2010年10月23日土曜日

雪山の喫茶店 その一



 ゴールデンウィークともなると、ザックを担 いで上越の山に飛び出す私だが、北アルプスに 向った事も何度かは有る。
 白馬、唐松、五竜、鹿島槍、爺、針の木、槍、 穂高、常念、燕、そんなとこな。入り易い山 を選んで居るのは、流石好い加減男の面目躍如、 我乍ら立派だ。ま、中には入りにくい山も有る が、其れは若い頃に入った山なので、今は行けっこ ないだろう、えっへん(涙)。
 ゴールデンウィークには、南と中央、及び八 ヶ岳には不思議と足を向けないのだが、其れは 無意識に残雪の多い所を選んで居たのだと、今 気付いた。私らしい話だ。(馬鹿なの?うん、少 しそうなの)
 ゴールデンウィークの時期の上越と北アルプ スの残雪は、谷で十メートルから二十メートル、 稜線でも2、3mが相場なのだから、堪え(こ たえ)られない。涎が垂れちまうぜ!
 北アルプスは前章の通り、標高が高いし季 節風が雪を落とすから残が多いだろうな、 と分かるが、上越の山に残雪が多いのは、世 界一の豪雪地帯だからで(前出、くどい?)、 東京都の千三百万人(最近なったのです)が 脱水症状にならずに生きて行けるのは、其の 御陰なので其処(詰まり水道水)に多少私 の小便が混じって居ても、文句を言ったら罰 当たりですぞ。現に絶対混じって居るだろう しね、はっはっはっは。
 処で、水が無くて死んで行くのは辛いだろ うなあ。飢えて死んで行くのとどっちが辛い だろう。あく迄私の推測だが、或る程度の生 きた為の必死な期間を過ぎれば(其の時期 は、文字通り生き地獄と表現出来るだろう処 の有意識の時期)、生体機能が低下して訳が 何も分からくなって、唯、死を待つのみにな るのだろうから、結局はどっちでも同じなん だろう。
 ニューギニア戦線の生き残りの一人が、私 の中学の化学の先生だた。1%弱の幸運な 人だ。あ、其の1%の意味は、ニューギニア
戦線から生きて帰れた人は、何と1%弱だと 言う意味。
 余りにも悲惨な戦場を語る人の絶対数が少 ない上に、語りたく無い事が多すぎて、ニュ ーギニア戦線は極めてマイナーに扱われて居 た。いや、今もそうだろう。
 ゲゲゲの鬼太郎の作家、水木さんもそうで、 片手を失った代わりに生還出来たのは非常に 目出度い。
 ビルマ戦線の悲惨さは多くの人が知って居 る。30%以上の生還者が居たからだ。語る 人の絶対数が桁違いに違う。それに、悲惨だ けれどもニューギニア程では無い。
 済みません、経験もして無い私に言う資格 なぞ、全く無いとは承知して居ます。併し、 生存者の比率から見ても、そう判断せざるを 得ないので、其れは後世の分からん奴の机上 の計算だと、思って頂ければ、間違い無く正 解です。
 (雪山の喫茶店 その二へ続く)

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

本当に日本は 山が多く、多様な植物層に恵まれ、水が豊かな国なんですね。
飲める水がなくて 水代わりにぶどう酒文化が発達したヨーロッパや、乾燥に泣くオーストラリア大陸をみると、日本の四季の変化や水の豊さが、どんなに人々の繊細な心を養ったきたことか と思います。まあ そんな山からの水に KENZABUROUさんのオシッコが混じっていても アルコールで浄化されてるから大丈夫!

kenzaburou さんのコメント...

オーストラリアは乾燥してるのですね。

そういえば、カンガルーだって、砂漠寸前の所で跳ねてますよ、中央アジアの様な感じです。気付かなかった。

ああたしのおしっこなんざ、変な偽薬より遥かに希釈されて、プール一杯の水道水に、分子が0.000000000001有るか無いかでしょう。ご安心下さい。