2010年12月16日木曜日

地図でも濡れ放題~♪ その五


 現在位置不明の幕営で無くても、単独の雪山では、テントの中で必死に地図を見て居るのは通例だ。明日のルートを確かめる為だ。それも、何度も何度も。未知の雪稜が不安なのだ。臆病ですなあ。
 他にパーティが居たり、トレースが有った
りすると、気持ちはずーっと楽になる。10のプレッシャーが2位に減る。人は一人では生きられないものなのだ(え、意味が違うって?)。
 前述だが、翌日歩くルートの大分先にテン
トが張って有ると、心底ほっとする。翌日、万一見通しが利かなくても、彼らのトレースを追えば良いのだから。
 だらしない発想で有る。そんなんじゃ、一
人でテントを背負って来る甲斐が無いと言うものだ。NやIだったら、さっさと先行パーティを抜き去って、自分でトレースを付けるだろう。ま、どうせ私は其の程度なんだから、此の位は大目に見てやって下さい。
 他のパーティと言えば、春の上越の稜線で
十人程の学生パーティに追い付いた事が有った。昔だったので追い付けたので、今なら其のパーティを見る事も無く終っただろう。
 見晴らしの良いピークだった。彼等は休憩
中で、大鍋で雪を融かして居た。私もザックを下ろした。
学生A「溶けたから、入れますよ」

学生B「おう」

 大鍋に粉末のポカリを入れてかき回し、皆
で飲んで居る。それ迄は、ポカリスエットなんて馬鹿みたいだ、なぞと思って居たのだが、凄く美味しそうで、あー、俺も飲みたい!と羨望の目で見て居たのだ。本当に美味しそうだったなあ(涎)。
 大パーティの強みで有る。色々と持ち込め
る。冬山のテント村、確か大遠見だったと思うが、鍋を作って居る。ま、肉がメインだろが、さぞや温まる事だろう。あ、見たのじゃなく聞こえたのだ。お互いテントの中だから。氷点下二十℃以下の環境で、雪の中、普通表で鍋は食べない。
 お汁粉を作って居るパーティも有った。「
もう餅を入れても良いんじゃない」なぞと聞こえる。こっちは羨ましくて、悔しまぎれにコーヒーなぞを飲む。
 良いのさ、酒だけは確り用意して有るのさ。
鍋が何だ、汁粉がどうした。こうなりゃあ飲んでやる!
 地図を必死に読む話だった。食い物の恨み
つらみではなかった。
 考えて見れば、地図を必死に読む局面は、
結構少ない事が分かった。大体は好い加減に地図を読んで、何とかなって居る。登山道を行く時は、地図(地形)を読むのではなく、記載された時間を読んで居るのだ。
 地図を必死に読む局面は、穏やかな状況の
筈は無いので、少ないに越した事は無いのです。

5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

悪戯っ子は土木屋だったので地図は大好きです。セーリングも好きなので天気もコンターが密なら出艇を諦めます。
土木では余り危険はありませんが、いい加減な読みだと数年後に雨や地震で壊れる可能性もあるので責任は有るのですが天災なら愛野です。

匿名 さんのコメント...

愛野は良いのの間違えでした。

kenzaburou さんのコメント...

>天気もコンターが密なら出艇を諦めます。

登山者と同じ考えです。前にも書いたかも知れないけれど、山と海、両方やる奴は、まず間違いなくヨットをやります。

悪戯っ子さん、スキー以外に、山は如何ですか?

匿名 さんのコメント...

山には神様がいるらしいけど、深い森には悪魔が住んでます。蔵王の森では二人でコースから外れて迷い込み、本当に死ぬ思いをした経験があります。だから誘われても二の足・・・です。
スキーも10年ぐらいしていませんし体力的にもケン様の足手まといになること必至ですので遠慮したいです。
共通の友人の「い」さんも同じ考えですよ。ピクニックとかキャンプファイアーなら歓迎ですけどね。
因みに海は安全です。3回座礁したけど無事に帰港しています。

kenzaburou さんのコメント...

>因みに海は安全です。3回座礁したけど無事に帰港しています。

運が良かったですね!
一回でも、駄目になる時は駄目になるものでしょう?

山も海もお天気商売、誰も自然には勝てませんね。