2012年8月6日月曜日

閑話 その八十五





 丹沢に限らず、日本には笹が多い。ササの葉さーらさら♪の歌の通りに、サラサラ鳴るのでササと名付けられたと言う説が有る。多分そうなんだろう。
 稲科竹亜科なので、南方起源で有る。北方の笹は樺太・千島南部に極く僅か、温帯では殆んどが日本列島に生息して居る。本当に不思議な国(自然)で有る。
 山も独特なら、植物も独特(ま、当たり前か)、他には絶対に無い。無い無い尽くしの世界が、日本なのだ。知ってました?
 文化面では極東に位置するので、世界で滅びたものが正倉院に有る。全く同じく、自然でもそうで有る。あたしゃあ外国なんざ死んでも行きたくも無いクソ(失礼!)親父だもんで、断言は出来ないが、日本の山は他と全く違うと思う。いやさ、山の研究家の本を読んだから分かっただけなんだけどね(恥)。
 独特な日本の山だから、色々有る。お花畑や這松や諸々の植生やササや。
 本来が稲なのだから、笹と雪とはアンマッチなのだ。そうねえ、ヒマラヤ杉がアマゾンのジャングルに有る様なもんだ。うーん、ピンと来ないって?
 白熊が、サバンナを歩いて居ると言ったらどうだろう?そんな感じに近いのだ。
 でも、あたしには(そして殆んどの人にも)、余りにも当たり前な景色なので、何の感動も無い。這松を見ても、自然の奇跡だ、と誰も気付かないのと同じだ。
お花畑を見ても、氷河期が去って行く時、逃げ様を失って、日本の高山に集まって、今に到るのと、全く同じ現象だ。
 日本の山は、極めてユニークな山なので有る。他には無い。幾ら高くても、厳しくとも、絶壁が凄かろうと、外国の山は単調極まり無い。あ、此れは其の研究者の言ってる事で、あたしゃあ外国の山を見た事すら無いのでね。
 そう知ると、あたしが丹沢命と言って、外国に遠征なんて思い付きもしないのは、理に適ってたのですなあ。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

なるほど「笹と雪」とはマッチしないのですね。たしかに、中国のパンダは笹を食べて、一生冬眠しないですね。寒くないからでしょう。 
本当に日本の山は、野生動物も山岳植物も 樹も種類が豊かで、水が豊かで 美しいです。 ひとつも絶滅させずに、次の世代に受け継ぎたいですねー!

kenzaburou さんのコメント...

済みません、名前を忘れちまいました。
本当に、山の姿の研究に一生を掛けた(存命ですけど)学者が居るんです。
如何に日本の山が特殊で有るか、其の人の本を読む迄気付きませんでした。
読んだ後は、全く其の通りの一言です。

日本の自然は、宝物です。