2022年6月28日火曜日

閑話 その三百八十


  最近、毎日と言っても良い程に山岳遭難が起きている。助かる人もいれば亡くなる人もいる。今月二十六日に、針ノ木岳に日帰りで登った七十三才の男性が帰って来ないと連絡があった。本人の車は扇沢に停めてあった。上の写真は勝手に借りて来たものなので、済みません(ペコリ)。

 先ず驚くのは七十三才にして針ノ木を日帰りでやろうと言う事だ。往復で十時間位だろう。やれるのは五十代中半迄と思うのは、あたしが”弱い”登山者だからだろう。多分その人は”強い”登山者なので、普通はチョチョイノチョイでやってのけるのだ。”弱い”登山者のあたしだから切実に分かるのだが、昨日迄チョチョイノチョイでも、今日は突然違う、ってあるのだ、歳取ると。

 最初の行方不明の段階でのヤフーニュースでは、あたしの様に自重を促す投稿はバッドマーク(イイネの反対)が多数付いていた。何とろい投稿してんだ、そんな事言ってたら山には登れないぞ!って事なのは良く分かる。あたしが投稿すればきっと袋叩きだろうw

 でも、正しいと思うので書かせて貰おう。挑戦する心は尊いし、その体力を保持するのも見事の一言だが、七十歳を過ぎたらグレードを落とすべきだ。人に依って違うのは勿論だが、その人なりに六十代とは微妙に(或いは明白に)違って来ている。唯、余程の事がないと自覚できない。

 自覚した時が生死に関わる局面なら、今回の様な結果になる。あ、未だ書いてなかったが、二十七日に遺体で発見されました。登山道から100m滑落していたと言う。針ノ木大雪渓ですぞ、滑れば落ちる。嗚呼。

 あたしが言う台詞じゃないが、単独は駄目だ。特に日帰りをやろうなんて負荷の高い山行は。仲間と行くか、小屋泊りにすべきだ。営業してなくとも冬季小屋がある。決して責めてるんじゃありません、残念なんです。(合掌)

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