2009年12月12日土曜日

一期一会の無言の会話 その一

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 山には色々な人がいる。目に付くのは、矢張り中高年の登山者だ。たまに大学のパーティと擦れ違ったりすると、嬉しくて思わず見送ってしまう程だ。ま、七割強は中高年でしょう。若い人よ、山は良いですぞ!
 スカート姿の女性を塔ノ嶽で見かけた事が有った。ロングスカートの洒落た人だった。昔の山の写真では、良くスカート姿の女性が写っている。男性はチョッキを着込み、パイプを銜えてハンチング姿がパターンだ。従って違和感は全然感じられず、とても素敵に思えた。
 否応なしにスカートで登らされた例も有る。私が高校を卒業した年、クラブの後輩達がハイキングに行った。何処に行ったのと聞くと、表尾根だと言う。私は怒った。山登りじゃないか、装備はちゃんとしてたんだろうな!
 飛んでも御座いません。そこらの散策感覚で、数人の女生徒は制服姿だった。箱襞スカートにブレザーが制服だ。うちの高校は何で制服で山に行くのが好きなんだろう。
 可哀相に、行者の鎖もスカートで降りたのだ。靴だって普通の通学靴に決まっている。整備されていない時代の大倉尾根だ、下るのも大変だっただろう。滑ったり、転んだりして苦労したのだろう。
 ま、こんな先輩だからそんな後輩になってしまうのだろう。気の毒な制服の女生徒達よ。
 パイプの事だが、私が二十そこそこのガキの頃の話だ。大分恥ずかしい。セピア色の写真の真似をして、父のズボンを切ってニッカズボンをでっち上げ、父のウールの上着と銀座虎屋のハンチングを貰い、気取って着込んでいた。おまけに、パイプまで銜えていたのだ。(汗)
 かと思うと、短パンに網シャツ、その上に赤いチョッキだけをはおり、キスリングを背負って山を歩いていた(汗)。本人はかっこいい!と思っていたのだ。若いから何とかなったのだろう。今の私なら完璧な、危ないおじさんだ。ガキの頃は(本人なりに)お洒落だったんですなあ。自分で驚いた。私を知る人も、のけぞって驚くだろう。
 ついでだ、勢いで山のファッションに触れよう(とうとう気が触れたか!)

☆お洒落派。
 多くは最新の服装、装備で固めている。最新でなくても、さり気無く着こなしている。お洒落派の良い処は、見る人に不快感を与えない。ただ、山馴れない人は、どうしても身に着いていないので、一寸と浮くが、それも時間の問題で、直ぐ身に着くようになるものなのです。
 Sは最新ファッション派だ。何時でも最新装備を持って来る。着て来る。残念な事にそれが似合うのだ。中高年の登山者達にもお洒落派が、意外と多い(意外じゃないかも)。ばりっとして、元気に山歩きをしている。とても良い事だと、応援していますからね。(え、私の応援なんて迷惑だって?)
 (一期一会の無言の会話 その二へ続く)

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

ニッカポッカに銀座虎屋のハンチング!!!良いですねー。山屋さんはみんな オシャレだと思いますよ。下界の人たちよりもずっと。
大正生まれの亡くなった母は モガだったのか ロングスカートに竹のストックでスキーを滑っている写真があります。銀ぶらをオープンカーで やっている写真も。セピア色の写真 写っている人が素敵に見えるんですよねー。

kenzaburou さんのコメント...

わー、素敵なお母様!!

セピア色の写真でも、素敵で無いものは素敵じゃないのです。
お母様の場合は、どう想像しても、素敵の一言です!!