2010年5月30日日曜日

クソ面倒な話 その十七

ballistic-missile

 

 専守防衛とは、実は世にも恐ろしい思想なので、耳元で囁く奴はメフィストに決まって居る、と言っても決して間違っては居ない。
 如何にも、防衛するのみ、と思わせるので、良いんじゃない、と思う人の多い事は驚くばかり、日本人の80%は支持して居るのでは?
 単なるカンなのだが、多分近いとこだろう。
 プロイセンのグナイゼナウの様な傑物が作戦を立てても、駄目なのだ。勿論モルトケでも。理由は、今は21世紀で空からの攻撃が有る事と、兵器の威力の革命的進歩(進歩って言って良いの?)だ。
 本来休題に属する内容だが、元々面倒な話なので、こっちに持って来たのです。
 幾ら兵器が強力でも、空からミサイルが降って来るとしても、大体からして何処の国が平和を愛する日本を攻撃するの?有り得ない!
 多くの人が其の疑問を持つだろうが、ご自分で考えて下さい。平和を愛す国は攻撃されない事実は、一つも無いのだから。
 防衛とは消防署と似てなくも無い。装備を整え訓練を重ね、出番が無いのが最高なのだ。
 消防署と違うのは、消防体制が整って居るから火事が起きない訳では無いと言う処だろう。火事は消防署の用意と関わり無く(予防消化徹底の活動は別にして)起きる。防衛は、用意を怠ると戦争を誘発させる事は、厳然と歴史の示す通りだ。疑う貴方、調べましょう。
 専守防衛の何処が恐ろしいの?
 戦場を国内に規定する事。
 狭い国土にウジャウジャ人が居る戦場とは、話の外の悲惨さで有る事は一寸と考えれば分かる。あの、無謀極まり無い本土決戦の思想に、不思議と一脈(いちみゃく)通じるのだ。
 偉い数の民間人が犠牲になるのは勿論、建物や財産のみならず、インフラから経済迄、致命的な打撃を受ける。詰まりパーになる。
 万が万が一、戦争を仕掛けられたとしよう。
 敵を上陸させてはならない。でも、専守防衛だと、明らかに上陸を企図して居ると判明する迄、阻止出来ない。そして、其の時は手遅れって事だ。昔じゃ無い、ノコノコと上陸用舟艇でやって来るのでは無い!
 我が国に向かう船団を阻止するのがセオリーだが、公海上の船舶を攻撃するなんざ、気違い沙汰だろう。今の風潮では。
 敵のミサイルを国土に撃ち込ませてはならない。でも、専守防衛だと、ミサイル発射を阻止する事は出来ない。せいぜい迎撃するのが唯一の手段だが、ご承知の通り極めて難しい。飛んで来る銃弾に銃を撃って落とす様なものだ。もう一寸とは精度が上だけど。
 ミサイルに対抗するには、ミサイル基地を発射前に叩くのが確実な方法なのだが、其れは出来ない。明白な他国攻撃だから。
 専守防衛主義を守りたいならば、少なくともビルにはシェルターの設置を義務付け、各家庭のシェルターも奨励すべきでしょう。そして一番必要なのは、殺される覚悟なのです。

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「専守防衛とは・・・日本人の80%は支持して居る」
「平和を愛する日本を攻撃するの?有り得ない!」
その通りですね。戦争に負けてロシアは北海道を要求したのを、はねつけたのがマッカーサーだったのですよね。
だから平和ボケなのです。
しかし、パパブッシュの時に、90億ドルを支援したし、アフガンでは海上給油のみではなく、実は様々な物資を運んでいたことを、ある筋から聞きました。ですので、イスラム過激派が六本木ヒルズに、JALのジャンボで突っ込む可能性はあると思います。というのも外資系企業が多く入って居るからです。
「プロイセンのグナイゼナウ」・・・プロセインがドイツ位は分かるけどグナイゼナウは知りません。そもそも悪戯っ子は勉強が大嫌いで歴史が苦手です。勿論モルトケも判らないし。

「平和を愛す国は攻撃されない事実は、一つも無い」・・・その通りだと思います。 因みに仕事でシンガポールの地下駅設計をしましたが普通の、5倍の天井厚で、その上に、5cmの鉄板に鉛版、最下層にはゴロタ石を入れて水道水を環流させている(有事には止める)のです。ロシアの地下鉄も勿論そのような構造ですが、ぱっと見は大きなアーチが美しいのです。
その点、オーストラリアは北半球で核戦争が起きても、10年ぐらいは死の灰が降らないそうです。あくまで学者の意見ですがね。

ショートホープ さんのコメント...

戦術ありて戦略なし。この辺の考え方は全くもって皆さんと違う。

戦争というのは経済なんです。人殺しごっこなんてものは誰でもできる。お金の分取りっ子なんです。詰まるところ。それももはや前世紀の遺物でして、そんな発想してると"昭和の人"なのね?とか言われてしまうこと、これ必定。

いいですか?もはや日本は誰にもどこにも相手にされてません。といって私はそういう日本が口惜しいのではなく、普通に静かにしてればいい。できればやんわり鎖国すりゃいいのに、と思っているんです。あ、失礼。再鎖国です。

隣国朝鮮は後継者問題で忙しい。中国はアジア代表選手の本来職務に戻れたみたいな感懐で一杯。だからこそ。だからこそ日本は静かにしてたほうがいい。

日本×イングランドのサッカーを見たくもないのに見てしまった。日本はあろうことかオウンゴールの連発で勝ちをフイにしてしまった。

再鎖国してれば近隣諸国の自滅もあるでしょう。触らぬ神に祟りなし。余計なことは考えない。やらない。言わない。

これですべて良し。

さてもDOGLOVERさんのご意見は如何に?

kenzaburou さんのコメント...

悪戯っ子さん

グナイゼナウはナポレオンを破った戦術家です。師はシャロン・ホルスト、華麗なる師弟です。

「渚にて」ですね。音楽が印象的な映画でした。

kenzaburou さんのコメント...

ショートさん

スレ違いですなあ、はっはっはっは。

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

25年日本を離れているので、北朝鮮などによる圧力や危機感がどんなものか、よくわからないのですが、専守防衛が必要になる前の段階で、日本はもっともっと「外交」を大切にすべきだと思います。戦争はつまるところ経済の必要性から起きるものでしょうが、その前に、外交で回避できるはずです。日本の外相など、1年の少なくとも3ぶんの2くらいの時間を諸外国で、過ごし、日本と他国との関係だけでなく外国と外国との関係にも、積極的に発言していって、国際社会での発言力と立場を強化していって欲しいです。

匿名 さんのコメント...

妙な事に「たんとも」で政治談義。まあ、新聞やテレビのニュースしか見てない人ではないショートさんの再鎖国論もありだと思います

わー、「渚にて」はパンティオンでロードショーを見た記憶があります。温暖化が進んで北半球で戦争が起きたら南極まで行きましょう。
放射線はDNAに直接ぶつかり奇形の原因でありますが、優生学的には適者生存で進化の一因でもある(持論)のです
放射能が全然、平気な民族が出来ることでしょう。我々の末裔は昭和基地にニッポン国を作るかも知れません。しかし国を作るとまた戦争が起こること必至です。
戦争は無くならないというのは歴史観から云えるのですが、21世紀に入ってから益々、火種が増えていることも確かですよね。ショートさんの意見は経済との関係と簡単にしています。しかし食料と水。これがあって次に燃料です。まあ、これを経済と簡略化しているのですね。
それと、中国は18世紀に戻ろうと(次の主席は小人)しているし、まあ、この国は旧ソ連のように崩壊するのが妥当でしょう。アメリカは未だに開発途上(子供の10%が栄養失調)で世界中に借金してるし、オイラ達は400兆円の米国債を持ってます。橋本が米国ツアーの時どこかの大学での講演でこの話しをした直後に亜細亜経済危機だったのは皆さんご存じのように偶然ではありません。ロシアにはツァーが君臨している。
反面、救いのあるのは内戦の終結したウガンダの様に、「あらゆる議決は、30%の女性を含むこと」なる法律をつくって約、半数の代議士が女性で今は平穏。ブータンは一切多夫で数百年、戦争には殆ど無関係。
女は強し・・・ されど・・・何でしたっけ?

閑話休題(遠藤は「それはさておき」と説明)
古いのを読んでいたら「好事家は行くシリーズ」に「こうずか、と読みます。約せば(おいおい、日本語だよ。良いの、今は映画の字幕すら読めない人が増えたんだから。え、数少ない読者に失礼だって?全くそうでした!)物好きって事」とありました。
・・・ 興好蚊ってどうですか? 興を「こう」と読むのにあまり無理はないし「すき」を「ず」するのは自然です。家を蚊にしたのはオイラが意味をすり替えたからですけどね

ところで「迄手」が読めません。ネットの辞書でも出てきません「こて」かなと思ったけど「籠手」だし・・・ 「取っ手」の異体かなとも思うのですが困ったものですね。悪戯っ子は勉強ぎらいですから

kenzaburou さんのコメント...

Doglover Akiko さん

仰る通りですが、日本人の外交下手は、最早DNAの為と言う段階と思えます。

中国やフランスの様なしたたかさは、薬にしたくとも無い、のが悲しい現実ではないでしょうか。

オージーにも及ばないのではないかと、思って仕舞います。

kenzaburou さんのコメント...

悪戯っ子さん

迄手、ではなく、~迄手を伸ばし、です。

女は弱し、母は強し、が原型だった筈です。