2013年4月19日金曜日

思い出す侭に馬鹿な話 その五





 兎に角手入れが必要だ。研ぎもした。研ぎ終えたら紙で綺麗に拭き取るのだ。右横、左横、背部分、そして刃(又々々々々涙)。
 ざくっ! あーーっ!!そして玉粒となって出る血。あー、馬鹿はヤダヤダ。
 思い出した、ナイフで失敗したのは此れが二度目だった。此の時はまだ良い、絆創膏を貼って直った程度だったから。
 一度目は高校生の時だ。天文部で一緒だったI(零細山岳会の発起人の一人)と、我が家で徹夜の、文化祭の発表展示物製造時の出来事だった。あ、私はコーラス部にも居たけど、天文部にも居たのです。因みに、山岳部は名誉部員でした(尤も、山岳部の同期生がそう言うんで有って、OB達の意向は不明)。
 以下は山とは関係無いけど、ナイフ繋がりなので失礼します。夜中は眠くなるので、気分転換に詰まらん事を言い出した。
私「切り出しナイフを買ったんだ」
I「ほう」
私「其れが良く切れるのさ」
I「そうか」
 三角刃の当たり前の切り出しだが、相当良い物だと吹き込まれて居たのだ。ま、ボロ市あたりで騙されたんでしょう。
私「見てろ此の紙紐、スッパリ切るぞ」
 と、馬鹿が左手で紐をぶら下げ、ナイフで切り付けたら、狙い外れて、見事親指の爪を直撃した。爪の切れ目からは血が盛り上がって、流れ始めた。結局、近所の救急診療所へ行く羽目になったと言うお粗末。
 交通事故で大怪我した患者が先客で、大騒ぎの最中、爪を切った馬鹿なぞ放って置かれ、親指の根本を必死に握って、ポタポタ血を垂らして居たのでした。
 野戦病院と思えば宜しい。医師は無造作に爪を剥がし、消毒ガーゼで擦る。ぎゃあああ、と叫ぶのを堪えるので必死。ぐるぐる巻きの包帯は、血の為真っ赤に、そしてカチカチになったのでした(又々々々々涙)。
 看板に偽り無い馬鹿な話で、失礼しました。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

指先の怪我は、もしかして交通事故で片足無くすよりも痛く感じますね。つめをはがすのが拷問に使われるくらいですから、指先は神経が集中していて痛いと思います。災難でしたね。でもお侍の時代だったら、KENZABUROUさん、刀を腰にさしたり、抜いたりするたびに、血まみれになっていたかもしれませんね。お侍の時代に生まれなくてラッキー!!!

kenzaburou さんのコメント...

全くです!!

大体、詰め腹を切らされる事になったでしょう。