2009年11月28日土曜日

クソ面倒な話 その十

IvyMike2

 

 その九に続いて分かった様な分かんない様な事を書くが、ブルーバックスの受け売りで、増殖炉は使えば使う程燃料が増えると聞いて、そりゃあ変だ、エネルギー保存の法則はどうなったんだ、と本を買った訳なのだ。
 ね、当然の疑問でしょう?お陰ですっかり納得出来たのは目出度い。
 燃えないウランをプルトニウムに変え、其れを燃料とするのだが、面倒な事にプルトニウムにも同位体が多く、燃えるのは239と241なので又もや濃縮しなければならない。日本では其の作業はフランスの企業に委託して居る。
 プルトニウムは「此の世で最も危険な物質」と言われて居る。空気に晒されると激しく酸化し、酸化プルトニウムになり、まずい事に超微粒子となって飛び散る。此れを吸い込んだら百年目なのだ。
 プルトニウム239の半減期は二万四千百年、詰まりあたしの一生なんざ二百分の一以下。うっかり吸い込んだあたしは、一生元気なプルトニウムの放射線を体内に浴び続ける訳だ。此れは辛い。
 ビーグル犬を使った実験では100%肺癌が発生したそうで、人間なら大丈夫と言う保証は、残念乍ら無い。
 プルトニウム型原爆は、純度94%の239が5Kgで完成し、ウラン型は純度90%の235が15KgでOKで有る。依って、プルトニウム型の方が小型に出来るが、5Kgで核分裂を始めて仕舞うので、小さく区切って、一気に結合させなければならない。
 従って、アメリカとしてはタイプの異なる原爆を夫々実験(それも人体実験)したかった訳だ。考えすぎ?戦争の勝負はとっくに着いて居て、あちらさんも其れは十分承知だよ!
 人間とは、悪魔ものけぞる様な悪魔にでもなれるのです。
 話があっちに行ったので戻そう。どうしても興奮しちゃうんです。
 原発は必要悪だとあたしは認識して居るので、化石燃料は限りが有る上にCo2を排出するので、燃せば燃料を作り出す増殖炉の魅力は棄て難い。でも、デメリットは確かに大きい。手を加えれば核兵器になると言うのも、危険過ぎる。
 核融合炉が実現すれば、酸化プルトニウムや放射能の危険とはおさらば出来るだろう。究極のクリーンエネルギーでは有るし、此れからの人類を支える力になるのは疑い無い。
 欠点は実用化が難しい事、それも半端じゃ無くだ。もう一つは、核融合って結局は水爆なので、人間が人間で在る限り、何らかの不安は拭い去れないのです。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

軍縮から核兵器廃絶をモットーとしているオバマ大統領がノーベルプライスを取って、CO2削減に人々が血眼になっているいま、原発を必要というには 時代に逆行しているようで勇気が要ります。しかし、オーストラリアは石炭で生きてきた国、石炭、天然ガス ウランを日本、中国 インドに売らないことには国内経済が生存していけません。石炭を燃やしてCO2を出さないような技術が発明されないかぎり、人類が生き延びる為には 最終的には 原発に頼らざる終えない時期が来ると思います。
しかし日本は核燃料廃棄物を船で フランスに運んで、プルトニウムにしてもらって また船で運んで返してもらうなんて、危険なことをいつまでやるのでしょうね。

kenzaburou さんのコメント...

人類が生き延びる為には 最終的には 原発に頼らざる終えない時期が来ると思います。

もう来て居ると、愚かなおじさんは思ってます。

危険なことをいつまでやるのでしょうね。

日本人の核アレルギーが消滅する迄でしょう。詰まり、50年位ですかね。