2009年12月13日日曜日

クソ面倒な話 その十一

m31[1]

 

 銀河系宇宙と一言で言うが、途轍も無く巨大なもので、差し渡しが20万光年、1千億から2千億の恒星が集まって居る。恒星の数に幅が有るのは、中心部がガスの為精密に観測出来ない所為らしい。
 銀河系宇宙は単独で存在して居るのではない。小さな星団を二つお供に連れて居る。大マゼラン雲と小マゼラン雲で、夫々10万程度の恒星の集まりだが、残念ながら北半球からは見えない。
 肉眼で見える最も遠いものは、ご存知のアンドロメダ星雲、200万光年先の直ぐお隣さん銀河だ。うちの銀河とアンドロメダ星雲でペアーを成して居る。他に星の数程有る銀河達は、レンズやアンテナの力を借りなければ見る事は出来ないのだ。遥かに離れて仕舞って、我々ペアーは虚空にぽつんと存在して居るかに思える程だ。
 アンドロメダ星雲の一つの文明とコンタクトが取れたとしましょう。なんてったってお隣さんなんだからさ。何かの問い合わせを受けて答えを発信する。
「はい、其の回答は添付ファイルをご覧下さい。ADOBEリーダーが必要です。地球では一同、お会い出来る日を楽しみに致しております」
 其のメッセージは、相手に200万年たって届く。誰が覚えて居るのだろう?或いは、今更200万年前の回答が、何の役に立つのだろう?第一、其の文明は存在を続けて居るのだろか?
 はなから話が違うのは、地球がメッセージを受けた時点で、既に200万年前のメッセージなので、相手はもう存在して居ない文明の確率が高いと言うより、マトモに考えれば、存在してない!
 「お会い出来る日を楽しみに致しております」なんて、空虚な挨拶と言う以外に無い。お会い出来るなんてこたあ、有り得ない!!
 もしもお会いしたいと全地球で決定したら、壮大なプロジェクトとなる。現在より遥か進んだ技術が有ったとして、片道300万年はたっぷり掛ける訳だから、壮大な宇宙船が必要だ。実際は亜光速で進むので時間の経過は遅れるから、10万年の旅位に相当するだろう、多分。そんな面倒計算はあたしゃ出来ないから、単なる山勘だけどね。
 でも10万年。大勢が乗り込み、生存し、子供を生み、死に、子供が子供を生み、死に、人類が文明を造り始めてから現在への時間の三十倍の時を宇宙船で過ごすのだから、確り考えれば間違い無く全員が死に絶える。超巨大な幽霊船が宇宙を走り続ける訳で、完璧なあたし好みのユーモアです。
 宇宙人からのメッセージを探し続けて居るが、同時に発生した文明では交信不能。時間差が有っても確率的に、今其れを捉えるのは、広大な砂漠で落とした小さなルビーを見つける様なものだと、あたしは思って居ます。

4 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

「実際は亜光速で進むので 時間の経過は遅れる」のですか? 「亜光速」??? 連絡船は 光の速さで進めるようになるのでは ないのですか。むずかし!

kenzaburou さんのコメント...

ざっくり言うと、物質(宇宙船と言っても間違いでは無い)を光速迄加速するのは不可能なのです。光速に近づくと物質の質量が増加し、光速に達すると無限大になる、と相対性理論で計算されます。あ、私はそんな計算は出来ません!出来る人がやった結果を、引用しているだけなんです。

詰まり、人類の夢の亜光速ですら不可能なのが、厳しい現実です。

光速に近づくと、時間の経過が遅れると言うのも、相対性理論の計算結果です。

私は相対性理論が完璧とは思えませんが、今の処宇宙的スケールの問題を、ほぼ正しく説明出来る唯一の理論である事は、認めます。

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

そうですか。物質は 速く動くと質量が増すので、光速で移動することはできないことなのですか。FAXやネットで電話線を通じて情報が移動できるし、NASAのロケットで月や火星に移動できるので、いずれ人も光速で移動できるようになるのかと思っていました。お星様を数え、夢見る幼児程度ののオツムで、すみません。

kenzaburou さんのコメント...

何と仰るウサギさんならぬ、Dog loverさん。映画を見ても光速なんざあ当たり前、ワープだって有りなんだから、殆どの人がそう思っている筈です。

夢見る幼児でなく夢見る乙女、ってとこでどうでしょうか。