2012年7月25日水曜日

笹と唐松の不思議な関係 その五





 うーん、昔の人間は確かに正直だった。面白けりゃ声を上げて笑った。悲しければ、泣いた。今もまあそうだが、びっこはびっこと言うし、めくらはめくらと言うし、つんぼはつんぼと呼んだ。かたわ(ほら、全て変換不能)を障害者なんて変な表現で、大切にしてる振りは、しなかった。
 誤解されただろうなあ。まあ良い、誤解は何時か解けるものです。私の言いたいのは、あくまで振りが嫌いだと言う事で、言い換えが振りに感じられてしまう事が、既に臍曲がりとは、こちとらとっくにご承知でえ、見損なっちゃあ、あ、あ、困るぜぃ!
力んで見栄を切る程の事でも無い。歳の所為だとして置きましょう(よ、大人)。あたしゃあ歳だもんで、古い事しか分からんでのお、お、お、お……。
 又もや話がどっかに行った、歳と酒の所為だぞ、気を付けろ!はい、気を付けますです。
 小屋戸沢は姫次に突き上げる。割と淡々とした沢だったそして、最後は笹を掻き分けて進むことになるのは同じで、最早風物詩の世界なのだ。で、くどいが、唐松の姫次に飛び出る喜びも同じ事。



 そうか、やけに唐松林に拘って居たのは、其の前の笹が余りに煩い為の反動で、一気に開放された喜びが、深く印象に刻まれて居たんだ。やっと分かった。前述だけど、物を書くとは自分と会話する事なんで、思わぬ自分を知るのです。
 詰まり、笹に苦しめられて辿り着く姫次の素晴らしさは、笹に苦しめられてこそ、一層はっきりと分かるのでした。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

これも可愛いお花ですね。キンポウゲ科の花でしょう。これも乗鞍岳ですか。良い時期ですねー!

kenzaburou さんのコメント...

此の花は、姫次なのです。
種類は例に依って、分かりません(恥)