宿でない宿にも一回行くとの条件付きだが、何、簡単なこった。あっさりと条件を飲んで交渉成立。
 気が変わらないうちにと早速予約をした。来月だから未だ屋上の露天風呂は寒いだう。露天風呂ったって、取って付けたプラスチックの小さな湯なのだ。
 数年前に訪ねた時も三月だった。あたしはそんなでっち上げの露天なんざ興味が無いから入ってないが、妻はサメが怖くて(?)露天風呂専門だったので、風が冷たくて参ったそうだ。
 写真は膿底風呂だが、印象としてはこんなに明るく無い。写真を撮る為に光量をグンと増したかと思える。
 ホテルの風呂やロビーや部屋の写真は実に上手く撮る。流石にプロの仕事だ。おいい、写真と偉い違いだぞ、と毎度思わされる。
 我が家の貧乏旅行にはパターンが有って、行は小田原で箱根蕎麦を食べる。夕飯が食べ切れないので、蕎麦で丁度良いのだ。それに箱根蕎麦は安くて美味いから。
 余り昼飯が遅いと夕飯に響くので、十三時前には食べる。そのあと妻は駅ビル内の伊藤園でソフトクリームを食べる。其の間あたしは喫煙所で一服つけるのだ。
 チェックインは十五時、熱海だから直ぐに着いて仕舞う。一時間半近く時間が余るのが悩みでは有る。熱海には見るべきものが無いの(涙)。
 海岸で酒を飲むと言うのが多いケースだ。妻はホームレスじゃないんだから、と嫌がるが、何が悪い。結構な話ではないか。
 そんな訳で又サメの出そうな風呂に入れる事になって、大喜びしているのです。

2016年2月15日月曜日

休題 その百六十二




 熱海の寂れ方は凄い。一時期は新婚旅行のメッカで有った。経済発展につれ宮崎にお株を奪われたが、団体旅行のメッカとなってでかいホテルや旅館が目白押しに並んだ。
 団体旅行の時代が去って、閑散としたホテルと旅館が並ぶ街となった。廃業した大きいホテルも多い。
 仕方無く価格を下げて何とか凌いでいる宿も多い。大変に気の毒では有るが、お蔭であたしら夫婦が様な貧乏人も旅行らしきものが出来る訳なのだ。
 えーい面倒だから名前を出しちまおう。玉ノ井ホテルというのが有る。此処には露店風呂が無く部屋食のみだ。従って妻にはお気に召さず一回行ったのみだ。
 あたしは大いに気に入っている。内風呂が海底風呂と称する大風呂で、薄暗く温泉の出る音のみがゴボゴボと響くのだ。
 妻が言うには「サメでも出て来そうで怖くて駄目!」。あのねえ、温泉にサメはいなだよ!
 あたしは露天も嫌いではないが、薄暗くて広い温泉が好きなのだ。我が家の風呂でも電気を消して暗くして入る程だ。
 詰まり、理想の風呂なのだ。此の件に関しては妻の同意は不可能だ。残念乍ら再び訪れる事は出来ないのだ(涙)。
 もし、サメの出そうな温泉が好きな人がいたならば、一度訪ねたら宜しいかと思う。きっとご満足頂ける事疑い無しです。
 熱海駅から坂を下って歩いて行ける距離だ。物好きな方へのご案内でした。