そうねえ、沢の中だと、綺麗に流れが分かれて居る時位かな、地図を広げるのは。あとはただただ本流を外さない様に頑張るだけなので、地図どころでは無い。
登り詰めた時、此処は何処?と確認の為に地図を開くが、登山道に飛び出したら其れも不用と言う事だ。
尤も、登山道に飛び出したは良いけれど、自分の位置に確信が持てず、殆んどピーク迄登った事が有ったが、単なる間抜けな話だ。
訳の分からない尾根を登って居る時。此れもまず無い。だって、唯登ってれば目的のピークか稜線に着くに決まってんだから。勿論、スタート地点を間違えて無ければ、の話だけれども。
尤も、ギャップや大岩、壁が現われたら別で、此処は何処なんだ!どうすりゃあ無事に逃げられんだよ!!と必死に地図を見詰める事になる。
残念な事に、そんな場合は地図を見ても無意味な事が多(と言うより全く無駄)、きょろきょろ見回したり、うろうろしたりして、結局眼で突破場所を探す事が殆どだ。此れは、沢の中でも同じ事だ。
小草平の沢を登った時の事、二昔半前位だったかな。小さい沢なの、これが。依って、滝も可愛いものなんだけど、高所恐怖症の私にとっては、一寸と嫌な滝が有った。
下手に頑張らずに左へ巻いたは良いのだが、足掛かりにした大きな岩がぐらっと来て、何と落下してしまった。しまった!
親父ギャグを飛ばしてる場合では無い。岩は連続して居る小滝を、轟音と共に落ちて行く。私は、岩がぐらっとした瞬間に笹に縋って居たので、皆さんには残念でしょうが、ちゃんとぶら下がって居て無事で、ラク!ラク!と無意味に叫び続けて居た。そんな叫びは轟音に掻き消されるのだから意味が無い。もし聞こえても、避ける間も無く岩が来るので、此れ又意味が無い。
随分前のBがガレ雪崩を起こした時と、殆ど同じ状況だ。後続者が居れば、間違い無く岩に潰されて死ぬ。後続者が居なくて良かった、本当に!!
さて、笹にぶら下がって居る私は、取り合えず何とか立てる場所へ移動した。一生笹にぶら下がって居る訳にも行かないんで……。
其処で困った。もう戻れない。だって、足掛りだった所は、岩が失せて仕舞った為、単なる穴になっちまってんだから。
残る手段は進むのみ。でも、土のギャップで進めないのだ。こういう場合の土の壁は手強い。何度そんな思いをした事やら。馬鹿は死ななきゃ直らないとは、本当ですよ!
こうなりゃあ地図なぞ広げない、とは状況的に分かって頂けますよね。地図を広げたってクソ(失礼)の役にも立たないのです。
(地図でも濡れ放題~♪ その四へ続く)
2010年12月8日水曜日
地図でも濡れ放題~♪ その三
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2 件のコメント:
なるほど 濡れるのを覚悟で地図を広げて 思案している暇はないわけですね。
ラク!ラク!というのは、大変なのに 楽 楽 と自己暗示をかけていた訳ではなくて、 落石のラクだったのですね。後続の人がいなくて良かった、、、 でも、まだ2,3人埋まったままになっているのかも しれませんね。
ジェット機が目の前に着陸して居る時に何か叫んでると同じで、轟音の中で叫ぶ行為は、空しいのですが、本人は必死なのです。アホです。
この時は大岩の落下でしたので、潰れる人は居ても埋まる人は居ない筈です。多分……。
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