2009年12月18日金曜日

一期一会の無言の会話 その二

FH000117

 

☆どうでも良い派。
 構わないのがポリシーと思われる。多くはベテランクラスだろう。少なくは、その侭来てしまった人達。手ぶらで大倉尾根で喘いでいたり、手提げバックで、蛭ヶ岳はどっちですか?と言う。結構危ない人達だ。天気の急変が無ければ良いのだが。
 多くは(詰まり、少なくは、以外の人)行動が素早い。大体が余り愛想は良くない。愛想を振り撒く為に山に来ているのでは無いからだろう、と思われる。結構頼もしい感じがするタイプである。

☆ホームレス派。
 不適切な表現をお詫びします。差別したり馬鹿にしているのではなく、分かり易い表現をしたのです。何を隠そう、私がそのホームレス派だ(え、隠しようもないって?)。若き日の洒落っ気は今いずこ、ふん、さよならだけが人生さ。
 ずぶ濡れで寝たり、ガレ場を這いずったり、ツェルトで震えて暮らしたり、雨の斜面でドロドロになったり、ザレで滑ったり、汗が足元に滴り落ちたり、足を取られて転げ落ちたり、川に落ちたり、藪でズタズタになったり、ツタに絡まれて足掻いたり、そんな事を繰り返していて、気づいたらホームレス派になっていた。
  先ず汚いのが常態。どうせ汚くなっちまうのだから。洒落っ気は一切無用、そんなもの邪魔になるだけだ、生きて帰る事だけを考えろ!無駄は、文字通り無駄だ!!……思えば、偉くひどい世界ですなあ。潤いなんてかけらもない。そんな世界に好んで入る馬鹿もいる。モロに掛け値なしの好事家って事です。
 リュックにカップをぶら下げている人が、結構多い。私が見てもなかなか良いものである。ステンかチタニウムのカップが欲しいと思ってしまう。併し其の様な贅沢は、ホームレス派には有り得ない。藪から出たら、当然無くなっている。
 藪は何でも巻き上げる。表にぶら下げている物なぞイの一番だ。腕時計すら巻き上げられる。Yは、ポケットに入れてたレーバンのサングラスも取られた。
 私の本心は、カッコマン、成りたくって成りきれない、それが悩みの種だ。

 柄に合わない事を書いてしまった。(汗)
 行き会う登山者は一期一会である。(違う例は後で)
 夏山の船窪小屋に着いた。水を汲みに行こうとすると、小屋の女将さんが「汲みたての水が有ります、冷たいよ」と言う。畜生、登山者の心理を読み抜いていやがる。悔しいが、喜んで買いました。
 (一期一会の無言の会話 その三へ続く)

4 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

ずぶ濡れで寝て、ガレで這いずり回り、ツエルトで震え、川に落ち、雨でドロドロ、藪でズタズタ、、、でも 雪渓では硬い雪の上を靴のカカトで、シューッと滑って降りるんでしょう?そういうの、何て言うのでしたっけ? 白馬岳で 怖くておよび腰で ヨロヨロ雪渓を降りていたら、横を滑って降りていった人がいました。怖さ知らずの山屋さん。
山をやる人はみんな オシャレだと思います。でも おしりに兎の毛皮をヒラヒラさせて山を登っていく人、、、オシャレとは思えないけど。あれは 岩に座るとき用の座布団を腰につけているのでしょうか?

kenzaburou さんのコメント...

グリセードと言います。残念ながらあたしは尻セードなんです。靴の踵ではなく、尻を吐いて滑るので、格好悪いのですが、R大学山岳部の!の手ほどきなので、R大学流儀になってしまいました。

兎の毛皮も有ったかも知れませんが、犬の毛皮が主流でした。ご明察の通り、座布団を腰につけているのです。あたしより先輩達のスタイルで、使用した事はないのです。何だかなあ、と思ってしまって……。

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

グリセードでしたか。うまく速く降りられたら良いですが、運悪く怪我する人もいるでしょうね。岩の上なんですから、、、。R大学は、6大学のRですか?駅伝の強いR大学ですか?京都のR大学ですか?
どちらにしても山岳部で鍛えられたことは貴重な経験ですね。嵐も地震も雷も吹雪も大雪も洪水も竜巻も津波も怖くないでしょう。

kenzaburou さんのコメント...

R大学はIが行っていたので、あたしゃあ其のIから雪上技術を教わったのです。
従って我が母校ではないのです。R大学は6大学の方です。
で、山岳部で鍛えられてはいませんので、嵐も地震も雷も吹雪も大雪も洪水も竜巻も津波も怖いのです。