2009年10月18日日曜日

クソ面倒な話 その七

Queens_Guard_Windsor

 

 クソ(失礼)六の続きです。
 日本軍は白兵戦が得意だったと言う迷信が有る。今でも有る。念の為白兵戦の意味を説明すると、銃の先に剣を着け、手榴弾を叩き込み乍ら敵と突き合う戦い方。
 得意だったのでは無く、近代戦遂行能力が欠如して居た為、そうせざるを得なかったので、丸で日露戦争で有る。
 その日露戦争の時、露西亜兵との白兵戦で日本兵が圧倒される局面が多く、軍部は愕然として、白兵戦闘訓練に力を入れる様になったのが真相だ。
 前の休題で戦国時代の戦闘に於ける死因を書いたが、飛び道具主体の戦い方をして居たのは一目瞭然。此れを遠戦指向と言う。
 ヨーロッパは違う。武器を振り回し、モロに白兵戦を続けて来た。これがDNAの違いを産んだのか、DNAの違いでそうなったのか、卵が先か鶏が先か。
 で、アメリカ人がチキン野郎と呼んで軽蔑する臆病者は、人口の18,8%、少数派で気の毒で有る。一方我が日本人はチキン野郎が68,2%、臆病者が絶対多数で悪い事では無く、極力摩擦を回避し平和に暮らす独特の文化を培って来た訳だ。
 戦記を読んで居ても、弾の飛来する中皆伏せた侭動けない時、極偶(ごくまれ)に「皆臆病者だなあ、俺に付いて来い!」と立ち上がって前進する将兵が存在するが、此れは1,7%の極少数の命知らずと言う事だ。
 アメリカ兵は32,3%が此れだから、嘗めてかかって酷い目に会ったのだろう。
 実際は日本兵の殆どはアメリカ兵の姿を、ろくに見て居ない。やって来るのは兵士で無く砲弾と爆弾。或いは飛行機の銃撃。
 やっと姿が見えても(詰まり小銃弾の有効射程内の200m)、射撃をすると即後退し、迫撃砲弾が襲って来る。日本の兵士達は「卑怯者!」と歯噛みする。あれ、話が違うじゃ無いの、アメリカ兵はチキン野郎か?
 考え方の違いなんです。幾ら命知らずでも、イエローモンキーを相手に命の遣り取りをする必要は無く、砲撃で粉砕出来るのだから、そりゃー楽な方が良いに決まって居る。
 お陰で、銜え煙草のヤンキーがジョークを飛ばし乍らどんどんぶっ放す砲弾で、我防衛線は崩壊し、後退せざるを得ないのだから、卑怯も糞も無く、乾杯!間違い、完敗!今君は人生の大きな大きな舞台に立ち……。生きるか死ぬか、此れ以上大きな舞台は無い。ふざけるなって?あたしゃ真面目に言ってんだ!
 硫黄島の様にアメ公(いけねえ、普段の口調になっちまった)が苦戦を珍しくも強いられた時は、勇猛な本性を表し、弾雨の中を一気に駆け抜け、日本軍の戦線を分断するなんて離れ業を見事にやってのける。そして、アメリカ人では無いが、弾雨の中で演奏を続けるスコットランド兵。
 アングロサクソンと喧嘩をするのは(スコットランドはケルトだが)、千年早いのです。

4 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

そうですね。個人個人の力で生き物を殺して肉を食べてきた欧米人と、集団で協力して米を造り平和に生きてきた日本人とでは 体力も体格も違います。白兵戦をやったら一目瞭然だと思います。ラリアで病院勤務をしていてわかったことは、手術後のオージーの回復の早さは日本人の約2倍の速さだということです。こんなやつら相手に白兵戦は ごめんだとつくずく思います。

kenzaburou さんのコメント...

え、2倍の回復力ですか。

根本的頑丈さが桁違いという事ですね。
臆病でひ弱な日本人は、しかるべく生きる方法を、昔から培って来た訳ですか。
此れも、1つの文化として誇るべき事と思います。

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

そうなんです。病気のときオージーの平均入院期間は3日です。出産後 すぐに産婦は立ってシャワーをあびますし、翌日退院します。日本では 最低1週間は 赤ちゃんの世話をせずに産婦は休養をとらせます。
心臓のバイパス手術は大きな手術なので、日本では 3週間入院ですが、ここでは5日間。ペースメーカー挿入手術などその日に退院させます。よくお年寄りが転んで骨折する大腿骨骨頭置換手術で日本では4週間寝かせて骨をつけますが、ここでは1週間で歩かせて 治します。
それと、おもしろいのは、体温が1度以上 日本人の平均よりも高いことです。ここでは37度は普通で、37、5度で 熱があるとは認めてくれません。こんなオージーきっと3000Mの高山でも寒くないのかもしれませんね。

kenzaburou さんのコメント...

勝負有った!ですね。

寒く無いんですよ、きっと。
文字通り人種が違うのですね。