2010年9月29日水曜日

柄でも無い事 その二十四


 駅から我が家に向かって五分も歩くと、市役所の信号となる。此の間に四軒のカレー屋が有る。北口と言う一番寂しい通りなのにだから、驚く。町田市民は余程カレーが好きなのだろう。
 信号傍の店は日本人経営のアジアカレー。一寸と駅に戻ると、COCO一番。其処から一寸で、左右にインド人のカレー屋が有る。
 日本のカレー屋二軒は良いとしよう。何たって日本人に合う様に工夫されて居るのだから。
 問題は本場インドカレーの競合で有る。仮に右をA、左をBと呼ぼう。Aの特徴は経営者が(多分)しょっちゅう変わる事だ。越し来て一年半で二度変わったと思われる。
 半年に一度位はAに行く。行く度にシステムも料金も変わって居る。変わらないのは店の造りのみだ。其の度に、こっちは右往左往する。言葉は殆ど通じないし。
 最後には(と言っても最近だが)、バイキングになった。その代り、カレーの種類が限定されるので、あたしとしては余り嬉しく無い。でも若者には人気の様だ。周りは予備校だらけなので、良い処に眼を着けたと言うべきだろう。
 そうなると苦しくなるのがBだ。斜め前のAが若い衆を掻っ攫うのだから、何とかするだろうと見て居るが、何もしないで悠然としたものだ。量より質、との自信が有るのだろうか?
 両店共ナンは迫力が有る。大皿からはみ出して居る。あたしは町田で初めてナンを食べたので、其の大きさに驚いた(恥)。
妻「見掛けだけよ、大丈夫、食べられるから」
 本当だった。
 処であたしは日本風のカレーはそう好みでも無い。インド風或いはマレー風のスープカレーが好みなのだ。やっと来た、ね、柄でも無いでしょう。
 さて、話は又もや大阪万博となる。あたしが印度館へ行ったと思いなさい。理由はご承知の通り、空いて居たから。ま、空いて居るとこを渡り歩いて居たんですなあ。
 丁度昼時だったので館内のレストランへ行った。メニューは勿論カレー。当時も肉嫌いなので、野菜カレーか何かを頼んだと思う。
 カルチャーショックだった。今では当然だが、銀のポットにカレーが入り、大皿に細長い印度米が盛り付けて有る。で、カレーは、カレー粉をオリーブオイルで溶いた様なサラッとしたもので、若かりし頃のあたしも、其の味わい深さにはびっくりして、トラウマになって、今でもあのカレーを探して居るのだ。
 インドのカレーと言っても、数え切れない種類が有るのは知って居る。其の中でも最高峰の一品だったのだろう。だから、そこらのカレー屋では出会えない。其れは分かってます。でも、探しちゃうんですよね。多分、国賓としてインドに招かれなきゃ駄目でしょう。

4 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

今でも「あのカレーを探している、、、」のですね。探し続けて 探求して、必ず見つけ出してください。応援してます。フレーフレー!!!
私にも「幻の広東麺」というのがあって、いつか同じものを もういちど食べたい食べたい食べたい、、、というのがあります。

匿名 さんのコメント...

「あのカレー」ですか、悪戯っ子の「僕の麦藁帽子は何処に・・・」と同じぐらいの価値あるものですね
日本のインドカレーは、全部パキスタン人が作ります。インド語とパキスタン語はベランメーと大阪弁ぐらいの違いだとパキスタン人は云ってました
豊橋の駅から3分の処にあるカレー屋さんは美味かった。兎も角、彼らは戒律で菜食主義だったりしますので魚(種類不明の白身魚)と野菜だけのカレーは絶品でしたね

kenzaburou さんのコメント...

Doglover Akiko さん

応援有り難う御座います、探します。

幻の広東麺、ですか。これまた難しそうな感じですね。いつか出会えるでしょうから、探し続けましょう、お互いに。

kenzaburou さんのコメント...

悪戯っ子さん

豊橋のカレーですか。知ってるのは日本人の極々一部でしょうね。
勿論あたしも知らなかった。知ってれば行ったものを、残念!