2012年9月18日火曜日

柄でも無い事 その四十




 鰻が高騰して居るのはご承知の通り。鰻屋も困り果てて居る事だろう。何せ材料がメチャ高なんだから、店の品物も値上げせざるを得ない。デフレスパイラルのご時勢、当然乍ら客足は遠のく。気の毒で有る。
 あたしが様なスーパー派も、鰻に手を出さない。ベラ高だからだ。多少の水銀には目を瞑って、こうなりゃあ中国産でも良いや、と思っても、中国産ですら高い。
 鰻の稚魚の不漁の所為なので、何ともならない。大体、鰻の六割は中国と台湾からの輸入品で、日本産は四割なのだが、種類は皆ニホンウナギで有る。
 従ってニホンウナギが不漁、もしくは減少して居るのだ。多分減少だろう。エルニーニョと乱獲が原因と言われて居る。悲しい。
 ニホンウナギの産卵地はマリアナ諸島だとは、最近確定した事だ。とは言っても、卵から孵化させる研究は、此れから始まるのだから急場に間に合う筈も無い。急場どころでは無く、下手すると何十年も掛かるだろう。卵から孵化させて、幼魚から成魚への技術が確立すれば、再び安く美味しいニホンウナギを賞味出来るのだ、万歳!
 で、急場の話。アフリカのマダガスカルから何とかと言うウナギを輸入した。アフリカでウナギの養殖をして居たとは、知らなかった。ヨーロッパでウナギが食べられて居たとも知らなかった。
 珍しく調べた。ウナギの産卵地は二ヵ所有って、一つがマリアナでニホンウナギ、もう一つが大西洋の、サルガッソ海、まあ、キューバの東方と言える地点で、アメリカウナギとヨーロッパウナギとフランスウナギだ。其の三種の違いは何だって?分からん!
 輸入したのは、其のうちのどれかだろう。あたしは輸入鰻で全く結構だが、余り買ってヨーロッパ人の取り分を減らすと、恨みを買うので程々に。食べ物の恨みは怖いですぞ。
 とか能天気を述べて居たら、ニホン鰻が絶滅危惧種Ⅱ類に分類された(9月十四日の新聞)。アホウドリ、アオウミガメ、オオサンショウオと同列になったのだ。
 もう、鰻を食べるのは無理になるかも知れないですなあ。一寸と寂しい。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

そうですか、今年は鰻が高騰しているのでしたか。鰻はなぞの魚だそうで、卵から幼児期までの生態がわかっていないそうですね。養殖ができないなら、いずれは食料として不足することになるのでしょう。残念ですね。こちらでは、まだ中国製をふつうに、1本、$15くらいで売っているので、値上げする前に買いだめしておこうかな、、、と思っています。

kenzaburou さんのコメント...

絶滅を危惧されて居る程なので、来年も店頭に並ぶ保証は有りません。
食べられるうちに食べておかなければ、悔いを残すでしょう。是非買いだめでも何でもするべきです!

但し、水銀にご注意を。