2009年6月14日日曜日

山のお汁粉パーティ 其の四

FH000047

 

 高校一年の時、クラスで出掛けた。ボーイスカウト経験者のU(大野山へ腕をつって行ったUで有る)をリーダーとし、担任の先生も同行してくれた。
 Uは日向山を下ってから道を間違え、広沢寺方面へ向かった。暫くしてUが気付き、慌て出すと、先生が間違えを指摘してくれ、此処でこう間違えたんだ、と説明して下さった。
 流石恩師で有る。間違えた瞬間に言わず、本人が気付くのを待つ、出来そうで出来ない事だ。此れでUは(多分)地図を読み間違える事は無くなっただろう。
 前章でも触れた辺室山、土山峠に車を置いてYと登った。蛭の帰り道に立ち寄ったのだ。私はこの様な行為をデザートと呼んで居る。勿論、Yはデザートが嫌い(本当のデザートなら大好きなのだ)なのだが、リーダーの好みとなれば仕方無い、泣き泣き付き合ってくれて、可哀そうだね~♪
 驚いた事に道が有り、道標迄立って居る。獣道を辿り、藪をこぐつもりだったのに。大野君が赤線を引くのも無理は無い。Yは喜んだが私は収まらない。何だよー、道じゃんかさー、こうなったら見てろよ!
 病気の私は、即下山は西面の小沢と決め、辺室山を越えてジャンクションに至り、Yを残して物見峠へ行って来た。何、トレースを繋ぎたかっただけ。何で?だから病気の私、と断っておいたのだ。
 ジャンクションから沢に下り始める。堰堤か小さな滝か忘れたが、一箇所巻きに掛かった。未だYは沢登りの経験が殆ど無い頃だ。
私「木や枝に無造作に頼るんじゃないよ」
Y「はい」
 と答えつつYの掴んだ木がぼきっと折れ、Yは落下した。
私「あっ!」
 奇跡的にYの両足は斜面(六十度以上、もろ急斜面)に生えた木にトンとぶつかり、1mの落下で済んだ。尤も落ちたとしても3m半位だったのだが、無事だと言う保証は無い。
 此れ以降、Yは木を掴む時は慎重に強度を試す様になったので、経験とは物を言うもので有る。
 では。終わりにもう一つ。渋沢丘陵という丘陵が秦野の裏に有った。今でも有るが鳶尾山と同じく、住宅地になってしまった。でも、昔と変わらず、表丹沢の絶好の展望台であるので、行った事が無い方は一度訪れると良いと思います。震生湖という湖(池)も健在で、新しい地図にもルートが記載されている。第一、駅から近いのが魅力でもある。展望は素晴らしいので、後で触れましょう。
 冒頭に忘年山行の話を持って来たが、思えば零細山岳会では唯一の忘年会の企てだったのだ。暮れに山には行ったが、何時でも新宿に戻ってから、散々飲んでいたのだ。従って、山で忘年会をする事はとても素晴らしいものだと、今になって、はっきり分かる歳になったのです。改めるに遅いという事は無い。これからせっせとやりましょう!

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