2010年5月23日日曜日

山の報告です その十三

DH000057

 今改めて地図を見直して初めて分かったのは、地蔵山から地蔵峠へ下り、登り返してから川に下る、と思って居たのだが、登り返しは無いのだ。裸眼だと細かい線が読めない上に、峠からは登る、と言う先入観の所為だ。
 もう一つ、人の入るメジャーな山に着いた安心感が、トレースを頼ると言う油断を招いたものだ。明らかな心得違いで有る。どうせ道なぞ雪の下なんだから、あくまで地形で判断するべきだった。
 基本に忠実に行動して居れば、以下の様な、殆ど麓近くのドタバタは避けられただろう。
 偵察の結果、一寸と戻って雪渓から雪を被った小沢を下る事としたが、直ぐに藪と崖に遮られ、えーい面倒と向こう斜面へ取り付いて強引に登り始めた。其の尾根に登山道が有ると、あたしは読んで居たのだ。
 又もや雪を蹴っての急登となる。野反湖寸前にして、アホな事で有るですなあ。
 処が幾ら登ってもトレースに出会わない。Yが参り始めた。心臓の件も有るので無理は禁物、時間も十四時だ。随分長時間ウロウロして居た訳だ。
私「Y、此処に幕営するぞ、傾斜は気にせず張ってくれ。入り口は上」
Y「ゼーゼー、はい」
 あたしゃあ空身にピッケルを持ち、又もや偵察。明日の為に確りと道を確認しない訳には行かない。
 グングン登り峠状の場所に着いた。地蔵峠だと判断した。が、トレースが無い。情無くもパニクった。完全に自分の位置を失ったのだ。ショックは大きいんです、こう言う時は。
 取るべき手は登るのみ。地蔵山迄登る覚悟で登り始めたら、テントが見えた。
 ほっとして進むと、大勢のトレースだ。知らぬ間に道を越えて居た訳だ。踏んじまったドジは置いといて、喜び勇んでテントへ戻る。
 Yも一安心、恒例の夜中の宴会となる。説明が必要ですね。Yと山旅の時は最後の夜の宴会が習いなのだ。毎晩に近く、Yは夜中に起きてボリボリ何か食べて居る。あたしは又やってるな、と思い乍ら寝て仕舞う。最後の夜はあたしも起きて、酒盛りになるのだ。後は下るだけとの開放感も有って、偉く良いもんですよ!
 五日、トレースへ登ってから辿り、野反湖へ着いたのは、極めて当たり前の事だけど、目出度い。
 おまけにバスが会った。あたしが調べたのは数年前だから、変わって居たのだ。で、バスで草津口駅に着き、特急草津で帰京した。駅では確りと駅蕎麦を食べたのは、言う迄も無い。
 雪が多い為に藪の苦労が無かったのは嬉しい。併しあたしの判断ミスで、Yに余計な苦労を掛けたのは、恥じ入るばかりなのだ。
 どうせ這い登るのなら、野反湖側の斜面が正解だったのです。我乍ら情無い話でした。

9 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

こんにちは。私は岡田菊夫と申します。大塚健三郎さんのblogにたどり着きました。私は昭和38年に桜丘中学校を卒業していまして、同期の大塚健三郎さんではないかと思いコメントを書いています。千歳船橋に住んでいらしたとのことが書かれてありましたので。。私は、現在以前住んでいた世田谷区桜丘におります。

kenzaburou さんのコメント...

わー、懐かしい!
あたしは間違い無く、其の大塚です!
桜丘にお住まいですか。こっちは町田へ田舎落ちです。
良くぞこんな辺鄙な所へ辿り着きましたね!

Unknown さんのコメント...
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匿名 さんのコメント...

タントモ・ファンの悪戯っ子です
はっきり云ってショートさんとオイラは只の酔っぱらいです。けん様(中隊長殿)は幾ら呑んでも乱れずハメを外しません。
だから「登る目的は?」の答えは「生還する事」らしいのです。オイラはスキー靴で国民宿舎からスキーを担いで八方尾根の第三ケルンまで、2時間掛けて登り15分で下ってゴンドラの終点近くでボルシチを食べていました。
怖かったのは春に尾根から20メートルぐらい下にピッケルが突き出ていたのです。友人と「どうする? 掘雪ってみる?」、「止めとこう、落としただけさ」といってピッケルだけゲット。名前も何も書いていない。雪の中って錆びないんですね!

その甲斐あって大学の春休みはスキーパトロールをしてました。ウエストポーチに三角巾と止血剤。でも使ったことは有りませんでした。女の子がスキーを背負って下っているときはスキーを持ってあげて麓に刺しとく。
男は無視--------> 当然!!!

笑ったのは、怪我人を見つけてスノーボートを降ろして運ぼうと思ったら隊長が「此奴、酒呑んでるからボートはいらん」といって背負って下って、わざと転びました。ピステに悲鳴が響きましたねー!!!

山登りもスキーも油断禁物、アルコールは帰ってからですね!!!???

Unknown さんのコメント...

おはようございます。
私の二通目のコメントは個人情報が多くあるようなので、削除しますね。もうkenzaburouさんは読んだと思うので。そこに書いた私のメイルアドレスも是非活用してください。blogのすばらしい写真などを見させて頂きました。またこのblogに訪問します。

kenzaburou さんのコメント...

菊雄 さん
残念乍ら二通目のコメントは、削除後に見たのです。
でも、お元気そうで良かったです。
最後にお会いしたのは、貴君がお母さんと一緒の時、新宿か渋谷か(忘れました)でした。四十年位前ですなあ。

kenzaburou さんのコメント...

悪戯っ子さん
酔っ払ってんだから、もう。
二十投稿ですよ。酒はほどほどに、ってあたしの事か。

Unknown さんのコメント...

40年程お会いしていませんね。以前同様kenzaburouさんは、活動的だなあとblogをみて感じています。二通目のコメント削除後に見られたとの事なので、再度アップします。私のメイルアドレスをひかえて頂ければ幸いです。そのコメントを見たらご連絡ください、その後削除します。

Unknown さんのコメント...
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