2010年7月27日火曜日

閑話 その五十二

店 055

 

 最近のあたしの装備に、欠かせない物が出来た。ストックで有る。昔はスキーで使ったが、今は多くの登山者が使用して居る。
 NHKの試してガッテンで、登山に於けるストックの効果を実証したそうだ。あたしゃあテレビに縁が無いので見ては居ないが、見た人から聞いたのだ。
 ストックを上手く使う事に依って、脚の負担が三割減少されるそうで、何と素晴らしい優れ物なんだ!
 面白いもので、其の優れ物ストックに行き着く迄のストーリーが、ちゃんと有る。あたしゃあ、散々見て来たのだ。生き証人ですなあ。
 先ずは木の枝を杖として使う事から始まる。登りの苦しさで、目に付いた枝を拾って杖にするのだ。ん、こりゃあ楽だ!杖って馬鹿に出来ないぞ、と気付く。ファースト・コンタクトで有る。
 山頂に着くと、ポイと棄てる。今までお世話になった枝を、無情にも棄て去る。責めては居ない、棄てちゃえ、棄てちゃえ、どうせ拾った枝だからー♪の世界だ。古い歌で失礼。
 でも、気付けばストックを持った登山者が居る訳で、あれは良いなあ、となるのだろう。
 で、今や殆どの登山者がストックを使って居る。勿論全員では無い。枝を頼りの人もたまに見掛ける。やがてストックに変わるのだろう。
 あたしのストックは八年程前に買って、今でも使用して居る。かしめが弱って苦労で、あたしも弱るが、取り合えず使えるから使う。
 オプションで雪用のワッカが有って、最初から装着した。雪山に行く時だったからだ。其れが食い込んで外れなくなって、今に至って居る。詰まり、年中スキー用のストックになっちまったのだ。夏でも秋でも。
 ふん、良いのさ、使えれば。
 ストックの先は意外と鋭い。其れを覆うゴムのカバーが有る。勿論其れを着けて山に入る。駅の雑踏で人を傷付けたくはない。
 其のカバーを外し忘れて雪山に入っちまった、おバカなあたし。カバーはストックと一体化して、もう外せない。と言うより、磨耗してボロボロにくっついて居て、鋭い先っぽは剥き出しなのだから、何の意味も無い。
 少なくとも人様を傷付けない様、気を付けようっと♪
 あたしはストックは一本だが、二本の人が増えて居る。理に適って居る。二本の方がより効果が有るのは、説明の要も無いだろう。
 処でYの二本ストックの使用方法は独特だ。辛い極地に達すると、二本纏めて持って体重を掛け、呻きつつ歩を進める。偉い、さぞや辛いのだろう。でも、歩かねばどうしようも無いのが此の世界、頑張って欲しい。(え、冷たいって?仕方無いの!)
 ストックは誰でも登りは使える。下りでも巧みに使えれば最早ベテラン、立派です。
 歩き方の下手なMなんざ、下りではストックが邪魔だそうで、確りしろと言うのみです。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

アルペン競技用ストックは軽くて小さなワッパにピカピカに削った先端。微妙にカーブを入れるのは特注品で素人には高嶺の花。でも長さとグリップには拘るのです。スティックとかポールとも呼びますが。語形変化でスタックとも成るので要注意です。

二本束ねて背中に背負って滑って感覚を養ったりして居ましたが。お勧めはしません。
他人を傷つけないのは当然ですが捲れるように転んだ時に自分に取っての凶器にも変わるので怖いですね。
でも今だったら長めのストックで動作を大きくして安全第一にしたいと思います。好きいは女体のような曲がりやすく、身長+5~10センチ。
これでOK!!!

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

なるほど なるほど、山の装備も変わってきているのですね。2本のストックを使って 四足で登るなんて!!! また それで下ってこられるなんて、、、やってみないことには 体重のかけかたなどが、よくわかりません。
確かに、下りで邪魔になったので ストックを束ねて背中に背負って転んだら 近くに居た人を殺してしまいそう!
短いスキー板とストックを背負って 冬山に登り 山スキーで帰ってくる というのを一度でいいから やってみたいっす。

kenzaburou さんのコメント...

悪戯っ子さん

ストックよりピッケルの方が、滑落した時は危険です。
身を守る筈のピッケルで、己を刺す事故が有った覚えが有ります。

kenzaburou さんのコメント...

Doglover Akiko さん

>短いスキー板とストックを背負って 冬山に登り 山スキーで帰ってくる というのを一度でいいから やってみたいっす。

それはそうでしょうとも!!

唯、冬山に登り、をクリアーする必要が有る訳で、此れが最高の問題です。