2012年9月28日金曜日

休題 その九十六




 アカデミー賞最多受賞作品と言えば、ベン・ハーとタイタニックで、夫々十一部門の受賞とは、皆さんご承知の事だろう。
 実はもう一作有る。ロード・オブ・ザ・リングの王の帰還で有る。三部作合計では十七部門受賞だ。ベン・ハーやタイタニックを抜いたとも、言えない事は無い。
 原作者のトールキンは、「指輪物語は基本的には宗教的でカトリック的作品」と書いたそうだ。宗教的は分かる。本人が言う事なのだから異議を唱えるのも変だが、カトリック的作品とはどうしても思えない。
 まるでケルト神話の世界ではないか。北欧神話も加わって居るらしいが、北欧神話はマイティ・ソー位しか知らない(恥)。でも、マイティ・ソーは、変に面白い映画では有りましたなあ。
 第一ゴッドが居ない。其の癖樹木にも魂が有り、仕舞いには喋り且つ歩く様にすらなる。不死の存在のエルフも居る。どう見ても一神教の世界では無い。
 トールキンは、作品を貫く心がカトリック的と言うのだが、不明なあたしには理解不能で、プロテスタント的でも、イスラム的でも、仏教的でも同じだ、としか思えない。
 併し前述の通り、本人の言う事なのだから、心の奥底が分かる筈も無いのだし、訳も分からんあたしなんぞの余計な詮索は失礼なので、此の話は打ち切ろう。
 中つ国とは、キリスト教が伝わらなかったケルトとゲルマンの世界。あくまであたしの無責任な想像ですよ。人間と半妖精が同居して居るのだから、そうならざるを得ない。
 冥王サウロンと配下のオークの存在は、何なのだろう。そして、サウロンに与する人間達。明らかに、中つ国の人間とは異なる文化を持つ種族だ。直感的にペルシャを思うが、多分大外れでは無いだろう。
 オークの大軍は、例えばフン族?実際上は騎馬を乗りこなして居るのは人間で、オークは徒歩(かち)だ。でも、逆転して考えれば其れも有りなのでは。(多分そうだよ♪)
 素晴らしい作品を残してくれたトールキンと、見事に映画化してくれたピーター・ジャクソンに感謝します。

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