2009年4月9日木曜日

休題 その七

店 013

 グルメの話。気が狂ったか!いえ、B級もB級、立ち食い蕎麦なので安心して下さい。
 以前務めていたのは浅草橋、知る人ぞ知る立ち食い蕎麦の激戦区で、あたしが何時も行っていたのはI。親父が朝蕎麦を打ち、三時には閉まってしまう。夜もやっていれば一杯やって行くのにと残念だった。
 Iが行列の時は彼方此方回って、最後はJRのAに入る羽目になるが、JR東日本は顧客を人間とは思っていない事がAを見て良く分かる。餌を与えれば良いと思っている!JR各駅には様々な駅蕎麦が有ったが、殆どAになってしまった。余程上納金が多いのだろう。その分味以前の物になっちまうのも当然だ。甲府の駅蕎麦桃中軒(常盤軒だったかなあ?)迄Aになったのには驚くと同時に、がっくり来た。酷いじゃなないのJRさん!
 話を戻すと、唯一Aの長所は、彼方此方回った挙句何処も混んでいて仕方なくAに行くと、空いている事。此れは助かる。皆さん不味い物は分かってますね!
 浅草橋にはI(意外と知らない人が多いが、お薦めです)の他にM、Oが有り、そこそこ上等な蕎麦だ。Hも有って、安い!その癖蕎麦は確りしている。
 これだけでも充分なのにSが有る。別格と言っても良いだろう。江戸時代は蕎麦にツユをほんの一寸と付けて食べたと聞くが、さも有りなんと納得させられる蕎麦とツユなんです。ツユは濃くて鹹い、蕎麦はそのツユをすっと吸い上げるので、とてもじゃ無いがたっぷりとなんざ付けられない!店が余りに狭いので、なかなか食べるチャンスが無かったのが惜しまれる。
 立ち食い蕎麦は、記憶違いで無ければKの出現でドラスティックに変わった。都心に出店を始めたKは従来の常識を破り、生蕎麦を茹でて客に出した。勿論蕎麦湯も有る。此れで茹で麺を湯通しして出す従来店は滅びた。Aや駅蕎麦を除いて。(Aも駅蕎麦だった)
 駅蕎麦と言っても、あたしは幸いに小田急沿線なのでHAは水準が高くて恵まれている。新百合のHAは生蕎麦を茹でる。町田は其処迄しないが矢張り美味い。が、店が狭くて困る。HAが一杯の時はFに行くが、後悔するのは毎度の事だ。う、拙かったかな、良いや、Fったって分からないさ。船橋屋かな?
 蕎麦が好きになったのは四十位からかなあ。其れ迄は蕎麦の味なんざ分からなかった。(今でもそうだって?違うね、男子三日会わざれば轄目して見るべし!)
 一寸と一般店にも踏み込むけど、有名店は確かに美味い(ま、そうは行ってないけど)。併しだ、高価過ぎる、量が少な過ぎる!ふざけろ馬鹿!!!
 失礼しました、B級グルメが限界なのに見っとも無くも我を忘れて興奮しました。でも。名の通った高級店に全く負けない蕎麦屋を、あたしゃ知ってしまったので、つい叫んでしまいました。噂を信じちゃいけないよ、って事です。

0 件のコメント: