2012年4月16日月曜日

ハイクへのお誘い その八



 三つ目のピークを越せば、じきに鹿柵沿の道となる。ハイライト(何の?)は此処迄。此の先は手入れが出来て、今迄と比べれば格段に歩き易くなる。其の上、道もはっきりするので、先ずは安心で有る。
 では、ほっとして三椏のアップでもどうぞ。



 皆下向きに咲いて居るのが面白い。和紙の原料として広く知られて居るあれで有る。
 やがて丹沢湖も見えて来るが、樹木越しなのは仕方無い。



 歩き易くなった下りを続けると東電の建物の横を通る。其処迄来れば湖畔は近い。とは言っても焦ってはいけない。百里の旅は九十九里を以って其の半ばとせよ、と先人は教えて居る。詰まらない所で転ばない様にね。
 最後はコンクリートの階段で、浅瀬入り口に降り立つ。詰まり、逆ルートで登りに使う場合は、バスを降りたまん前の階段を登れば良いのだ。
 右に行き橋を渡れば丹沢湖バス停とは、書いた。寄り道しない方は、降り立った道の向かいに浅瀬入り口のバス停が有る。
 盛んに逆ルートを勧めて居るが、安全度が高いと言う意味で、楽だと言ってるのでは無い。足場の悪い急登を強いられるのだ。
 二日の事、浅瀬入り口で十人程の中高年パーティが下車した。ははー、権現山だなと思ったが、大当たり、良い読みだ。え、誰でも分かるって?まあね。
 あたしが頂上で一服つけて、500m程も下ったら彼等が登って来た。可哀想に息も絶え絶えの有様で有った。
「ゼーゼー、もう着きますか?」
「もう一登りです」
「ゼーゼー、そうですか」
「頑張って下さい」
 此れは心からの声だった。彼等は助け合い、励まし合い乍ら登って行く。あたしより先輩が多いのに。
 其の代わり、峠に向かえば下りは安全なのが救いで有る。
 もしも、余り山馴れない方が権現山に登ろうと志すのならば、二本杉峠からのピストンが一番の安全策でしょう。でも、一寸と詰まらないかなあ。植林が多いし、三椏は殆ど無いし(季節を外せば無いって)。いずれにせよ、思いの外に良い山で有る事は、確かですよ。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

なかなか手ごわそうですが、素敵な山歩きですね。それと、このお花、初めて見ました。和紙に成るのですか!!!

kenzaburou さんのコメント...

はい、楮(こうぞ)三椏(みつまた)と言えば、昔から和紙の原料です。
両方とも内皮(内側の樹皮)の繊維が長くて強靭で滑らかで光沢が有るのです。