2011年9月7日水曜日

山の困ったちゃん その四


 処が、たまにそうでは無いらしい人に出会う。結構迷惑なのだ。ラジオをぶら下げて、放送を流しっ放しにして居る。其の人と前後すると、静寂な世界は音楽と、パーソナリティのおしゃべりで、何処か彼方へと消え去って仕舞うのだ。

 ?????

 其の手の人は、間違い無く全員が単独行なのだ。一人じゃ寂しいのでラジオなのかな。じゃあ、山に来なけりゃあ寂しく無いでしょう。町に居れば人がウジャウジャ居るし、友達も居るでしょうが。
 演奏中のコンサート会場の、隣の席でお煎
餅をバリバリ食べて居る人と同じ、とは言わないけれども、やや似ては居る。
 やり過ごすか、(出来ればだけど)追い抜
いて離れれば済むので、余り害は無いのだが、どう言う都合か上手く行かず暫く前後すると、うんざりさせられちまう。
 ラジオをどうしても聴きたいなら止めない
が、他人に迄無理やり聞かせずに、イアホーンを着ければ良いのにと思うのだが、そうして居る人には一度も会った事が無い。番組を振り撒いて歩いて居る。非常に不思議な感覚の持ち主達で有る。
 似たものに鈴の音が有る。チリンチリン、
と耳について、邪魔な事此の上無しなのだ。熊避けの為なのだろうが、丹沢やアルプスや八ヶ岳は北海道では無い。本州にはヒグマは居ない!!
 あとは、山と里の区別の付かない人。私に
は別に迷惑でも無いのでどうでも良いが、山小屋にとっては、大変迷惑な筈だ。
 主脈の章で、Rさんのランプの小屋の頃、

「ビールがぬるい、此の小屋には冷蔵庫も無
いのか!」と喚いたおじさんや、酔っ払って書いちゃったの章の、芯の有る飯に文句をつけるおじさんの、同類達の事だ。
 (山の困ったちゃん その五へ続く)

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