2010年10月9日土曜日

山、高きがゆえに? その二


 どうでも良いのが今の風潮だが、其れも良し悪しで、昔は何でも熱かった。どうでも良いなんて、思う人間はまれだった。
 良し悪しと書いたのは、余りにシラーとし
て自分だけにしか関心が無い、も困るし、何にでも熱く反応し、直ぐに火炎瓶を引っ掴んで飛び出すのも何だし、「適当」って言葉は悪い意味に使われがちだが、本来は孔子の言う処の「中庸」だと思う。
 其の中庸のド反対の滅茶苦茶ド熱い時代に、
剣岳が位落ちした。北アルプスフアンは激怒した。「剣岳」が二千峰だと、国土地理院を焼き討ちだ!!
 流石にそんな意見は無かった。残念な事に、
自分で標高を図れないのだから。
 詰まり、第一宇宙速度は毎秒
7.9mと決まって居るが、其れに異議が有る限りは、自分でロケットを飛ばして、地球周遊軌道に乗せて実証するしか無いのだ。え、例えが悪いって?科学とはそう言うもんなんで、其処んとこ間違えちゃうと、思い込みも科学も糞も味噌も、一緒になっちゃうんだよ!
 話を戻すと、熱い時代の熱い登山者達は、
決定に意義を唱えるのでは無く、あくまで自分の大好きな剣岳の格下げを嘆いて、彼方此方で残念パーティを行った。詰まり、飲んで騒いだって事なんです。
 世の中とは面白いもので、其の時に三千峰
に昇格(?)した山が有った。南アルプスの三峰岳(みぶだけ)で有る。え、そんな山知らないって?至極当然です!
 千丈岳から延々と光岳(てかりだけ)へ続
く主稜線が、北岳から始まって、此れ又延々と延びる東稜線の間ノ岳から、西へ下る稜線と接するジャンクションのピークが有って、其れが三峰岳と名付けられて居るのだが、見た処ほんの小さなピークだ。しかも、登って見ても、ほんの小さなピークだ。
 私が登った事は何度か有るのだが、稜線の
小さなコブとしか思えず、目の前の間ノ岳の姿に圧倒されて居た記憶しか無い。何たって第四位の山が目の前なんだから。
 頂上の小さな岩の上にチョコンと座って、
煙草を吸うのだが、誰も登って来ないで、皆さん下の巻き道で間ノ岳へ向かって行く。ふ―ん、此れが三千峰かね、小さなコブじゃんと(当時は三千峰だった)思ったもんだ。
 三峰岳は、今は又修正されて三千峰では無
い。南フアンにはぬか喜びだった訳で有る。そして、剣岳も相変わらず三千峰では無い。
 で、其の熱い時代に、三峰岳が三千峰と認
定されて喜んだのが南アルプスフアンだ。(もう書き方でバレてますね、其の通り、私は南フアンなんです。あ、北だって大好きですよ)此れ又彼方此方でお祝いの飲み会を開催する。万歳!
 お分かりの通りに、標高が上がっても下が
っても飲む。飲む理由なんざ、造り放題って事なんです。飲めれば良いのさ♪
 (山、高きがゆえに? その三へ続く)

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

剣岳が、2999mならば、登った人が一つずつ石を積めば、1m位高き出来そうなのにと悪戯っ子は考えます。オイラは石灰を撒いて固めてみても良いかな・・・
国土地理院は国語審議会と同じぐらいの阿呆な人々が居るようですね。

kenzaburou さんのコメント...

残念乍ら、幾ら石を積んでも、一冬過ごせば消えうせて居ます。
コンクリートで固めれば別でしょうが、それでも十年もつかなあ。
冬は凍って、見る見るボロボロになる筈です。

匿名 さんのコメント...

ケルンみたいなのは山の高に含まれないし雨、風、雪で駄目になるのなら、ヘリコプターから生石灰(危険だけど)をブチまければ3mは高くできます。
でも自然の力には敵わないのですね!

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

山の価値は高さじゃないよー!!!
剣岳は最高、わたしの 永遠のヒーローです。