2010年12月26日日曜日

達磨さんが転んだ その二


 無理を言いました、大室山自身には全く責任の無い事。あくまで地政学的問題なのだ(オーバーな表現です)。それに、山頂で聞くチャイムも何か哀愁を感じられて、割りと良いものでは有る。バイクの爆音は勘弁して欲しいが、風向きも影響するので、何時でも聞こえる訳では無い。
 さっき触れた国境尾根は、今は点線の路に
なって居るだけでなく、流行の山駆け回り(正確な呼称を忘れた)のコースで、厳しさ度No2か、No3か、No4になって居るそうなんで、国境尾根を走って登り、大室山頂手前から神ノ川へ走り下り、風巻へ昇り返して姫次に登り、其処から下ろうと言う物凄さ、おー、やだやだ。
 其の異常に厳しいレースの参加者諸君には
敬意を表するが、心肺機能は間違い無く逞しくなるだろうが、偉く関節に悪いと思える。過重な負荷を掛け続けると、軟骨は当然乍ら磨り減って、加齢と共に動けなくなるのは、決まりきんた……、う、ヤバかった!
 まあ、山はレースの会場では無い、と言う
年寄りのノスタルジーなんでしょう。山は、私に取っては相変わらず神聖な場所で有って欲しいので、旧弊と言われても直せないのだから、年寄りは仕方無いのだと思って頂ければ有難いのです。
 前述の通り、形がどっしり型なので、もう
着くだろうと思われる地形になってからが長い。あそこがピークか、と何度も思わされ、何度もがっかりする造りなのが、とても良いんだか悪いんだか(悪いよ!)。
 其の思いをしないで済むのは、犬越路から
登るのと加入道から登るコース位だろう。此れはさっと登って、さっと下れるのだ。結構嬉しい。
 秋の一日、卑怯にも車で用木沢出合いに入
り、白石峠へ登り、大室山から犬越路へ下って来た事が有った。黄葉真っ盛りの山に出掛けた訳で有る。二昔前の事。此れは楽なルートなんで、へっへっへ。
 快晴の秋、空気は偉く冷たいが、気にもな
らない。一面の樹木が色付き、空気迄其の色に染まるかと思わされるのだ。ね、良いでしょう、何て幸せな私。加入道を超えて破風口へ下る時がハイライト、大室の斜面を背景とし、一段と黄葉が映える。
 こちとら其の時は、車なのでスタートが早
い。暗いうちから既に丹沢の麓を走って居て丹沢湖へ登って行く。其の侭車を置いて、白石峠へ登って行くのだ。だから一番バスで登って来た人達とは、私が大室山を下り始めて擦れ違う事になる。
 「もう下りですか」「速いですねえ」と声
を掛けられるが、単に出発が早かっただけなので、ばつが悪いのです。
 擦れ違った人達は、バスで来た人が多いの
で(きっと)、当然西丹沢のバス停で降りて用木沢出会い迄三十分。其処から気持ちの良い流れに添犬越路って行くと、知らぬ間に流れから離れ、笹の犬越路に着くので、人気のコースなのは無理も無い。
 (達磨さんが転んだ その三へ続く)

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

山の駆け回りが流行っているのですか? 迷惑そうですが おもしろそうですね。KENZABUROUさんにとっては 山をレースで汚されるような気がするでしょうが、案外、やってみると夢中になるかも。参加者は、ちゃんと地図が読めて、地形がわかる人でないとダメですね。シェルパ養成のための訓練を思えば 許せるかも。
山を下りてきて、地元の小学校の鐘の音が聴こえてくると、やっと里にかえってきた という実感がわきます。感激ものです!!!

kenzaburou さんのコメント...

はい、流行ってます。

若い頃は、それに近い登り方をして居たので、四の五の言う資格は無いのです。