2009年11月18日水曜日

クソ面倒な話 その九

 

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 日本の敗戦が確定してから原爆を二発も落としたのは、実験の為で、何が東京裁判だ、何が人類に対する罪だ、それはてめえ等のこったろがよ!!!
 失礼、其の話では無かった。
 原爆二発とはウラン型とプルトニウム型で、制作的難度はどっこいどっこいだろう。マンハッタン計画を成し遂げて両方共作成した限りは、是が非でもイエローモンキーで試すのです。原爆投下を決めた人、地獄に落ちて原爆の火に焼かれ続けなさい。
 自然界に存在する物質はウランが限界と言われて居て、ほんの少しは其れ以上のナンバーの原子も存在するらしいが、無視し得る。
 理由は簡単で、陽子の周りに電子が存在するのだが、文字通り陽子は陽電気を帯び、電子は陰電気を帯びて居る。原子ナンバーは電子の数で決まるので陽子も同じ数で構成するが、数が多くなると陽電子同士の反発が大きくなって存在出来ないから、中性子を挟んで何とか纏めて居て、其の限界が電子92個(原子番号92)のウランなのだ。
 其のウランに中性子が衝突すると、原子核が真っ二つに割れ200メガボルトのエネルギーとほぼ2個の中性子が放出され、夫々別のウランに衝突し、鼠算的に核爆発となる。其の核爆発を一定の状況に抑えてエネルギーを取り出すのが、原発なのはご承知の事。
 では何故プルトニウムが登場するのだろう。ウランには同位体が多い。核分裂するのは235のみで、ウランの0.7%に過ぎない。99.3%(主に238と239)は燃えないウランなのだ。
 従って、ウランを持って居ても原爆にはならない。全て235とは言わないが、多くを235にしないと核分裂は起こらないので、235主体のウランを生成するのを、濃縮と呼ぶのは最早常識範囲内だろう。
 此の濃縮技術は相当の国々に広まって居て、其の国々は言う迄も無く潜在的核爆弾保有国で有る。ざっくり言うと、原発を持った時点で潜在的核爆弾保有国なのだ。イスラエルがイラクの原発を完成間際に爆撃して破壊したのは、そう言う訳です。
 オバマ大統領が何と言おうとノーベル賞を貰おうと、一度開けたパンドラの箱は元には戻らないのは世の習い。あたしみたいな人間が居る限りは、核廃絶は夢の夢。有得ないけど、アメリカが真っ先に核を捨て去ったら、喜んで他国が核をちらつかせるのは当然の事とあたしには思える。
 ま、人間が根本的に変わらない限り(太古以来変わって無い、変わったのは環境のみ)、核は不滅です。
 話を戻そう。
 酷く簡単に言うと、其の燃えないウランに中性子を吸収させると、プルトニウムになる。詰まり、原発の炉の周りに燃えないウランを並べて置くと、飛んで来る中性子を吸収してプルトニウムが作られるので、其れを増殖炉と呼ぶ。
 あー、クソ(失礼)面倒な話だ、続きます。

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