2020年7月27日月曜日

閑話 その三百二十二



 本文に割り込みます。梅雨が明けると実感が湧かなくなるんで。
 ずーっと雨が続く。やけに長い梅雨だ。今月二十一日(火)だけ曇り予報だ。よし、高取山だ。余りに久し振りなので10Kgはなしにした。
 ゆっくりを心掛けて登る。頂上へは難なく着く。雨続きの上朝迄降っていたらしく、土はたっぷり水を含み、極めて滑り易い。
 其れは良い、承知の介だ。良く無いのは夥しい蛭の出現だ。登りにはいなかったのに、何だってんだよお。
 下って行くと直ぐ地下足袋に蛭が着く。チラチラ様子を見て、適当な時に枝を拾って蛭を削ぎ落す。奴等も必死に齧りついているので、結構手間だ。速い奴は軍足に上がっている。そいつから取らないと喰われる。
 蛭を剥がしている間にも、地面には何匹もいて寄って来る。左足を落とすと今度は右足、その間にも左足に又蛭が付く。場所を変えても其処に蛭が待って居て寄って来る。
 しょっちゅうそぎ落としてるので、歩いてる時間と同じ位に感じる。そうしなければ確実に喰われてしまうのだ。蛭は温度に反応するので、地下足袋は分かり易いのだろう。登山靴だったらここ迄の苦労はなかろうて。
 念仏山には三十代と思しき女性がいた。あたしが蛭を落としていると「蛭が多いですね」と言う。あたしは「蛭取り山となまえを変えれば良いですね」と応じる。結局弘法山稜線に出る迄、会ったのは彼女一人だけだった。
 弘法山稜線に入ったら蛭は減った。使い勝手が良いのでずーっと使っていた枝を捨てたら、指に奴が付いていた。引っ剥がしたが小さく指を喰われていた。枝を伝わって登って来たのだろう、畜生!
 里湯で短パンを脱いだら蛭がポトッと落ちた。丸々してる。ゴミ箱に捨てて何処を喰われたか見るがない。風呂場で「血が出てるよ」と言われて初めて脹脛を喰われてるのが分かったおバカなあたし。高取山であんなに大量の蛭は初めてでした。

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