2010年7月1日木曜日

休題 その四十三

Clausewitz

 

 クラウゼヴィッツの戦争論の、余りにも有名な一節「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」。
 因みにクラウゼヴィッツもシャロンホルストに教えを受けて居る。グナイゼナウや外の急進的将校達と一括りに、プロイセンのジャコバン党と呼ばれて居た。勿論、内実は全く異なる。
 政治と言うと、咄嗟にあたしは内政を思う。此の癖は多分多くの日本人に共通するのでは?詰まり、日本には外交と言う文化が育たなかった、と言い直しても大して間違えて居るとは思えない。
 島国の所為だろうが、同じ島国の英国と天と地程の差が生じたのは、日本が直面する外国とは、超々大国の中国と、朝鮮半島しか無かった事が、其の理由では無いだろうか。
 一方英国は、フランス、スペイン、スカンジナビア、ドイツと闘い続けて来た歴史を持つ。当然、したたかな外交の術も嫌でも身に着く訳だ。日本はたまに朝鮮半島に兵を出して、負けて戻るのがせいぜいで、追撃されて国土を占領された経験も無い。
 占領された経験が、昭和二十年が日本史上初めてと言う極めて稀有の国が日本なんで、強姦されて自ら命を絶つ、と似た精神になって仕舞ったと、あたしゃあ思って居るのだ。
 とても馬鹿だと思う。でも、多くの皆さんはそうは思わない。多勢に無勢で勝ち目は無い。けど、あたしは百万人でも我行かんとの確信犯だから、其れが何さ、で有る。
 クラウゼヴィッツが主に語って居るのは外交(含む戦争)なんで、戦後の日本人には、本当は分かりにくい(筈だ)。元々聡い民族なのだが、お蔭様でGHQの方針が完璧に、しかも未だに功を奏して居る訳なのだから、恐るべしマッカーサー、と言うべきだろう。
 で、敷延して、外交は政治の重大な部分とする。日本人だけは其の意識が無いので、戦争と言う行為が外交其の物だなんて発想は無い。絶対無い。
 残念乍ら、外交とは話し合いだけでは無い。
利害の衝突を、血を流さず(或いは血を流した後で)懸案を解決する為に行うもので、背景により強い力を持った方が有利なのは、言うだけ野暮だろう。
 外交とは、軍事力を持って初めて有効なので、日本に外交能力が無いのは当然だ。あたしでなく、クラウゼヴィッツが鋭くも洞察した事なのだ。
 経済力も現在のパワーなのだが、我が国は大金を出しても、どこからも感謝されず、かえって馬鹿にされて居る。て事は違うって事。
 其の死に金は俺の払う(僅かだが)税金だぞ!日本は相手にされて無いと、言う人も多いが、其の真の理由は、残念乍ら軍事的パワーが無いからではないだろうか。(過激?残念乍ら違って無いと歴史と事実が証明して居る)
 訳分かんないうちに枚数になって続きます。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 そうですね。パパブッシュがイラン・イラク戦争に介入したときに日本は、90億ドルを出してます。同時中継されたミサイルや燃料代を出したってことになります。あの映像で我々(悪戯っ子だけ?)の感覚は鈍り、花火大会のように楽しみましたね。一兆円の花火です。
 だから、六本木ヒルズへの自爆テロ・ジャンボジェットの可能性は有ると見ます。子ブッシュは平和に(戒律は厳しかったが)暮らしていたアフガニスタン(ビン・ラーディンはアラブの英雄なのです)で16万人殺しました。5000人の代償が気化爆弾という大量無差別攻撃を敢行したのです。アメリカはあたらしい兵器を使いたくって仕様もない国なのです。ミニ水爆(例えば町田だけを殲滅)を完成しているのはUSAだけ。クリーンなので構築物のダメージが小さく中性子線で、あらゆる生命(ゴキブリやアリンコまで)を殺します。空からクリーニング用の液体を撒いて、数週間後に占領可能。使いたい気持ちは分かるけど、使いかねないのが米帝・・・
 あらぬ噂でイランを占領しました。この一連の戦争で日本のプチバブルが有ったのですよ。東芝、日立、三菱、小松は大儲け。NECもかな?
 女王の治める国々とUSAはエシュロンなる情報収集システムを持ち、これが間違った情報を作ったのだと思います。日本では新聞の片隅に掲載されたのみで誰も、その非道さを問題視しません。フランスは真っ向からエシュロンは汚いといい、ドイツも兵隊をなるべく出さない。
 シドニー湾にも原船がいるし。とうとうイスラエルも実戦配備。これでショートさんの鎖国論が現実味を帯びてくる。アメリカの「ポチ」の侭でいいのでしょうか?
 フセインはアラブ諸国の中で初めて民主化しようとしていたのです(最初はですが)。民主化の前の軍事政権は歴史を見れば明らかに一つの手法・痛みなのです。彼の過ちはクエートまで開放(油が欲しかったのですが)しようとしたこと。本人と二人の息子は殺されましたが、あと数十人の息子達、孫は、100人を超えるかも。この恨みは千年は続くでしょうね。

kenzaburou さんのコメント...

悪戯っ子さん

フセインは父親でして、大統領はサダムです。ま、どうでも良いんですけど。

あたしはどんな形で有れ、絶対的独裁者を好みません。ヒットラー、スターリン、マオツートン、キムジョンイル、サダメ、等々です。

好きな事をほざくと、牢屋か死刑が決まりなので、悪戯っ子さんも、結構ヤバい状況になりますぞ。