2012年4月29日日曜日

閑話 その八十




 膝が痛いのに、桜に浮かれて又もや高取山に登って来た。今年で三度目の高取山だ。馬鹿じゃないの?
 四月十六日、今度は蓑毛から入り蓑毛越へ登って、大山南尾根(仮称)を南下したのだが、三十数年前とは偉い変わりようで驚いた。当時は踏み跡を拾い乍ら尾根を行ったのだが、今回は其の尾根の多くが林道になって居た!
 蓑毛で降りたのは、あたしの他に五人の中高年パーティ。こっちが一服つけて居るうちに彼等は出発した。ヤビツに向かうのだろう。
 処で蓑毛の自販機の缶捨て場には、何時も感心する。缶、瓶、ペットと三つの篭が有るのだが、綺麗に分別されており、ペットのキャップまで入れる袋がぶら下がって居る。何の説明も書いて無いが、皆さんきっちり分別して居る。うーん、マナーが宜しい!
 ヤビツへの道と分かれ、蓑毛越への古道を登ると、五人のパーティに追いついた。そうか、彼等はこっちから大山だ(多分)。
 で、蓑毛越からは林道を歩いて、やがて山道となり、高取山に登ったのだが、全く隔世の感が有ります。
 頂上で、志村喬を丸顔にした様な初老の方に声を掛けられた。彼は去年の一月から山を始めたと言う。従って一年一寸との経験だ。
 其の癖、二度も遭難者(?)に遭遇して居る。二度とも麓寸前の下りで転んで、一人は頭を打って血が吹き出て、血止めして救急隊に引き渡したと言う。あたしは一度も遭難者に遭遇して居ない(正確に言うと八ヶ岳で一回、しかし手当ては小屋の兄さんがして、あたしは見ただけ)。五十年近く山歩きをして居
るのに。此れを縁と言うのだろう。
 下って里に入ると、どの家も花、花、花、そして鯉幟(こいのぼり)。一気に春爛漫です。




 東名をくぐる前に、キャベツ畑の前で持参した焼酎を口にドドッと入れ、水を含んで口内で割っぐっと飲み(しかも二口、酔っちまった)、大山と高取山を見乍ら一服つけ、ほろ酔いで伊勢原駅へ歩き、蕎麦を食べて帰った。結構安上がりな贅沢でした。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

つくしとタンポポの写真、素敵です。日本の春ですねー! お休みの日に高取山に登って、帰りにしょうちゅうと蕎麦って、素敵すぎます。
丸顔、志村喬サン、3度目の正直で次回には、もっとすごい経験をしそうですね!!!こわ!

kenzaburou さんのコメント...

お蔭様で、日本の春を満喫してます。へへへ。

そうです、遭難にやけに縁が有りそうな方なんで、ご本人が心配です。