2009年3月18日水曜日

休題 その五

店 009

 

 国が滅びるのは外敵の為で無く、内部から崩壊するというセオリーは常識だろう。改めてローマ帝国や中国諸王朝を語る迄も無い。
 内部から崩壊するという事は国民のモラルが崩壊する事で、自分だけ良ければ良い人間が多数を占めた時の事で、最近の(古代ローマの話は現代とは余りに遠い)例を引けば、新幹線の中で女性が暴行されたという信じがたい話、泣きながら通路を引っ張って行かれる女性を誰も助けず、車掌に通報もせず目を伏せていた人達は、一人残らず同罪だ!(同罪はきつ過ぎかな?)一人一人調べ上げ裁判に掛けるべきではないだろうか。映画に有ったな、似た話が。ジョディ・フォスターの若い頃の作品だったと思う。告発の時だったっけ?忘れてしまった。
 もう貴方(もしくは私)は街中で強盗に襲われ、叫んで助けを求めても誰もが目を逸らせ去って行く、貴方はとことん、人だらけの街中で孤独に強盗と向かい合うしか無い。最早国家としての機能は失われかけて居る。
 喧嘩をしていても我関せず、誰かが倒れていても我関せず、誰かが助けを求めていても。勿論全員では無いが、そうなって来ているではないだろうか。
 其の癖文句だけは確りつける輩は増大している。モンスターペアレンツ等々。
 中には立派に人として行動する方も居る。表には出ないけど大勢居る。だからこそやっと日本が崩壊せず居られるのだとは理解して居るが、悪い部分も確実に増大しつつ有ると思えてこれが杞憂ならこんな嬉しい事は無い。
 そこで頭が粗雑なあたしゃあ粗雑な正義感(失礼!)に拍手を送ってしまう訳で、前に同僚達を褒めて書いたのです。
 昔からの朋友にYAという男が居て、見た目はヤクザ其の物だが、チッチッチ(外人調)どっこい良い男なのだ。
 電車内で脚を組んで突き出している若者が結構居るが、YAは其の脚を蹴飛ばして歩く。
「何すんだ、こら!」
 と凄む奴も当然居るが、YAが覆い被さり「あ?」と睨むと脚を引っ込め沈黙するそうだ。
 YAが嬉しそうに言う。
「今日良い事したよ。駅の階段をやっと下りてる年寄りを突き飛ばして行く若い野郎を、後ろから思いっきり蹴っ飛ばしたら 落っこちやがってさ」
私「乱暴な、そいつ怪我しなかったか」
YA「知らねえよ、俺は言ってやったぜ、てめえ年寄りは大切にしろよ」
私「何て答えた」
YA「必死に頷いてた、はっはっは」
 万事その調子で、あたしゃあ真似も出来ない。YAの町内は不良が一掃されたそうで、不良の親は先ず不良なので、YAはPTAの役員として其の家へ土足で上がり込み、「てめえ、調子こいてんじゃねえぞ!」とやって町の平和を取り戻した。褒めて良いかなあ?
 平和は口で百万遍唱えても達成不能で有る事の一例として書きました。疑う方は百万遍唱えて下さい。はっはっはっは、ご苦労様!又もや乱暴話、失礼致しました!

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