2012年7月7日土曜日

柄でも無い事 その三十七



 あたしに言わせりゃ、旅と言えば近い所。
 そりゃああんまりなんじゃない?そうです、歳を取ってからそうなったんで、そんな思想(?)は旅とは言えない!
 本来のあたしの理想の旅は、夜行寝台列車の旅。夜行寝台列車では海外に行けないって?昔は行けたの!朝鮮経由で満州からシベリア、ヨーロッパ迄行けた筈だ。
 尤も何週間も掛かるので、あたしゃあ真っ平御免蒙りやす。旅と言えば近い所(同じ書き方だが、冒頭と異なるのはスケール)。
 で、其の夜行寝台列車だが、ユーラシア大陸を横断しようってな壮大なもんじゃ無く、せいぜい北陸とか、山陰とか、九州とかの話で、せせっこましいですなあ。
 詰まり、あくまで好き好きって事なんで、海外旅行に何の興味も持てないあたしとしては、せせっこましい旅行を好むのは、自分に一番無理が無いからなのです。
 あたしに取って夢の夜行寝台列車も、時代の波と共に消え去った。もう会えないのだ。北陸にも、山陰にも、九州にも行けないのだ。飛行機か新幹線プラス特急しか無い。唯一残って居るのは北海道。
 あたしは、北海道行きの豪華夜行寝台列車も悪くは無いが、昔乍らの寝台列車、其れも「出雲」の様な三段寝台が好きなのだ。豪華なのは、いま一つ何だかかなあと思うのは貧乏暮らしの所為?(そうだ、と声が聞こえた)
 夜行寝台列車は、寝て居ると目的地に着く。凄い!寝られなくても、がっタンゴットンと揺られて居ると、ウトウトする。
 夜行バスは駄目だ、横になれない。シートは倒せるが、水平にはならない。あたしは、登山者の面汚し、枕が変わると眠れないタイプなので、テントの中で眠れず、焦り狂って夜中を過ぎる話は、多分前述だろう。
 従ってバスは論外で、最高なのが夜行寝台列車(くどい?)。続きます。

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