2012年7月19日木曜日

クソ面倒な話 その四十九



 人類は、4万年位前にアフリカで誕生し、唯一人の女性のミトコンドリアを受け継いで居る事は、皆さん語存知の通り。
 1万年と言う説も有るが、其の頃には日本で、世界最初の土器が焼かれて居たので、アフリカからの拡散を考えれば有り得ないので、4万年位前としました。山勘です、へっへっへ。
 彼女は、mt(ミトコンドリア、マウントでは無い!)イヴと呼ばれて居る。
 何でそんな事を言い出したかと言うと、mtイヴが、人類の母だと思って居る人が多いと気付いたからなのだ。
 此処に来て居る僅かな人には分かりきって居る事だろうけど、其れは違うのだ。
 説明すれば、ミトコンドリアは細胞内の別組織で、エネルギーを作り出す重要な仕事をして居るが、母親のDNAからしか伝わらない。理由は簡単で、細胞液は卵子にしか無いからで、精子には細胞液を伝える情報は無い。
 人類は、唯一人のmtイヴのミトコンドリア(くどい表現ですなあ)を受け継いで居るが、彼女が人類の祖先と言うのでは無い。
 mtは確かに彼女由来だ。でもmtは単なるオルガメラ(細胞内小器官)なので、主なるものは細胞のDNAだ。
 此れは勿論mtイヴ由来では無い。考えて見れば分かる。親は二人、祖父祖母は四人、其の親は八人。指数級数的に増えて行くので、唯一人に収れんする事は、決して無い。
 子供を全て失った女性も居る。男の子しか産まなかった女性も居る。両者ともmtDNAは伝わらない。が、本義のDNAは立派に伝わって居る。
 あ、父親を忘れて貰っちゃあ困る。mtがどうで有ろうと、細胞(詰まり其の人)のDNAに、ちゃんと情報を残して居るのだ。
 尚、数学的に見れば、唯一人のmtDNAに収束するのは、どちらかと言うと当たり前の確率だそうです。暇な方は、計算して下さい。

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