2009年4月18日土曜日

酒は飲め飲め、山で飲め その五

FH000057

 

 日本酒が悪酔いした時期は確かに有った。戦後二十年以上続いた。理由は戦時中、米が不足して酒造りに回せず、酒にアルコールと水を加えて量を増やし、味が落ちたのを砂糖を入れて誤魔化した。その習慣が尾を引いて日本酒は変に甘ったるく悪酔いした。その悪習も経済がまともになるに連れ、滅び去ったのはご同慶の至り。戦争の影響は思わぬ場所にも現れるもので有る。
 今の日本酒は大丈夫。たまに変なのが有るがやがて淘汰されるでしょう。
 下山して飲む酒は美味い。山頂で飲む酒(Sではないので、山頂泊まりの場合)は美味い。山小屋で飲む酒は美味い。天幕で飲む酒は美味い。あえて言えば、季節、シチュエーションを問わず、山で飲む酒は美味い!美味い酒を飲みたければ、山に行く事だ。これには絶対間違いありません。
 本当に美味しい酒を、一生に何度飲むのだろう?悲しい時や、悔しい時ではない筈だ。そういう時の酒は、苦くて辛くて偉く体には悪いと思われる。美味い酒とは気の合った友と飲む酒。それは勿論、基本中の基本だが、とても嬉しい時の酒が、特別に美味しいのは、皆さん異存は無いでしょう。
 でも、そういう時って、残念ながら、そうはざらに転がってはいない。やったー、俺もいよいよ代表取締役だ!とか(我ながらさもしい喩えでした)、子供が結婚するぞ、しかも孫までついて!とか、文化勲章を貰った、しかも二つも!とか(一寸と飛び過ぎ?)、孫が学習院初等科に合格して、学費はただ!とか、我が子が、某大手企業の幹部に登用され、親にも給料が内緒で振り込まれる!とか、賄賂を配りまくって町内会長選挙に当選したぞ!(嬉しいのかなあ?)とか、女房が男を造って逃げた、万歳!(これは嬉しい人多いでしょう)とか、等々です。
 もう充分でしょうか?済みません、本当に嬉しいと思われる瞬間は、これ以上は思い浮かべられません(酔ってるんで)。ご自分で想定して下さい。もし、もしも、そんな時に出会ったら、是非しみじみと飲んで下さい。
 でも、そんな稀な事で無く、日常で美味い酒を、……繰り返す野暮はすまい。

 一度雲海を足元にして、飲んで御覧なさい滝雲を見ながら飲んで御覧なさい

  山、万歳! 酒、万歳! 大自然、万歳!

   そして、人生、万歳!!

 そう思える私は、選りすぐりの幸せ者だと感謝しています。ま、見方によっては、単なる酒好きなんだけど、本当の事だから異議無し!

2 件のコメント:

○岸しんのすけ さんのコメント...

Oさん、お久しぶりです。
お元気そうで何よりです。
時代劇書いていますか?

またたまにお邪魔しますね。

kenzaburou さんのコメント...

わー、お久しぶりです!
時代劇を書かずこんなものを書いてます(恥)

頑張って良いシナリオを物にして下さい!