2022年7月1日金曜日

初めてのお使いとか その一

 

 

   たまには本文がなくっちゃ「丹沢と共に」のタイトルが泣きます。久し振りに本文に行って見ましょうか。

 初めての山。殆どの人は其の時の印象で、山好きになったりならなかったり、の様だ。天気は其れ程決定的では無いのでは、と私には思われる。

 少々天気が悪くても、小屋で飲んだ熱いお茶で生き返ったとか、霧の中で露を付けた花が強く印象に残ったとか。何かの好印象が有るかどうかだろう。あくまで私見です。

 私の初めての山は、前に書いたが大山で有る。中学二年生だった。天気は上々、従って眼前には表尾根が広がり、ラッキーなスタートだった。そして、丹沢との付き合いが始まって、今日に至る次第。

 でも、其れからもまだまだ初めては続く。其れを書こうと言う訳だ。極めて勝手な章ですなあ。ま、何時ものこってす。

 初めての雪山から行こう。高校一年生の三月だったと思うが、何処かに既述だ。前の章と同じく既述が多いだろうが、御容赦ね。

 お馴染みのS、K、外二人のクラスメートと大倉尾根を登った。登り始めは冷たい雨だった。当時は確りした雨具なんざ無い。皆ヤッケを着込んで登って居た。

 間もなく雨は上がり、見る見る雲が去り青空となって行く。登るにつれて雪、其れも新雪がどんどん深くなる。真っ青な空の下、新雪を踏んで登る高校生達、何と良い時に巡り合ったのだ!

 塔の頂上の端に雪のブロックで囲まれたテントが有った。顔を出して居るのは、な、何と、同期生の山岳部の連中だった。冬の幕営訓練の最中だったのだ。今なら許されない、テントなんざ張れない。六十年近く前は違う世界だったんですなあ。(続)

0 件のコメント: