2009年4月4日土曜日

クソ面倒な話 その二

店 012

 

 SF系B級映画が好きなのだが、宇宙空間を除いて宇宙船内で無重力を表している作品は無い。2001年宇宙の旅とアポロ13だけだろうか?失礼、此の二作はB級では無い。
 エイリアンにしろ、イベントホライゾンにしろ、スクリーマーにしろ、スタートレックににしろ、スターウォーズにしろ、宇宙船内は当たり前の様に重力が有る。
 ドーナツ型の宇宙船で回転に依る遠心力を擬似重力としているなら分かるが、そう言う設定でも無い。尤も、回転で1Gに相当する遠心力を得る為には半径830mのドーナツを毎分1回転させる必要が有る。途轍もなく巨大だ。小さくても回転数を上げれば良いと思うでしょう?でも駄目なの。毎分1回転以上だと、乗員は回復不能な宇宙酔いに罹ると判明しているので、直径1660m!
 今の科学では(多分未来でも)他の方法で擬似重力を発生させる事は出来ないので、スルーしちまおうや、と言ったとこでしょう。大体無重力状態の撮影は手間と費用が掛かりそうだし、シナリオにも制約が出るだろうから、此処は仕方無く納得して置きます。
 何処にでも行ける魔法の力、ワープ航法。何だかなあ。共通した表現として星々がさーっと線になって流れ、ワープに入るのだが助走なのかな?ワープしちゃうと広大無限な宇宙と其の孤独感は吹っ飛んでしまって、滅茶苦茶になっちまうんだけどなあ。
 ワープしない事には目的の星に着くのに何世代も必要となるので、物語は全く展開しなくなって観客はゾロゾロ帰ってしまうだろうから、此れも仕方無く納得せざるを得ない。
 ターミネーターでもバックトゥザフィーチャーでもタイムマシン有っての話だが、過去を変えれば未来が変わる?ターミネーターを送り込んだ世界は一瞬にして消滅(もしタイムマシンが有ったとしたら)、別の世界に塗り替えられる訳?だったらパドラックスで、自分も仲間も皆消滅、詰まり死んでしまうと思うのだが……。
 複雑系で言うバタフライ効果で、都合良く特定の人物だけ消えて目出度しは無い!一つの変化は思いも依らない激烈な変化をもたらすものなのだ。
 パラレルに存在する別の未来に移るとは違うし、考えるとこんがらがる事夥しいので、思考を停止しましょう。
 しまった、B級映画を楽しもうと思ったのに、あれこれあげつらってしまった。
 色々な現実の問題を一切気にしないで自由に発想するのがSF系B級映画の魅力なのに、何トチ狂ったのか。(ペコリ)
 名作はそれなりに良いんだけど、あたしゃ頭と心が雑な質らしく、しっとりとした情愛や、微妙な心理の絡み合いはウザったくて、どうも我乍ら人間に難有りではないかと思えてしまえて情無いのです。
 あと残念なのは、SF物はどうしてもB級の造りになってしまう事だが、大体からしてSF自身が自らB級の要素其の物と言う事で、其れだけは文句無く納得です。

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