2009年3月13日金曜日

四つ目の峰は? その一

FH000159

 

 丹沢山から北東に伸びる、丹沢三ツ峰は七、八度歩いたが、下るばかりで、登った事がない。登りに取ると、さぞ辛かろうと思う。たまに登る人とすれ違うと、息も絶え絶えで、ああ気の毒にと、心から思える。きっと、登ったら本当に長い尾根だろう。
 五月には、シロヤシオツツジが綺麗だと、本では読んでいるのだが、残念ながら一度も咲いている時期に当たっていない。何故か秋に行く事が多い。
 三ツ峰というが、四つ峰なのだ。さて、これで三っつ目だと思うと、もう一つ有る。結構ショックである。同じ思いは、大勢している筈だけど、ひょっとして、貴方もそうじゃないですか?不思議な事に、何処から見ても綺麗な三ツ峰なのだ。四っつ目の峰は何処に行ってしまったのでしょうか?
 勿論日帰りは可能だが、若い人以外にはお薦めしない。大体忙しいし、とても勿体ない。走り抜けるには惜しい尾根なのだ。塔にでも丹沢山にでも泊まって朝を迎え、すがすがしく歩くところですよ。
 私事です。若い頃は日帰りで行って来て、お疲れ様で、終わりだった。五十過ぎて日帰りをこころみた、と思って下さい。結局やった訳なんですが……。
 前にも触れた通り、とことんふしだらに暮らしている男なので、私には似合わぬ気合を入れた。よし、久し振りに日帰り三ツ峰だ、頑張るぞ!
 大倉尾根も飛ばし(本人の感覚ですよ、人から見れば、飛ばすってなーに、の水準です)、丹沢山へも急ぎ(だから、ちっとも速くないんですから)、三ツ峰へかかった頃から膝が痛みだした。登りは良い。下りが、変に痛い。お馴染みのやつです。
 円山木ノ頭で若いカップルが休んでいた。「こんにちは」と声をかけたが、全く無視された。何だ変な奴らだ、と思って痛い膝をいたわり、ゆっくり下った。
 宮ヶ瀬間近になった時には、殆ど夕暮れが迫っていた。ところで、夕暮れといえば秋ですなあ。それは後程。
 今は宮ヶ瀬まで歩かなくても、三叉路というバス停が有り、しかもその前に飲み屋が有る(当時はなので、今は不明)、何たる幸せ。勿論一杯やりました。飲んだ後バス停で居合わしたパーティの話。
A「大丈夫かあの二人、未だ来ないが」
B「大丈夫だろう。どうしようもないさ」
C「日が暮れるな」
B「自業自得だよ、死にやしないって」
 あの二人?それはあの二人に決まってる。どうした?どうでも良いけど、袖すりあうのも他生(多少じゃなく他生、他の世界、詰まり前世の縁)の縁。 (四つ目の峰は? その二へ続く)

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