2013年1月27日日曜日

柄でも無い事 その四十二




 多分前述だろうが、どうせ誰も覚えちゃ居ない、と言う前に、読んじゃ居ないだろうから、堂々と書けるのだ。(一寸と複雑な気持)
 あたしも彼方此方焼き物を見て来た。何処でも、良い物は良い。当たり前だって?そうなの、世の中ってのはそう言うもんなの!
 色々見て、好き嫌いがはっきりして来るのが、いみじいですなあ。千里の旅をして語るべし、に通じます。(ヘヘヘ、柄でも無いね)
 で、好き嫌いの話だが、結局一番好きなのが美濃になっちまったのは、焼き物に興味を持ち始めた頃には、思いも依らない結果だ。
 当時から、余り磁器の絵物には興味が無く、土物か焼締に魅力を感じた。美濃は確かに土物だが、フン、良く有る奴だな、としか思わなかった。分からなかったんですなあ。
 美濃と言っても、種類は多い。六古窯から始まって、戦国時代の茶の湯、明治・大正のオールドノリタケ、そして江戸期から現代に至る迄の瀬戸物と言うブランド!!
 えーと、種類の話だった。勿論ノリタケやナルミでは無く、古い、本来の美濃焼の種類です。 いみゃあにゃんでもかみゃあんもんだでよお。 一寸と美濃弁で説明しました。
 代表は志野だろう。磁器が焼けなかった頃に、白磁を真似て白い釉を掛けたと言う、訳の分からんのが初めだった様だ。
 其の志野が分化する。無地志野、鼠志野、絵志野、赤志野、織部志野等々。今は紅志野迄有る。
 志野とタメを張るのが織部だ。あたしゃあ織部が、やけに俗に見えて嫌いだった。今は違う。すっごーく良い!年の所為か、数見た所為か、其の両方かは分からんけど、良い!と思う様になったのは、きっと良い事なのだ。
 もう一つが黄瀬戸。此れにも、油揚げ手とかの種類が有るのだが、若い頃は、何だ此の詰まらない焼き物は、としか思えなかった。若いという字は馬鹿いに似てるの~♪
 世にも詰まらないギャグは、止めよう。
 あとは、引き出し黒だが、真っ黒なだけの、極めてマイナーな焼き物なのだが、偉く素敵なんですよ!
 段々気持が変わって来た、色々見るうちに。美濃以外の物を彼方此方で見て、買って、使って、自分なりに分かって来た。其れは自分の好みが分かったって事なんで、良し悪しとは全く無関係なのだ。
 あたしが此の年になって一番好きになったのは、結局相手にもしなかった黄瀬戸なのだ。笑っちゃうね。散々引張って此れじゃあさ。
 でも貴方も確りした黄瀬戸に向かい会えば、きっと納得するでしょう。

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